はじめに
生成AI系のサービスの進化は激しく,最近ではDeepSeekやOpenAIからo3が登場するなど,感激とエンジニアの仕事がなくなるのではないかという恐怖が同時に押し寄せております. また,AIが自律的に考え,実行するAI-Agentも身近となり,コーディングではClineという拡張機能が有名だと思います.ClineはAPI経由での利用となるため,API料金が発生し,庶民にとっては少し手が出しづらい状況でした. しかし,Clineのアップデートにより,Github Copilotも対応したため,個人プランは10ドルで,また学生なら無料で利用可能となりました!
そこで,本記事では,ClineでGithub Copilotを使う手順について解説いたします.
Github Copilot
まずは,ClineでGithub Copilotを利用するために,Github Copilotの拡張機能をVisual Studio Marketplaceからインストールしてください.
Github Copilotは無料枠も用意されておりますが,学生ならGithub Copilot Proが無料で利用できます. 申請方法は以下を参照してください.
Clineのインストール
次に, MarketplaceからCline拡張機能をインストールします.
Clineの設定
インストールが終わったら,VScodeでClineの設定をしていきます.
API Provierの設定
まず,API Provierの設定をします.Clineの設定画面に移動し,下記の画像のように「VS Code LM API」を選択してください.
Language Modeの設定
Language Modelを選択します.
Artificial Analysisによると,Coding (HumanEval)の評価では,o1とo3-miniが高得点で,また処理速度も考慮するとo3-miniが早いため,言語モデルはo3-miniがおすすめです. ただ,使用感はClaude Sonnetがよかったりするので,一度いろいろと試してみると良いです.ここではo3-miniを選択します.
Custom Instrcutionの設定
次に,Custom Instructionの設定です.
AIの動作をカスタマイズできます.「応答を日本語にする」,「技術的内容を詳しく説明する」,「特定のフォーマットで返答する」など,お好みに合わせてください.今回は空欄でいきます.
設定後は右上の「Done」を押して確定してください.
Auto approveの設定
Clineが実行中に,特定の操作を実行する際には,ユーザーの手動承認を求めることがあります. 毎回承認を許可するのはめんどうなので,Auto approveの設定を変更することで,自動承認を許可し,コード編集やファイル操作をスムーズに行えるようにしましょう.下の画像のように各操作にチェックマークを付けてください.
ただし,この設定は危険なコマンドを実行してしまうリスクため,注意が必要です.
自動承認可能な操作
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Read files and directories
PC上の任意のファイルやディレクトリを読み取る権限を許可します. -
Edit files
ClineがPC上のファイルを変更できるようにします. -
Execute safe commands
安全と判断されたターミナルコマンドの実行を許可します. ただし,破壊的なコマンドは引き続き手動承認が必要です. -
Use the browser
ヘッドレスブラウザを用いて,ウェブサイトの自動操作を可能にします. -
Use MCP servers
設定済みのMCPサーバーを利用し,ファイルシステムの変更やAPIとのやり取りを実現します.
その他
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Max Requests: 20
Clineは最大20回まで自動でAPIリクエストを実行します. これを超える場合は,再度承認が求められます. -
Enable Notifications
タスク完了時や手動承認が必要な場合に通知を送信し,進捗確認を容易にします.
実験
それでは,実際にタスクを設定して動作を確認してみましょう. 例として,「モダンなホームページを作ってください」と入力します.
しばらく待つと自動生成されたエンジニア企業っぽいホームページができあがりました.
少し味気ない,ホームページではありますが,タスクを設定するだけで,全く手を加えずにここまでできました.
おわり
以上,ClineでGithub Copilotを使う手順について解説いたしました.
導入は非常にシンプルですので,ぜひ積極的にご活用して,生産性を向上させていきましょう!