はじめに
資格手当の更新が迫っている...!
私の勤める会社では有難いことに資格手当が月次で支給されるのだが、インフラ配属前に受けた AWS 認定資格があろうことかあと1か月で期限切れを迎えるではないか...!期限切れ、すなわち給料が下がるとなればプライベートにも支障が出るため、何としてでも更新しなければ...。
あれやこれや考えながら同僚にボヤいたところ、「そういえば最近こんなものがリリースされましたヨ」と神情報をもらったので、ハイテンションのまま初めて記事投稿をしてみる。
なお、後述の条件を満たしている者しか踏み入ることができないサービス のため、期限切れまで余裕のある方でも参考になればと思う。
AWS からの通知
2026年6月23日に届いた通知内容を読んでみると、対象資格について 再受験なしで資格を1年間延長できる新しい更新制度(ベータ版) を開始したよう。要点をまとめると以下。
主なポイント
- 資格の有効期限が90日以内になると利用可能
- AWS Skill Builder上で指定された学習コンテンツとハンズオンを完了することで更新
- 試験会場予約や再試験は不要
- 更新完了後、資格の有効期限が完了日から1年間延長される
必要条件
- AWS Skill Builderの有料サブスクリプション契約
- 対象資格を保有していること
- 資格の有効期限まで90日以内であること
対象資格と必要ポイント(開始時点)
資格の難易度に応じて必要なポイントや課題の最低クリア数が変わってくるらしい。詳細は後述の Skill Builder のコンソール画面で共有する。
なお、Data Engineer、Security Specialty、Machine Learning Engineer も今後追加されるようだが、Speciality 区分となれば要件が「900点・実践課題3つ以上」のように厳しくなるのかもしれない(あくまで個人の感想)。
| レベル | 認定 | 必要ポイント | 実践課題 |
|---|---|---|---|
| Associate | AWS Certified Solutions Architect AWS Certified Developer AWS Certified CloudOps Engineer |
500ポイント | 1つ以上 |
| Professional | AWS Certified Solutions Architect AWS Certified DevOps Engineer |
700ポイント | 2つ以上 |
参考
実際にやってみた
実施手順
1. AWS 再認定ページを開く
AWS 再認定の公式ページを訪問!
https://aws.amazon.com/jp/certification/recertification/
早速、見慣れない更新方法がお出迎えしてくれた...「維持方法」!
当たり前のことだが、既存の更新方法(CBTでテスト受けて更新)も残っているようだった。下記表は AWS Certified Solutions Architect - Associate の例。
| オプション | 費用 | 期限延長 |
|---|---|---|
| オプション1. この試験の最新バージョンに合格して再認定を受ける。 | AWS 認定アカウントの 50% 割引バウチャーを使用してご利用いただけます。 | 3年 |
| オプション2. AWS Certified Solutions Architect - Professional 試験に合格する。 | AWS 認定アカウントの 50% 割引バウチャーを使用してご利用いただけます。 | 3年 |
| オプション3. AWS スキルビルダーで認定を維持する。 | AWS スキルビルダーの有料サブスクリプションで完了できます。 | 1年 |
2. AWS Skill Builder を開く
前述のサイトに導線として記載されていたスキルビルダーのページを開く。
https://skillbuilder.aws/certification/recertification
私の場合、青枠の「Recommended for you」項目に「Eligible」(適格 / 対象)と「not eligible yet」(未だ不適格 / 対象外)が表示された。これは保有資格の状況によって異なると思うが、先述の「必要条件」にあった「資格の有効期限まで90日以内であること」を満たしているかどうかで変わるだろう。
プチ補足
キャプチャは後述のサブスクリプション契約を終えた後に再訪した画面であるため、細部の文言は変わっているかもしれないが、概ね変更はない。
3. サブスクリプションをする
「Eligible」となっている認定のリンクを踏み、画面の指示に従うまま、無心でサブスクリプション契約を結ぶ。
契約が完了すると AWS から次のメールが送られてくる。
備忘までに、メールの内容から注意したほうが良い点を記載。
Your subscription will renew automatically, and we’ll bill you monthly, beginning on the start date of your subscription.
開始日を基準として毎月請求されるようなので、気をつけたいところ。それにしても月額29ドル+税は個人的には高い。—— いや、試験を回避できる時間とストレスを考慮すれば安く感じるかもしれない。そう暗示しよう。
考える間もなくクレジットカードの請求が届いた。
あれ、リアルタイムで調べてもドル円のレートは1ドル161.70円なのだが、163.39円程度で換算されているため、以下表のようになる。ただしドル請求であることや、今後月額料金が変わる可能性もあるため、あくまで参考までに。
最新の情報は AWS 公式ページを確認する必要あり。
| 項目 | 利用 / 更新期間 | USD | 円換算(税抜) | 円換算(税込10%) |
|---|---|---|---|---|
| Skill Builder | 1か月 | $29 | 4,738円 | 5,212円 |
| 3か月 | $87 | 14,215円 | 15,637円 | |
| 6か月 | $174 | 28,430円 | 31,273円 | |
| 1年 | $348 | 56,860円 | 62,546円 | |
| 3年 | $1,044 | 170,579円 | 187,637円 | |
| Associate再受験 | 3年 | $150 | 24,509円 | 26,960円 |
| Professional再受験 | 3年 | $300 | 49,017円 | 53,918円 |
You can cancel your subscription anytime on your AWS Skill Builder profile page. You have three days from June 25, 2026 to submit a request for immediate cancelation and a full refund of any subscription fees charged.
3日以内であれば即時解約できるようだが、この期間内で AWS 認定の期限延長を満たして解約した場合でも返金対象になるかどうかは不明。また、途中で解約したら1年の延長も無効になるのだろうか。疑問が残るが、これらは試してみて後日更新したい。
4. コースの受講
4-1. 構成
受講状況の管理画面は次のようになっている。
注意いただきたいのは「Practical Requirement」に「Complete at least 1 practical activity」と書かれていること。これは「対象資格と必要ポイント」で先述の「実践課題」の要件らしい。アソシエイトなので最低でも1つは必要となる。
スクロールすると「Digital Courses」と「Practical Activities」とある。この「Practical」(実践的)な課題が通らなければいけない道のため、画面左のデジタルコースと組み合わせたい場合は画面右のアクティビティを加味してポイント数を計算した方が良いだろう。
例えば次の組み合わせだと500ポイントの要件を満たすことができる。所要時間の目安は各項目に記載されてるものを転記。
| 種別 | 項目 | 所要時間目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| Digital Courses | Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) Storage Classses Deep Dive | 1h | 80 |
| Building Generative AI Applications Using Amazon Bedrock | 4h | 320 | |
| Practical Activities | AWS SimuLearn: Electronic Health Records in the Cloud | 1h | 100 |
| 合計 | - | 6h | 500 |
私は怠惰のため万遍なく潰していくことはないかもしれないが、ゲームのようでワクワクしてきた。これなら再試験のストレスなくクリアできそうだ。
4-2. Digital Courses
試しに96pts 稼げる「AWS Backup Primer」を受けてみた。
コースによって所要時間の目処や獲得可能ポイント数が変わることから、セクションの数も異なるだろうが、各セクションで以下2つのフェーズに分かれているように見受けられた。
- セクション上部:AWS のホワイトペーパーのように教科書的な内容でインプット
- セクション下部:理解度チェックでアウトプット
執筆時点では英語のみ対応しているようで、ブラウザの機能で変換(英→日)することはできるが、機械翻訳のため誤訳が多い。例えば jobs が「求人情報」になってたりする。
また、サービスの説明やコンソール操作の動画(おそらく観るのは任意だが今のところ全て観ている)が各所で差し込まれているが、これも全て英語だ。ただし英語字幕を付けることは可能だったため、補助にはなるかもしれない。
以下は理解度チェックの例(機械翻訳済みの画面)。間違えても再チャレンジができ、もう一度理解したい時はページ上部のインプット項目にスクロールすれば復習することができる。
コースを終えると PDF の修了証書がダウンロードできる。コースの進捗管理画面に戻ってみると今回の受講分のポイントがしっかり増えていた。「Practical Activities」は100ポイント均一のため、最低1つ受講することを考慮し、残り304ポイント分は「Digital Courses」の中から興味のあるものを受けてみよう。
4-3. Practical Activities
先んじて感想を言うが、これは本当に面白かった。
再受験して問題を解くことより何倍も価値のある時間だったように思う。
概要までに、以下3段構成になっている。
- 顧客の要望をヒアリングしてソリューションを提供する
- 手順書に沿ってラボ形式でハンズオンする
- 2の成果物に対し、定められた設定値を変更して要件に沿っているかテストする
「Digital Courses」とは異なり 「Practical Activities」は冒頭で言語が選択できる が、残念ながら、1については執筆時点で英語版のみ。2と3は日本語ベースで操作ができた。
1.顧客の要望をヒアリングしてソリューションを提供する
1では悩みを抱える仮想の顧客とチャット形式でやりとりするのだが、前述の通り英語のみのため、日本語で回答しても判別されない。ここは潔く翻訳ツールを駆使しながら会話を成立させた。—— 海外の顧客とやりとりする方、もしくは将来そのような働き方を見据える方にとっては英語で折衝する力を付けることができるかもしれない。
面白いのが、自身の1回のチャット送信ごとに会話の内容が5段階でリアルタイム評価されること。評価項目については割愛するが、是非体験してほしい。
また、会話を成立させ、ソリューションとして AWS サービスを提案していくと、画面にヒントとして表示されている構成図の黒塗り部分が解放されていく。この構成図内のサービスの全解放をもって、1のミッションクリアとなる。
2.手順書に沿ってラボ形式でハンズオンする
3.2の成果物に対し、定められた設定値を変更して要件に沿っているかテストする
2と3については項目で挙げた以上に説明することはない。
受講中の具体の画面はネタバレとなるため割愛するが、修了すると「Practical Requirement」の要件を満たすことができたことがわかる。
5. 受講終了から認定まで
アソシエイトレベルの再認定要件である500ポイントを取得し終えると、次の表示になる。
画面右上に「Confirm Extension」とあるため、期限延長申請のステップに進んでみる。
するとコースの星の評価入力とともに、1年延長されたことが表示された。これで期間延長ジャーニーは随分とあっけなく終わってしまった。
まとめ
AWS の再認定の新たな形式について紹介することができた。なお、コースの内容はポリシーに違反するかもしれないため割愛したが、この記事を目にしていただいた方(なおかつ認定資格の有効期限が90日以内の方)には是非とも体験してほしい。
これは単に楽して延長できる裏技でもなく、自身にとって非常に身になった実感があるためだ。
いやはや、初めての記事作成、なかなか楽しかった。いつもテイカー気味で Qiita の技術記事にはお世話になってばかりいたが、これから自分のペースでギバーになれたら良いなと思う。これも「技術記事を書く技術」を買った成果かもしれない —— 未だ100ページも読みきれていないことは言えないが...。
コースを受講してみて認定資格の延長ができた暁には、後日談として追記する。
コースの受講については実施手順4に記載を終えた。
保有済みの Developer の Associate も年内に有効期間が切れるため、上位資格を目指すことも視野に入れつつ、猶予がない場合は同じ方法で延長したい。










