後編となる本記事では、 Gravio Cloudに集約・統合したデータを使って、簡単にグラフを作成する方法についてご紹介します。また、他のGravio Cloudの設定についても最後にご紹介します。
前編の設定がまだの場合
【前編】現場のノード(Gravio HubKit)に収集されたデータをGravio Cloudサービスに集約し、グラフで可視化してみたにて確認できます。
使用環境
- Gravio Cloud (各ノードのデータを集約するサーバとなります)
- Gravio Hub2(Gravio HubKit5.1、Coordinator5.1アップデート済)
もしくはGravio HubKitインストール済のPCもしくはLinux(x64) and Raspberry Pi 4 - 設定用PC(WindowsもしくはmacOS、Gravio Studio5.1インストール済)
事前準備
- Gravioは有償契約(Gravio Business、Gravio Business Pro)が必要となります。
- Gravioの基本的な設定方法は設定手順にて以下をご参照ください。
- センサーのペアリング
手順
【可視化】Gravio Cloudサービス
1. グラフ表示
- 任意のWebブラウザでGravio Cloudにログインします。
ログインURL | メール | パスワード |
---|---|---|
Gravio CloudのURL | 登録したユーザ名 | 登録したパスワード |
- 上部メニュー「統計情報」より「Add Chart」ボタン、もしくは「⊕」をクリックします。
- グラフ化したいデータを選び、グラフの種類を選択し「保存」をクリックすることで、グラフが生成されます。
- グラフ表示させたいデータを、Hub名、エリア、レイヤー、デバイスのプルダウンから選択します。
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
Hub名 | 【前編】で登録したノードを選択 |
エリア | 作成したエリアを選択 |
レイヤー | 作成したレイヤーを選択 |
デバイス | レイヤーに紐づいている論理デバイスを選択 |
開始日 | グラフに表示させたい開始日時 |
終了日 | グラフに表示させたい終了日時 |
Chart Type | 任意のグラフの種類(折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ)を選択 |
- 設定通りのグラフが統計情報に表示されます。以上で、Gravio Cloudで集約・統合されたデータを可視化(グラフ作成)できるようになりました。
デジタルサイネージモードにする方法
可視化したグラフを大型モニタに投影するなどして、デジタルサイネージとして扱うことも可能です。例えば、オフィス・病院などの施設で置かれた際、意識が向かずに素通りしていた人の目に自然と情報を届きやすくなります。そのため、作成したグラフを周知徹底しやすく、更には簡単に実装できます。
- 上部メニュー「統計情報」よりデジタルサイネージで表示させるグラフをピン留めします。
- 「setting」をクリックします。
- サイネージモード画面で次のように指定します。(設定は任意となります)
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
ロゴ | サイネージ左上に表示するロゴ |
タイトル | ロゴの右に表示するタイトル |
サブタイトル | タイトルの右に表示するタイトル |
背景画像 | サイネージ画面の再背面に表示する画像 |
バナーエリア | ロゴ、タイトル、サブタイトルの背景の色と透明度 |
チャート | グラフの背景の透明度 |
表示 | サイネージモードにてグリッド(グラフの一覧表示)もしくは スライドショー(グラフの切り替え表示)で表示 |
スライドショーオプション | 表示モードがスライドショーの場合の更新間隔 |
以上がGravio新バージョンで搭載した、Gravio Cloudに集約・統合したデータを使って、グラフを作成する方法、サイネージモードする方法になります。お疲れ様でした。
まとめ
新Gravioにてリリースされた新機能、Gravio Cloudによる現場データの集約・統合、可視化の手順を前編・後編にてご紹介させていただきました。
専用クラウド(Gravio Cloud)の提供により、お客様にてクラウド環境やBIツールを用意する必要がないため、現場の方でも簡単にデータの集約・統合・グラフ化を行うことができます。
また、ノード(Gravio HubKit)を複数現場に設置することで、離れた場所から複数の拠点で稼働する機械やモノの状態・環境情報をGravio Cloudで確認し一元管理することができるようになり、業務効率の向上が期待できます。
工場・店舗・オフィスなど複数拠点の現場データの見える化にお困りの方は、ぜひ新Gravioをご検討ください。
更に活用するためのTIPS
Gravio Cloudの設定にはデータの可視化に加え、管理、カレンダー、推論モデルの3つの機能があります。
管理機能
Gravio Cloudにログインするユーザを制御する方法
Gravio Cloudを利用するためのアカウントを作成することが可能です。
作成したアカウントに権限を割り当てることができます。
各権限の操作一覧は下記の通りになります。
権限 | 統計情報 | アカウント | Hub | Hub統計情報 | カレンダー | 推論モデル |
---|---|---|---|---|---|---|
Admin | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Developer | 〇 | △(自分のみ) | × | × | 〇 | 〇 |
Maintainer | 〇 | △(自分のみ) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
AppUser | △(閲覧のみ) | △(自分のみ) | × | × | × | × |
- 上部メニュー「アカウント」より「追加」をクリックし、アカウント作成画面で次のように指定します。
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
メールアドレス | 利用者のメールアドレス(ログイン用のアカウント) |
名 | 利用者の名前 |
姓 | 利用者の名字 |
パスワード | ログイン用のパスワード |
権限 | 権限の種類(Admin、Developer、Maintainer、AppUser)を選択 |
Hub(ノード)を管理する方法
各現場のノードを管理することが可能です。
【前編】でご紹介した、ノードを新しく追加したり、管理不要となったノードの削除をすることができます。
・上部メニュー「Hub」より削除対象のノード「ゴミ箱」をクリックします。
ノードの統計情報を確認する方法
管理しているノードの稼働状況を一括で確認することが可能です。
例えば、どのくらいディスクやメモリを使われているか確認することができ、圧迫しているようであれば負荷分散として現場に置くノードを追加する目安として繋がることができます。
・上部メニュー「Hub統計情報」より登録しているノードの状態を確認できます。
カレンダー機能
Gravio Studioで作ったアクションを実行させる日にち、曜日を指定し、オリジナルのトリガーを作成することが可能です。作成したカレンダーは管理している全てのノードに適用できます。
・上部メニュー「カレンダー」より「新規カレンダーの作成」をクリックします。
・カレンダー作成画面で次のように指定した後、「有効に設定」をクリックします。
(画像のように指定した場合は2023年11月1日から11月30日までの月、火、木、金曜が有効となります。)
設定値 | 入力値 |
---|---|
カレンダー名 | 任意の名前 |
開始日 | 実行させたい開始日付 |
終了日 | 実行終了させたい日付 |
曜日 | 実行させたい曜日 |
・指定後、「作成」をクリックします。
・カレンダーリストに作成したカレンダーが表示されてることを確認します。
・Gravio Studioのトリガー設定を開き、作成したカレンダーが反映していることを確認します。
推論モデル機能
利用者が作成した推論モデル(TensorFlow、TensorFlowLite)をこの機能を使ってアップロードすることで、Gravioで使うことが可能です。
・「アップロード」をクリックし、作成した推論モデルを選びます。
・アップロードが完了後、推論モデル一覧に反映していることを確認します。
・Gravio Studioの設定を開き、アップロードした推論モデルが反映していることを確認します。
・お客様によるオリジナルの推論モデルの作成方法とGravioによる活用例は、こちらの記事をご参考ください。
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