LoginSignup
0
0

More than 1 year has passed since last update.

Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes(RHACS)のインストール手順

Last updated at Posted at 2022-07-13

はじめに

Red Hatは、Kubernetes環境で動作しているコンテナのセキュリティ対策状況を管理する Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes(RHACS) という製品を展開しています。
今回は2回の記事に分けて、RHACSのインストールから、RHACSを使ったサンプルアプリのセキュリティ対策方法についてまとめていこうと思います。

この記事では、RHACSのインストール手順についてまとめていきます。

RHACSの概要については、赤帽エンジニアブログの以下のページにて詳しく書かれていますので、一読いただくと作業のイメージがしやすいかと思います。
RHACS (Red Hat Advanced Cluster Security for Kubernetes) のご紹介

前提条件

今回はひとつのOpenShiftクラスター上にRHACSの管理コンポーネント(Central)のデプロイと、管理されるための設定(SecuredCluster化)を行います。クラスター情報は以下の通りです。

  • OpenShift Container Platform v4.10
  • AWSにIPIインストール
  • Worker3台(m6i.xlarge)

RHACS環境の構築

基本的にRHACSのインストールは公式ドキュメントの手順を参照いただく形になります。ただドキュメントはテキストベースなので、ここでは画面キャプチャを貼ってもう少しわかりやすく記載していきます。

RHACS Operatorのインストール

まずはOpenShift webコンソールにログインします。Operatorインストールの操作があるため、cluster-adminの権限を持つユーザーにてログインを実施下さい。
ログイン

"Operator"→"OpeartorHub"に移動して、検索バーに"cluster security"と入力すると、RHACSのOperatorが表示されますので、選択してください。
OperatorHub

基本的にはデフォルトのままでOKです。今回は執筆時の最新バージョンということでrhacs-3.70を選択しています。

スクリーンショット 2022-07-11 10.39.01.png

しばらく待つとOperatorのインストールが終わるので"Operatorの表示"をクリックすると、Operatorの詳細画面に遷移します。
Operatorの表示
Operatorの詳細

RHACS Centralのデプロイ

まずはCentralコンポーネントのデプロイから始めます。
その前にCentralをデプロイするProjectを作成します。
左上のProject選択画面から"プロジェクトの作成"を選択します。
Project作成1

今回は公式ドキュメントにならってstackroxというProjectにします。
Project作成2

するとstackroxProjectのインストール済みOperatorとしてRHACSが表示されるので、クリックします。
インストール済みOperator

先ほどの画面と一緒のようですが。Projectがstackrox に変わっています。この状態で"提供されるAPI"→"Central"→"インスタンスの作成"を選択します。
RHACSの詳細

こちらも基本的にデフォルトでOKです。そのまま"作成"を選択します。
Central作成

これでCentralのデプロイができました。
Centralのデプロイ完了

実際にRHACSのコンソールにアクセスしてみましょう。
まずはRHACSコンソールのログイン情報を取得します。
先の画面で"stackrox-central-services"を選択するとCentral概要に遷移します。その画面の右側にAdmin Password Secret Referenceという記載があり、下にcentral-htpasswdというSecretがあるので、クリックします。
Admin Password Secret Reference

Secret画面の下の"データ"内にpasswordがあるので、右側の"クリップボードにコピー"をクリックします。
secret

次にコンソールのURLを取得します。
画面左側の"ルート"を選択するとcentralというリソースの"場所"にコンソールのURLがあるので、こちらをクリックしてアクセスします。
route

するとRHACSのログイン画面が表示されるので、ユーザー名にadmin、パスワードに先ほどコピーしたpasswordをペーストしてログインします。
ログイン

RHACSのダッシュボードが表示されました。ちなみにまだCentralのデプロイしかしておらず、RHACSが管理するクラスターの登録(SecuredClusterの設定)をしていないので、CLUSTERSは0の状態です。
ダッシュボード

SecuredClusterの設定

さて、次はRHACSで管理するための設定として、SecuredClusterリソースを作成します。
今回はCentralと同じクラスター上にSecuredClusterを作成し、自身のクラスターを管理対象とします。
まずはSecuredClusterデプロイの前に、Centralとの連携に必要な認証情報を取得します。
RHACSのコンソールから"Integrations"→"Authentication Tokens"→"Cluster Init Bundle"をクリックします。
Integrations

"Generate Bundle"をクリックします。
Generate Bundle

Init Bundle名を入力して"Generate"をクリックします。
Init Bundle

Init Bundleが生成されました。 最後に"Download Kubernetes secrets file"を選択してSecret yamlファイルを取得します。
この認証情報をこれからデプロイするSecuredClusterコンポーネントに渡すことで、クラスターをCentralの管理下に置くことができます。
Download Init Bundle

次にこのInit BundleのSecretをデプロイします。
今回はCentralと同様のstackroxProjectにSecuredClusterをデプロイするので、以下のコマンドで先ほど取得したyamlファイルをデプロイします。

oc create -f init-bundle-cluster-init-secrets.yaml -n stackrox
出力結果.
secret/sensor-tls created
secret/admission-control-tls created
secret/collector-tls created

これでSecuredClusterをデプロイする準備が整ったので、Operatorをつかってデプロイします。
OpenShiftコンソールで"Operator"→"インストール済みの Operator"からRHACSを選択し、Secured Clusterの"インスタンスの作成"をクリックします。
Secured Cluster

今回はいくつかの設定を修正します。

  • Cluster Name : RHACS上に表示されるSecured Cluster名になります。今回はaws-cluster01としました。
  • Central Endpoint : Centralのエンドポイントになります。今回は同じクラスター上のため、クラスター内部の名前解決<centralのservice名>.<Namespace名>.svc:443が可能です。そのためデフォルト設定ではcentral.stackrox.svc:443となります。
    Secured Cluster作成

その他はデフォルト設定のまま"作成"をクリックすると、SecuredClusterがデプロイされます。

RHACSの確認

これでRHACSの設定が完了したので、ダッシュボードにアクセスしてみます。
RHACSダッシュボード

おわりに

ここではRHACS環境のインストールを実施しました。
後編の記事では、実際にサンプルアプリを使ってRHACSの基本的な機能を確認します。

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0