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cocoapods-keysを複数人で使う方法(環境設定値のプロジェクトからの切り離し)

Last updated at Posted at 2015-12-07

環境設定値をplistに書いたり、jsonに書いたり、リモートリポジトリにあがるソースコード内に出来る限り含めたくないと思って、cocoapods-keysを知り、更に複数人開発しているプロジェクトでcocoapods-keysを使えないかと調べたメモになります。

TL;DR

  • 環境設定値をプロジェクトから切り離したい、複数人開発でも共有できるようにしたい
  • cocoapods-keysをとりあえず使ってみる
  • .envファイルを用意し、環境変数を宣言する
  • Podfileに、cocoapods-keysのplugin記述を追加し、pod install時に.envからkeyを引っ張ってこれるようにする
  • pod installを実行する
  • あとはPodfileと.envファイルを共有すれば幸せになれる
  • Dev,Stg,Prd毎に分けたい場合はちょっとだけ分岐処理が必要。

cocoapods-keysとは

プロジェクトから環境に関する設定値(サービスのAccessKeyやSecretKey等)を切り離して管理するものとして、cocoapods-keysというCocoaPodsのプラグインがあります。
https://github.com/orta/cocoapods-keys

こちらを使うことで、設定値をキーチェーンに保存し、プロジェクトから切り離すことができます。
こちらの導入、使用方法に関しては、@susieyy さんが書かれた記事にきれいにまとめられていますので、リンクを貼っておきます。
cocoapods-keysで設定値をプロジェクトから切り離す


1人で使用する分には、キーチェーンに保存されるのはセキュアだし良いのですが、

  • 複数人で開発しているプロジェクトで使用したい
  • 人毎に各々のマシンのキーチェーンに登録してもらうのが大変&危険(登録ミス、更新ミス...etc)
  • CircleCIなどでも使いたい となったときに、キーチェーンに保存だと困ったことになります..><

複数人で使う時どうするのかなーって調べてもあまり詳しく出てこなかったので、
手順をまとめてみました。

ということで、本題に入ります。
一応拙いながら、インストールからの手順から書いていきます。
大事なのは、2,3番あたりになります。

話が変わりますが、ちょうどこの記事を書いている時に、株式会社スピカさんが、以下の記事を上げていましたので、こちらも読んでみるのもいいかもしれません。
アプリの環境設定値を .env で管理する


導入から、複数人共有まで

0.試した環境について

自分は以下の環境で試したので、参考になればと思います。

  • Xcode: 7.1.1
  • CocoaPods: 0.39.0
  • cocoapods-keys: 1.6.0
  • Ruby: 2.1.0

1. cocoapods-keysをインストール

Terminal
$ gem install cocoapods-keys

でインストールします。

もし、複数人で開発していて、CocoaPodsのバージョンをGemfile作って揃えたりしている場合なんかは、そちらに追加して、bundle installでついでに入れれば、複数人でcocoapods-keysのバージョンを揃えられるかと思います。
参考 : iOS複数人で開発する時にこれだけはやっておけ

2. .envファイルの準備

プロジェクトのルートに、.envファイルを用意します。
例えばですが、以下のように、.envファイルに、必要なkeyvalueを書いていきます。

Terminal
$ vim .env
.env
SomeAccessKey="xxxxxxxx-xxxxxxxx-xxxxxxxx-xxxxxxxx"
SomeSecretKey="xxxxxxxxxxxxxxxx"

shellなどで環境変数は大文字で書いて、SOME_ACCESS_KEYみたいにすることが多いかと思いますが、パスカルケースで書いておいたほうがいいかもしれないです。理由は後述します。

3. Podfileに追記する

次は、Podfileに、.envで書いた変数名と同じ名前のものをkeyとして登録するための記述を追加します。
追加する場所は、Podfileの最後で大丈夫です。

Podfile
plugin 'cocoapods-keys', {
  :project => "プロジェクト名",
  :keys => [
    "SomeAccessKey",
    "SomeSecretKey"
]}

これで、pod installを実行した時に、対応するkey.envファイルから読み込んで、追加してくれます。
あとは、

Terminal
$ pod install
# or pod update

成功していれば、keyが登録され、プロジェクトに生成したファイルが追加されます。

pod keys
で登録したkeyの一覧を観ることができます(設定値は見れません。)

ワークスペース内に追加される場所は、
Pods/CocoaPodsKeysです。
(ワークスペース内で見ると、Pods/Development Pods/Keys/となっています。)

ためしに、生成されたファイルを覗くと...

生成物(Objective-C)
@interface SampleKeys : NSObject

- (NSString *)someAccessKey;
- (NSString *)someSecretKey;

@end

といった感じで生成されています。この時に、keyがキャメルケースになっているので、SOME_ACCESS_KEYって書くとsOme_Access_Keyみたいになって、ちょっとおかしなことになります。笑

4. 複数人で開発している場合は...

あとは、Podfileと、.envファイルをリポジトリに含めて共有し、
皆がpod installを実行すれば大丈夫です。

ただ、環境変数書いた.envをリモートに上げたくない!って場合は、.gitignoreなりに、.envを追加して、手動で入れてもらう、等すれば良いかと思います。そのへんはおこのみで。

CocoaPodsを使っている時点で大丈夫だとは思いますが、Pods/は.gitignoreに指定しておけば最低限大丈夫です。

現時点では、Swiftであっても、生成されるKeysファイルは、~~~Keys.h/.mとなります。

使用する

・Objective-Cの場合

#import <Keys/プロジェクト名Keys.h>
でインポートします。プロジェクト名が、Sampleなら、
#import <Keys/SampleKeys.h>
となります。

AppDelegate.m(使用例)

#import <Keys/SampleKeys.h> //追加する

@interface AppDelegate ()
@end

@implementation AppDelegate

- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary *)launchOptions {

    SampleKeys *keys = [SampleKeys new]; //keysオブジェクトの生成
    NSLog(@"access key : %@",keys.someAccessKey);
    NSLog(@"secret key : %@",keys.someSecretKey);

    return YES;
}

...

間違ってもNSLog()なんかで吐き出さないようにしてください。

・Swiftの場合

Swiftの場合は、import Keysを記述すれば、使用できるようになります。
クラス名等は、Objective-Cの場合と同じです。

AppDelegate.swift(使用例)
import Foundation
import UIKit

import Keys //追加する

@UIApplicationMain
class AppDelegate: UIResponder, UIApplicationDelegate {

    var window: UIWindow?


    func application(application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [NSObject: AnyObject]?) -> Bool {
        let keys = SampleKeys() //keysオブジェクトの生成
        print(keys.someAccessKey())
        print(keys.someSecretKey())
        return true
    }
...
}

こちらも間違っても、print()しないように気をつけてください!

環境(Development,Staging,Production)等で分けたい場合は...

分岐処理はどうしても、自分で書いて用意する他なさそうです。
cocoapods-keysには、

  • SomeAccessKeyDev
  • SomeAccessKeyStg
  • SomeAccessKeyPrd

のように分けて登録し、Swift Other Flagsに各環境のFlagを立てて、環境ごとに読み出すkeyを分岐するものを1回噛ます必要がありそうです。
Swift Other Flagsについての参考 : Swift での #ifdef DEBUG のやり方

Environment.swift

import Keys

struct Environment {

    private init() {}

    #if DEVELOPMENT
    static let someAccessKey = CocoapodskeysampleswiftKeys().someAccessKeyDev()
    #elseif STAGING
    static let someAccessKey = CocoapodskeysampleswiftKeys().someAccessKeyStg()
    #elseif PRODUCTION
    static let someAccessKey = CocoapodskeysampleswiftKeys().someAccessKeyprd()
    #else
    #endif
}

...

print(Environment.someAccessKey) // 環境に応じたkeyが出力される。

この件に関して、cocoapods-keysを使ってもっとスマートにいく方法があったら教えて下さい...!


長くなりましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました(^^)/

おまけ - トラブルシューティング的なもの

keyの名前がtypoしてたり、.envを編集して、.envやPodfileにはもう記述がなくて、
pod keysで表示されるkeyがあったりすると、pod installを実行した時にコケることがあります。
その時は、古いor誤ったkeyを削除して、再度実行したりするとうまくいきます。

Terminal
$ pod keys
# 出力例
Keys for Sample
 ├  SomeAccessKey -
 └  SomeSecretKey -
# 登録されているkeyを確認する

$ pod keys rm [key] #削除したいkeyを書く
# 実行例 : $ pod keys rm SomeAccessKey
[!] Removed value for key, and deleted associated key in Keychain.
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