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AWS Direct Connectの仕組みを図解で理解する〜VIF・DXGW・TGWの関係をSAP対策とともに整理〜

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どーも!shihopowerです!

AWS SAP(Solutions Architect Professional)の試験勉強をしていると、Direct Connect関連の問題に必ずと言っていいほど出くわします。

「Private VIF?Transit VIF?DXGW?TGWピアリング?いろんな用語が出てきて何が何だかわからない…」

そんな状態から抜け出すために、用語の暗記ではなく 「仕組みから理解すること」 を目指してまとめました。アーキテクチャ図も入れながら解説するので、ネットワーク苦手な方でも読み進められるはずです!


忙しい人向け要約

  • Direct Connectは専用光ファイバー回線でオンプレミスとAWSを繋ぐサービス
  • VIF(仮想インターフェース)は「線」ではなく、物理回線上にVLAN+BGPで定義する論理的な設定オブジェクト
  • VIFは3種類:Private VIF(単一VPC)/ Public VIF(AWSパブリックサービス)/ Transit VIF(TGW経由で複数VPC)
  • DXGWはグローバルリソース。複数リージョンのVGWやTGWへのハブになる
  • リージョン間VPC通信にはTGWピアリングが必須(DXGWだけでは不可)
  • 冗長化は2本のDX回線を同一DXGWに接続することで実現
  • Direct Connect + Site-to-Site VPNの組み合わせには3パターンある
  • Customer GatewayはVPN専用の概念でDirect Connectには登場しない

目次

  1. 第1章 Direct Connectとは
    1. 1.1 一言で言うと
    2. 1.2 Direct Connect vs Site-to-Site VPN
    3. 1.3 2種類の接続タイプ
  2. 第2章 VIF(仮想インターフェース)の正体
    1. 2.1 VIFは「線」ではなく「設定オブジェクト」
    2. 2.2 3種類のVIFと使い分け
      1. 2.2.1 Private VIF
      2. 2.2.2 Public VIF
      3. 2.2.3 Transit VIF
    3. 2.3 なぜDirect ConnectにCustomer Gatewayは登場しないのか
  3. 第3章 Direct Connectに関連するGateway
    1. 3.1 Virtual Private Gateway(VGW)
      1. 3.1.1 VGWアソシエーションの重要な制約
    2. 3.2 Direct Connect Gateway(DXGW)
      1. 3.2.1 DXGWに関連付けられるもの
      2. 3.2.2 スケール上限
    3. 3.3 Transit Gateway(TGW)との連携
      1. 3.3.1 TGWピアリングによるクロスリージョン通信
  4. 第4章 接続パターン別アーキテクチャ
    1. 4.1 パターン1:Private VIF + VGW(単一VPC)
    2. 4.2 パターン2:Private VIF + DXGW + VGW(複数VPC / マルチリージョン)
    3. 4.3 パターン3:Transit VIF + DXGW + TGWピアリング(大規模・高可用性)
      1. 4.3.1 各要件の充足確認
      2. 4.3.2 3パターン比較
  5. 第5章 Direct Connect + Site-to-Site VPNの組み合わせ
    1. 5.1 Site-to-Site VPNとIPsec VPNの関係
    2. 5.2 なぜ組み合わせるのか
    3. 5.3 パターンA:Public VIF + IPsec VPN(暗号化目的)
    4. 5.4 パターンB:Transit VIF + プライベートIP VPN(最高セキュリティ)
      1. 5.4.1 パターンBのメリット
    5. 5.5 パターンC:DX(プライマリ)+ VPN(バックアップ)
      1. 5.5.1 3パターン比較
  6. 第6章 SAP試験で問われるポイントまとめ
    1. 6.1 よくある引っかけと正しい判断軸
      1. 6.1.1 引っかけ1:「Transit GatewayにPrivate VIFで接続する」
      2. 6.1.2 引っかけ2:「DXGWがリージョン間VPCトラフィックをルーティングできる」
      3. 6.1.3 引っかけ3:「DX-AとDX-Bを別々のDXGWに接続してGW同士をピアリングする」
    2. 6.2 問題を解くフローチャート

第1章 Direct Connectとは

1.1 一言で言うと

インターネットを経由せずに、専用の光ファイバー回線でオンプレミスとAWSを繋ぐサービスです。

Direct Connectはオンプレミスの内部ネットワークを、標準的なイーサネット光ファイバーケーブルでDirect Connectロケーションへ接続します。ケーブルの一端はお客様のルーターに、もう一端はDirect Connectルーターに接続されます。
AWS Direct Connect User Guide

1.2 Direct Connect vs Site-to-Site VPN

どちらもオンプレミス↔AWSの接続手段ですが、性質がまったく異なります。

項目 Direct Connect Site-to-Site VPN
接続経路 専用光ファイバー(インターネット不使用) インターネット経由(IPsecトンネル)
帯域幅 専用接続:1 / 10 / 100 / 400 Gbps
ホスト接続:50 Mbps〜25 Gbps
最大約1.25 Gbps/トンネル
レイテンシ 安定・低レイテンシ インターネット依存で変動あり
デフォルト暗号化 なし(MACsecオプションあり) あり(IPsec)
セットアップ期間 数週間〜 数分〜数時間
コスト 高め(専用線費用) 低め
主なユースケース 大規模データ転送・本番ワークロード バックアップ・小規模・暫定接続

インターネット上のネットワーク遅延は、データがAからBへ届くルートの変化によって変動します。AWS Direct Connectは、データセンターやブランチとAWS間に、一貫した低遅延・高帯域の専用接続を確立できます。
AWS Well-Architected Hybrid Networking Lens

1.3 2種類の接続タイプ

接続タイプ 概要 帯域幅
専用接続(Dedicated) 単一顧客専用の物理イーサネット接続。AWS ConsoleやCLIから直接リクエスト可能 1 / 10 / 100 / 400 Gbps
ホスト接続(Hosted) AWS Direct ConnectパートナーがAWS側と事前に確立したリンクを経由して提供 50 Mbps〜25 Gbps

専用接続はAWSデバイスとオンプレミスデバイス間の直接リンクで、1 Gbps、10 Gbps、100 Gbps、400 Gbpsの帯域幅があります。ホスト接続はAWS Direct ConnectパートナーがAWSとの間に事前に確立したネットワークリンクを使って提供され、50 Mbpsから25 Gbpsの帯域幅が利用できます。
AWS Well-Architected Hybrid Networking Lens

ホスト接続は1つの接続につきVIFを1つしか作れません。専用接続は1本の物理回線に複数のVIFを共存させることができます。


第2章 VIF(仮想インターフェース)の正体

2.1 VIFは「線」ではなく「設定オブジェクト」

アーキテクチャ図でVIFを矢印(→)で表現することが多いですが、VIFは「線」ではありません。

Direct Connectは業界標準の802.1Q VLANを使って、プライベートIPアドレスでAmazon VPCに接続します。VLANはVIF(仮想インターフェース)を使って設定します。
Amazon VPC Connectivity Options

つまりVIFの実体は、1本の物理光ファイバー回線の上にVLANタグで区切った論理的な接続設定です。

【物理層】
  オンプレ ─────────────── 光ファイバー1本 ─────────────── DXロケーション

【論理層(VIFの実体)】
  ┌──────────────────────────────────────────────┐
  │  VLAN 100 / BGP① → Private VIF  → VGW → VPC-A  │
  │  VLAN 200 / BGP② → Transit VIF  → DXGW → TGW   │
  │  VLAN 300 / BGP③ → Public  VIF  → AWSパブリック  │
  └──────────────────────────────────────────────┘

VIFを1つ作成するときに設定する情報は以下の通りです。

項目 説明
VLAN ID 接続上で未使用の固有のVLANタグ(1〜4094)。802.1Q標準に準拠
BGP ASN 自側のBGP自律システム番号
ピアIPアドレス BGPピアリングセッション用のIPアドレス(両端)
BGP認証キー MD5認証キー(自動生成または手動指定)
接続先 VGW、DXGWなど

Direct Connect virtual interfaces - AWS Direct Connect

アーキテクチャ図の矢印は「このVIFを通じてここに到達できる」という論理的なルートを概念的に表したものです。矢印の数だけケーブルが増えるわけではありません。

2.2 3種類のVIFと使い分け

AWS Direct Connectは以下の3種類のVIFタイプをサポートしています。
What is Direct Connect? - AWS Direct Connect

VIF種類 接続先 主な用途
Private VIF 単一VPC(VGW経由)またはDXGW経由で複数VGW プライベートIPでVPCリソースへアクセス
Public VIF AWSパブリックサービス(S3, DynamoDB等) パブリックIPアドレスでAWSサービスへアクセス
Transit VIF DXGWに関連付けられたTransit Gateway 複数VPC・複数リージョンへのスケーラブルな接続

2.2.1 Private VIF

プライベートVIFを使うと、VPCがお客様のネットワークの論理的なレイヤー3の延長となります。
AWS Well-Architected Hybrid Networking Lens

2.2.2 Public VIF

パブリックVIFはインターネットへの直接アクセスを持ちませんが、他の顧客のパブリックEC2インスタンスを含む任意のAmazonパブリックリソースから到達できます。セキュリティ計画時に考慮が必要です。
AWS Well-Architected Hybrid Networking Lens

2.2.3 Transit VIF

Transit VIFはTransit GatewayまたはCloud WANコアネットワークエッジへの接続を提供します。このVIFにより複数のVPCへの接続が可能になりますが、Transit GatewayまたはCloud WANコアネットワークエッジへのAWS Direct Connectアタッチメントにはコストが発生します。
AWS Well-Architected Hybrid Networking Lens

2.3 なぜDirect ConnectにCustomer Gatewayは登場しないのか

Site-to-Site VPNではCustomer Gateway(CGW)というリソースを作成してオンプレミス側のデバイス情報をAWSに登録します。

しかしDirect Connectは専用物理回線で直結するため、「AWSがオンプレミス側を識別するためのIP情報登録(=CGW)」という概念が不要です。BGPピアリングはVIF上で直接設定します。

CGWが登場するのはSite-to-Site VPNの文脈のみです。試験でCGWが出てきたら「これはVPNの話だ」と判断する目安になります。


第3章 Direct Connectに関連するGateway

Direct Connectに登場するGatewayは3種類あります。

3.1 Virtual Private Gateway(VGW)

VGWはVPCに1つアタッチするゲートウェイです。Direct ConnectのPrivate VIFを直接接続する場合と、DXGWを経由して接続する場合の両方に使います。

VGWはVPCの一部であり、AWSが管理するVPN接続とAWS Direct Connect接続のエッジルーティングを提供するコンポーネントです。
AWS Direct Connect FAQ

3.1.1 VGWアソシエーションの重要な制約

単一のDirect Connect GatewayへのアソシエーションとなっているVPC同士の直接通信はサポートされません(オンプレミスネットワーク経由のヘアピンも含む)。
Direct Connect virtual private gateway associations

DXGWはNorth/South(オンプレ↔AWS)のトラフィック専用。VPC間通信はできません。

3.2 Direct Connect Gateway(DXGW)

DXGWはDirect Connectの最重要リソースです。

Direct Connect GatewayはグローバルリソースでBGPルートリフレクターの分散セットとして機能するDirect Connectの仮想コンポーネントです。データトラフィックパスの外側で動作するため、単一障害点を生まず、特定のAWSリージョンへの依存を生じさせません。高可用性は設計に組み込まれており、複数のDirect Connect Gatewayを用意する必要はありません。
Direct Connect gateways - AWS Direct Connect

3.2.1 DXGWに関連付けられるもの

Direct Connect GatewayはVGW、Transit Gateway、AWS Cloud WANコアネットワークと関連付けることができます。
Direct Connect gateways - AWS Direct Connect

3.2.2 スケール上限

1つのDirect Connect Gatewayに対して、最大20のVGWをアソシエートできます。Transit Gatewayは最大6つまでアソシエートできます。
AWS Well-Architected Hybrid Networking Lens

3.3 Transit Gateway(TGW)との連携

TGWはリージョン内の大量のVPCを1つのハブに集約するリージョンリソースです。DXGWとTGWを組み合わせると、1本のDirect Connect回線から複数リージョン・複数VPCへの接続が実現します。

Direct Connect GatewayをTransit GatewayとつなぐにはTransit VIFを使います。
Direct Connect gateways and transit gateway associations

3.3.1 TGWピアリングによるクロスリージョン通信

DXGWはNorth/Southのみ対応のため、リージョン間のVPC通信はTGWピアリングで実現します。

リージョン間のゲートウェイピアリングはVPCピアリングと同じネットワークインフラを使用し、リージョン間を移動する際に仮想ネットワーク層でAES-256暗号化が適用されます。
Transit gateway peering attachments - Amazon VPC


第4章 接続パターン別アーキテクチャ

4.1 パターン1:Private VIF + VGW(単一VPC)

オンプレミス
  ↓ DX専用回線
DXロケーション
  ↓ Private VIF(BGP)
VGW
  ↓
VPC(単一リージョン)

特徴

  • 最もシンプルな構成
  • 同一リージョンの単一VPCに直接接続する場合に適用
  • クロスリージョン・複数VPCへの接続にはDXGWが必要

4.2 パターン2:Private VIF + DXGW + VGW(複数VPC / マルチリージョン)

オンプレミス
  ↓ DX専用回線
DXロケーション
  ↓ Private VIF(BGP)
DXGW(グローバルリソース)
  ├─→ VGW-A → VPC(ap-northeast-1)
  └─→ VGW-B → VPC(ap-southeast-1)

特徴

  • DXGWを介して複数リージョン・複数アカウントのVPCへ接続可能
  • VPC間(リージョン間)の直接通信は不可
  • VPC数が多い場合はパターン3を推奨

4.3 パターン3:Transit VIF + DXGW + TGWピアリング(大規模・高可用性)

SAP試験で最もよく問われる構成です。

オンプレミス
  ├─ DX-A → Transit VIF ─→┐
  └─ DX-B → Transit VIF ─→┤ DXGW(1つ:高可用性)
                            ├─→ TGW(ap-northeast-2)
                            │     ├─→ VPC-1a
                            │     └─→ VPC-1b
                            └─→ TGW(ap-southeast-1)
                                  ├─→ VPC-2a
                                  └─→ VPC-2b
                   TGW ←────── TGWピアリング ──────→ TGW
                (リージョン間VPC通信はここで実現)

4.3.1 各要件の充足確認

要件 実現手段
オンプレミス → 両リージョンVPC Transit VIF + DXGW + TGWアソシエーション
リージョン間VPC通信 TGWピアリング(DXGWでは不可)
単一障害点なし DX-AとDX-Bを同一DXGWに接続(DXGW自体は設計上単一障害点なし)

4.3.2 3パターン比較

パターン1 パターン2 パターン3
VIF種類 Private VIF Private VIF Transit VIF
ゲートウェイ VGWのみ DXGW + VGW DXGW + TGW
接続できるVPC数 1つ 複数(マルチリージョン可) 数千規模
クロスリージョンVPC間通信 ✅(TGWピアリング)
典型的な用途 小規模・単一VPC マルチアカウント・リージョン 大規模グローバル構成

第5章 Direct Connect + Site-to-Site VPNの組み合わせ

5.1 Site-to-Site VPNとIPsec VPNの関係

まず用語を整理します。

AWS Site-to-Site VPNはIPsec VPN接続をサポートしており、各VPN接続には高可用性のために同時使用できる2本のVPNトンネルが含まれます。
What is AWS Site-to-Site VPN?

  • IPsec:IP通信を保護するための標準プロトコルスイート
  • AWS Site-to-Site VPN:IPsecを採用したAWSのマネージドサービス

つまり「IPsec VPN」という表現はプロトコルの話、「Site-to-Site VPN」はAWSサービスの話です。試験やドキュメントで「IPsec VPN」と出てきたときは文脈で判断が必要です。

5.2 なぜ組み合わせるのか

IPsec VPNは1Gbps以下のDirect Connect接続、または複数ネットワークセグメントにまたがるエンドツーエンドの暗号化が必要な高帯域Direct Connect接続に使用できます。
AWS Direct Connect and IPSec VPN - Hybrid Networking Lens

主な目的は2つです。

  1. 暗号化:Direct Connectはデフォルトで暗号化されないため、IPsecで補完
  2. 冗長化:DX障害時にVPNにフェイルオーバーして可用性を確保

5.3 パターンA:Public VIF + IPsec VPN(暗号化目的)

オンプレミス(CGWデバイス)
  ↓ DX専用回線
DXロケーション
  ↓ Public VIF(BGPセッション①)
AWSパブリックエンドポイント(VPNエンドポイントのPublic IP)
  ↓ IPsecトンネル(BGPセッション②)
VGW または TGW
  ↓
VPC

Direct ConnectのPublic VIFは、オンプレミスとVPNエンドポイントなどのAWSパブリックリソース間の専用接続を確立します。Public VIFのBGP接続確立後、VGW・TGW・EC2上のソフトウェアVPNなどへIPsec接続を作成できます。パブリックIPアドレスを使用できる場合に推奨されます。
AWS Direct Connect and IPSec VPN - Hybrid Networking Lens

Public VIFはAWSの全パブリックIPを広告するため、オンプレミス側でファイアウォールフィルタリングを推奨します。

5.4 パターンB:Transit VIF + プライベートIP VPN(最高セキュリティ)

オンプレミス(CGWデバイス・プライベートIP)
  ↓ DX専用回線
DXロケーション
  ↓ Transit VIF(BGPセッション①)
DXGW
  ↓ DXアタッチメント
TGW ←── IPsecトンネル(BGPセッション②・プライベートIP)─── オンプレミス
  ├─→ VPC-A
  └─→ VPC-B

プライベートIP VPNは、Direct ConnectのTransit VIF上で動作し、DXGWとTransit Gatewayを使ってオンプレミスネットワークとAWS VPCを接続します。IPsecトンネルの両端にプライベートIPアドレスを割り当てます。
Private IP AWS Site-to-Site VPN with Direct Connect

5.4.1 パターンBのメリット

  • パブリックIPが不要 → DoS攻撃リスクを大幅低減
  • 金融・医療・官公庁など規制要件の高い業種に推奨
  • ルートスケールが大幅向上:DX単体(送信200/受信100)→ プライベートIP VPN(送信5000/受信1000)

5.5 パターンC:DX(プライマリ)+ VPN(バックアップ)

オンプレミス
  ├─ ①DX専用回線 ──→ DXロケーション → Private VIF ──→┐
  │                                                    VGW → VPC
  └─ ②インターネット ───→ IPsecトンネル ────────────→┘
       (DX障害時にBGPで自動フェイルオーバー)

Direct Connect Gatewayは AWS VPN CloudHub機能をサポートしません。ただし、Direct Connect Gatewayに関連付けられたVGWへのSite-to-Site VPN接続がある場合は、フェイルオーバーにそのVPN接続を使用できます。
AWS Direct Connect FAQ

DXGWとVPNバックアップを組み合わせる場合は、VGWに対してPrivate VIFを直接接続する必要があります(DXGWはVPN CloudHubをサポートしないため)。

5.5.1 3パターン比較

パターンA パターンB パターンC
VIF種類 Public VIF Transit VIF Private VIF
VPNの役割 暗号化(常時) 暗号化(常時) フェイルオーバー
パブリックIP 必要 不要 VPN側は必要
AWS側終端 VGW / TGW / EC2 TGWのみ VGW
主なユースケース 暗号化が必要な一般用途 金融・医療・官公庁 DX障害への冗長化

第6章 SAP試験で問われるポイントまとめ

6.1 よくある引っかけと正しい判断軸

6.1.1 引っかけ1:「Transit GatewayにPrivate VIFで接続する」

Private VIFはプライベートIPアドレスを使ってAmazon VPCにアクセスするために使用するものです。
What is Direct Connect?

Transit GatewayにはTransit VIFが必要です。Private VIFはVPC(VGW)への直接接続専用。

6.1.2 引っかけ2:「DXGWがリージョン間VPCトラフィックをルーティングできる」

Direct Connect Gatewayは、同じDirect Connect Gateway上のゲートウェイアソシエーション同士がトラフィックを送り合うことを許可しません。
Direct Connect gateways

クロスリージョンVPC通信にはTGWピアリングが必須です。

6.1.3 引っかけ3:「DX-AとDX-Bを別々のDXGWに接続してGW同士をピアリングする」

DXGWはグローバルリソースであり、設計上単一障害点がありません。2本の回線を同一DXGWに接続するだけで高可用性が実現します。DXGWを分ける必要はなく、構成が複雑になるだけです。

6.2 問題を解くフローチャート

マルチリージョン or 複数VPCへの接続が必要?
  ├─ Yes → Transit VIF + DXGW + TGW
  └─ No  → Private VIF + VGW(または DXGW経由)

リージョン間のVPC間通信が必要?
  ├─ Yes → TGWピアリング必須(DXGWでは不可)
  └─ No  → DXGWのみで対応可

単一障害点の排除が必要?
  ├─ Yes → 2本のDX接続を同一DXGWに接続(DX-A + DX-B → 同一DXGW)
  └─ No  → 1本でも可

暗号化が必要?
  ├─ パブリックIP可    → Public VIF + IPsec VPN
  ├─ パブリックIP不可  → Transit VIF + プライベートIP VPN
  └─ 暗号化不要       → DXのみ(MACsecオプションで物理層暗号化も可能)

まとめ

Direct Connectの全体像を整理すると以下のようになります。

【物理層】
  オンプレミス ───光ファイバー1本─── DXロケーション ─── AWSネットワーク

【論理層(VIFで区切る)】
  Private VIF  →  VGW  →  単一VPC
  Public VIF   →  AWSパブリックサービス(S3等)
  Transit VIF  →  DXGW  →  TGW  →  複数VPC(同一リージョン)
                                 ↕(TGWピアリング)
                              TGW  →  複数VPC(別リージョン)

VIFは「線」ではなく「物理回線上にVLAN+BGPで定義する設定オブジェクト」という理解が、Direct Connect全体の概念整理に繋がります。

この記事がSAP対策の助けになれば嬉しいです!間違いや補足があればコメントで教えてください🙏


参考資料(AWS公式ドキュメント)

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