Java の java.time パッケージを使って、日本標準時（JST, UTC+9）を取得する方法を紹介します。

1. `LocalDateTime.now()` の問題点

通常、LocalDateTime.now() を使うと、システムのデフォルトタイムゾーンの現在時刻が取得されます。
しかし、サーバーのタイムゾーンが UTC になっている場合、日本時間ではなく UTC の時間が取得されてしまいます。

import java.time.LocalDateTime;

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        System.out.println(LocalDateTime.now()); // システムのタイムゾーンの現在時刻
    }
}

この場合、日本時間とは異なる可能性があるため、明示的に JST（日本標準時）を指定する必要があります。

2. `ZonedDateTime` を使って JST を取得する

Java では ZoneId.of("Asia/Tokyo") を指定することで、日本時間の現在時刻を取得できます。

import java.time.ZonedDateTime;
import java.time.ZoneId;

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        ZonedDateTime jstNow = ZonedDateTime.now(ZoneId.of("Asia/Tokyo"));
        System.out.println(jstNow); // JST の現在時刻
    }
}

jshell を使う場合は、次のコマンドを実行するだけで OK です。

java.time.ZonedDateTime.now(java.time.ZoneId.of("Asia/Tokyo"))

3. `Instant` から JST に変換する

もし UTC の Instant を JST に変換したい場合は、以下のように ZonedDateTime に変換できます。

import java.time.Instant;
import java.time.ZoneId;
import java.time.ZonedDateTime;

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        Instant now = Instant.now(); // UTC の現在時刻
        ZonedDateTime jstTime = now.atZone(ZoneId.of("Asia/Tokyo"));
        System.out.println(jstTime); // JST の現在時刻
    }
}

まとめ

LocalDateTime.now() はシステムのデフォルトタイムゾーンに依存するため、日本時間を取得するとは限らない
ZonedDateTime.now(ZoneId.of("Asia/Tokyo")) を使うと、日本時間（JST）を確実に取得できる
UTC の Instant から JST に変換するには Instant.now().atZone(ZoneId.of("Asia/Tokyo")) を使う