はじめに
JAWS-UG(AWSのユーザーグループ)にはこの3年ほどで積極的に参加するようになりました。
そして今年、JAWS-UGが主催する全国規模のアニュアルイベントであるJAWS DAYS 2026で実行委員(当日スタッフ班)を務めました。
これは、その振り返りです。
JAWS DAYSって何?
JAWS DAYSは JAWS-UGが主催する国内最大級のAWSコミュニティイベントです。全国各地から有志が集まり、セッションを作り、運営し、参加者を迎えます。企業が主催するカンファレンスとは違う、コミュニティの熱量で動く場所です。
ちなみに、去年の参加レポートはこちら。
JAWS DAYS 2026は、池袋サンシャインシティの展示ホールで、2026年3月7日に開催されました。昨年までの開催エリアからさらに拡大し、参加者数も1.5倍と大幅に増える形での開催となりました。
1年目、2年目、そして3年目
JAWS DAYSには今回で3回目の参加です。
最初は一般参加者からのスタートでした。
登壇者の話を聞いて、人と少し話して、満足して帰る。それはそれで良かったです。でも何かが引っかかっていました。
もっと関わりたい。もっとこの場に入っていきたい。
でも、自分はいわゆるコミュニケーションモンスターではありません。初対面の人に自分から話しかけていくのは、きっかけがあると始めやすいので、意図的にスイッチを入れる必要がありました。2年目、ボランティアスタッフとして参加したのはそのためです。役割があると動きやすい。「スタッフです」という立場が、人との関わりを自然に作ってくれます。
そして3年目。声をかけてもらいました。
「実行委員、やってみませんか?」
即答しました。
チャンスの神様は前髪しかない。迷っている間に通り過ぎます。
面白そうと思ったら、飛び込んでみること。
それだけでした。
毎週の打ち合わせ、気心知れたチームの安心感
実行委員の中で私が担ったのは、当日スタッフ班。
準備は毎週の打ち合わせから始まります。
幸いなことに、私のチームのメンバーは顔なじみでした。JAWS-UG 彩の国埼玉支部で一緒に活動している仲間たちです。どこかの勉強会で顔を合わせれば話せますし、オンラインミーティングでも変に気を遣わなくていい。コミュニケーションコストが低いというのは、こんなにも仕事をスムーズにするのかと改めて実感しました。
そして何より、チームを牽引してくれたメンバーのプロジェクトマネジメント力が本当に素晴らしかったです。タスクの整理・分担、進捗の把握、他チームとの調整。そのおかげで、私は自分の役割に集中できました。
150名のスタッフを束ねる
実行委員だけではとてもイベント運営できませんので、当日ボランティアスタッフの力を借りる必要があります。
前述の通り、参加者が1.5倍になったので、ボランティアスタッフも昨年比1.5倍で募集しました(聞いた話によると参加者の約1割はスタッフがいないと円滑に運営できないそうです)。
スタッフ150名。改めて数字にすると、かなりの規模です。
JAWS DAYSの参加申し込み受付開始と同時にボランティアスタッフの募集も開始しました。
150人も応募してくれるのか、不安でしたが応募は埋まりました。
応募してくれた当日ボランティアスタッフの中には、自分よりずっと経験を積んだベテランが何人もいました。イベント運営の知恵を持つ先人たちが、あくまでもボランティアとして来て、運営を支えてくれている。その事実だけで、胸が熱くなります。
そして、JAWS DAYS初参加で初ボランティアという方もいました。
その行動力に、脱帽しました。自分が初めて参加したとき、ボランティアの存在を認識できていませんでした。一般参加で様子を見て、翌年にそっとスタッフ登録しました。初めての場所に、いきなりスタッフとして飛び込める人たちがいる。すごいと思いますし、上手い関わり方だなと思います。
気づいたら1日が終わっていた
当日の記憶が、3年の中で一番飛んでいます。
朝から晩まで、ひたすら動いていました。何かが起きれば対応して、また次へ。セッションや個々のイベント企画を見る余裕もなかったです。気づいたら懇親会も終わっていて閉会、二次会もあっという間でした。
でも、帰り道に思ったことは覚えています。
実行委員をしてよかった。
しみじみと、そう思いました。心地よい疲れがありました。
舞台裏で見た景色
実行委員になって初めて見えたものがあります。
あのスムーズな案内の裏に、どれだけの調整があるか。あの配置に、どんな議論があったか。参加者として「なんとなく良い体験」だと思っていたものが、実は無数の決断の積み重ねだったと知りました。
実行委員の中にはプロのイベンターなのでは?と疑いたくなるような動き方をする人たちがいました。段取りの精度、想定漏れの少なさ、伝え方のうまさ。こういう人たちと仕事ができるのか、とすごく刺激を受けました。
実行委員の中でも意見はぶつかります。オンラインでのミーティングが基本のため、ミーティング内で言語化して伝えること、他のメンバーへの賞賛・賛同も率直に言葉にして伝えることもとても重要だということを感じました。
みんなが自分の考えを持っていて、より良いものを作ろうとしているから、議論になる。それが健全だと思います。同じ方向を向いている人たちが、遠慮なくぶつかり合える場所は、そんなに多くありません。
お客さまを迎えるという経験は、参加者としての体験とはまるで違う重さがありました。
課題は伸び代
正直に書いておきます。
今回初めて実行委員をして、毎年実行委員メンバーの大半が入れ替わるので、組織としてのナレッジが溜まりづらい、というのが一番大きな課題だと感じました(開催の都度、実行委員が集められるので毎年メンバーが入れ替わる形になります)。
結果、知っている人への負荷が集中します。経験者がいなければ、同じところでつまずきます。
初めての全国規模イベントの運営側。参加者のときに、こういうことあったな〜と思うことは多くても、知らないことの方が圧倒的に多かったです。進め方がこれで良いのか迷い、つまずくこともありました。
当日ボランティアスタッフ向けの事前説明会も複数回開催しました。各ロールの説明、当日の流れ、注意事項...伝えたいことが多すぎて、あれもこれも詰め込んでしまいました。
結果、予定していた時間を超過してしまうこともありました(忙しいところ、時間を調整してきてくれた方々に、申し訳なかったです)。
今年は説明会の録画を残しました。来年の実行委員が参照できるように。来年の実行委員に少しでも雰囲気が伝わればいいと思っています。
もうひとつ。スタッフ同士の繋がりをもっと作る場と流れを、事前に用意できればよかったと反省しています。
気づいたのはイベント後の振り返りのときでした。遅過ぎました。
ボランティアスタッフの動き方は、役割によって違います。セッション班のようにトラック(LT会場)ごとにチームを組んで動く役割もあれば、個人で対応する役割もあります。チームで動く人たちは自然と会話が生まれます。一緒に走る時間があるから、終わったあとにお疲れ様でしたと言える仲間ができて、チームで記念撮影をしたりもできます。
一方、個人で動く役割は孤独になりやすいです。それぞれが黙々とこなす。悪いわけじゃないです。でも、スタッフ同士の新しい繋がりは生まれにくい。
ボランティアスタッフを入口に、全国の人と繋がれるって、すごくいいことじゃないかと思います。日本各地から集まってくるスタッフが一緒に動いて、話して、繋がっていく。その化学反応を、もっと意図的に作れたはずでした。
こちらの伝えたいことを一方的に伝えることが主の事前説明会になってしまったかなと反省しています。説明会を通して、役割に関わらず、誰もが繋がれる流れを作ることができなかった。ごめんなさい。
だから、忘れないうちに書き残すことにしました。
説明会の段取り、募集時の注意ポイント、スタッフ同士の交流のこと、気づいたことを全部。
来年の実行委員には今年の作業フォルダが引き継がれるそうです。
まだ見ぬ実行委員へ、バトンを渡します。
半年後、役に立つといいな。
コミュニティが広げてくれるもの
40代中盤になって思います。
仕事の文脈だけで人と会っていると、出会う人の種類が偏ってきます。同じ業界、同じ温度感、似たような課題。それはそれで十分に意味がありますが、視野が知らず知らずのうちに狭くなっていきます。
コミュニティはそれを壊してくれます。AWSが好きというだけで、職種も年齢も会社の規模も関係なく、人が集まってくる。その中で話すと、自分が見えていなかった世界がいくつも見えます。
人脈が広がった、ということではなくて、世界の解像度が上がる感じ、かなと思っています。
こうやって輪が広がっていくのが、楽しいです。
完璧じゃないから、面白い
JAWS DAYSは、実行委員が議論を重ねて作るイベントです。
チャレンジすることもあります。試みたことが全員に刺さるわけじゃないです。どれだけ考えても、完璧にはなりません。それはそうです。毎年メンバーが変わり、テーマが変わり、挑戦が変わります。同じ JAWS DAYSは二度とありません。
だからこそ、面白いとも思います。
気づいたこと、改善点は引き継いでいきます。今年の自分たちが悩んだことが、来年の誰かの出発点になる。そうやって少しずつ積み上がっていく、新たなチャレンジをしていくものがあります。
来年はまた違うJAWS DAYSが生まれます。それを考えるだけで、もう楽しみです。
来年はどうする?
実行委員、ボランティアスタッフにチャレンジするか、参加者としてどっぷり楽しむか。
選択肢が増えた、というのが今の正直な気持ちです。1年目は一択でした。今は贅沢な悩みがあります。それ自体が、この3年間の積み重ねだと思います。
どこで何をしていても、どんな形であれ、来年もJAWS DAYSの場にいたいです。
おわりに
JAWS DAYS 2026 に関わったすべての人へ。
参加者として来てくれた人、セッションを届けてくれた登壇者、ボランティアとして動いてくれたスタッフ、そして一緒に作り上げた実行委員のみなさん。
あの場が成立したのは、みなさんがいたからです。
ありがとうございました。また来年。