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完全に理解したTalkAdvent Calendar 2022

Day 11

自分の実力をアピールしたいけど、仕事のソースは公開できないし、競プロやコンペは大変だし、仕事で疲れて資格の勉強も辛いし、何かいい方法ない?という方に向けた私の経験談

Last updated at Posted at 2022-12-10

はじめに

みなさんは、毎日毎日朝から晩まで、コード書いたりテストしたり設計したりプロジェクト回したり顧客の対応したり委託先の対応したり上司の相手したり後輩の面倒みたりしているので、実力はかなりあるはずです。

それをうまく社外にアピールできたら、自分に憧れて優秀なエンジニアが集まってくれたり、よその会社からオファーがもらえたり、いろいろ良いことが起きそうですよね。

でも、自分の実力をアピールする方法がわかりません。

資格を取ればアピールできますが、日頃の激務で夜や週末はくたくたです。仕事とは別に勉強の時間と気力を作るのはかなり大変です。

FindyやLAPRASはGitHubの公開コードから偏差値やスコアを出してくれるので何もしなくてもアピールに使えますが、仕事のコードは機密情報なので公開できませんし、OSSの活動もしていないので公開できるコードがありません。わざわざ評価のためだけに夜や週末にコード書くのも辛すぎます。

競技プログラミングのAtCoderは面白そうなのですが、しばらく続けないと正しいレーティングにならないそうなので続けられるのか心配です。コンペのKaggleも面白そうですが、残念ながら業務で機械学習をやっていないので実力のアピールには使えません。

言い訳ばかりしていますが、業務外で何かやるのは本当に大変です。何かうまいこと業務の一環にしてしまったり、業務外でも楽しみながら実力をアピールする方法はないものでしょうか……

常日頃そんなことを思っていた私が、ここ6年間ほどでやってきたことのご紹介です。
なお、ただの個人の振り返りなので、参考にならない点も多いかと思います。あらかじめご了承ください。

2022年12月29日に Easy Easy というエンジニアコミュニティ主催のオンラインイベントでもお話ししましたので、その時のスライドも置いておきます。

業務で必要な技術習得の過程をQiitaで公開してみた

2016年当時、私は全文検索エンジン開発の事業部に所属しており、当時話題になり始めた単語埋め込みベクトルや言語モデル構築の技術習得が必要でした。また、この辺の技術はPythonが良さそうとのことで、C/C++畑で育ってきた私は新たにPythonを覚える必要もでてきました。

そこで勉強を始めることにしたのですが、どうせやるならその勉強過程をブログに掲載して「勉強がんばってます」アピールも兼ねようと意気込んでスタート。しかし、初回の記事をはてなブログに投稿しても、誰も気づいてすらくれません。

なにか目立つ方法はないか考えていたところで技術記事の投稿サービスであるQiitaを知ります。ここに投稿した方が気づいてもらえるかも?ということで、さっそくアカウントを作成してブログの記事を移植しました。以下、記念すべき最初の投稿です。

その結果、自分のブログよりもはるかに多くの方に見てもらうことができ、コメントで識者の方のアドバイスもいただけるようになり、とにかく勉強になりました。投稿すると見てもらえるので、承認欲求駆動で無事に予定していた内容を終えることができました。

これら一連の投稿は大きな財産になりました。内容は自然言語処理の入門レベルにもかかわらず、投稿を見ていただいた方から面談のオファーをいただいたりしてびっくりです。どうせ仕事で勉強するならその勉強過程を自分のアピールに流用してしまおうというヨコシマな試みが、想像以上の成果につながった形です。

teratailで回答してみた

2018年にQAサイトのteratailを知りました。昔から技術系のメーリングリストや相互扶助のWeb掲示板は好きだったのですが、しばらくどこにも参加していなかったところでteratailを知り、承認欲求に火が着きました。以下、記念すべき最初の回答です。

しかし、やってみてわかったのですが、Teratailはツヨツヨエンジニアがガンガン答えるので、私のように週末ちょっと回答する、みたいなゆるさではまったく太刀打ちできず、あまり実力のアピールにはなりませんでした。

ただ、この後にお話しするLAPRASのスコアと相性が良く、スコアが伸びるのが楽しくて2021年くらいまでは月に数件回答していました。また、回答を見ていただいたUdemyの営業の方から回答内容についてお褒めの言葉をいただき、講師のオファーをいただいたのはとても嬉しかったです(先方からしたら単なる営業活動なので、実は多くの方に声をかけられているのでしょうけど、知らぬが仏ということで)。

採用できた!

2018年から2019年にかけて自社の採用を手伝うことになり、QiitaのOrganizationを登録してエンジニア向けのアピールを始めました(前職の話なので、現在の内容とは異なります)。Twitterなどで求職者を探し、DMで求職者にアプローチしてQiitaを見てもらい、興味をもっていただけたらカジュアル面談したり会社見学に来ていただいたりする流れです。その結果、1年で2名のエンジニアの方の直接採用に成功しました。

Qiitaやteratailでの活動がどれだけ役に立っていたのかはわかりませんが、どちらもやっていなければ、私からDMが来た時に相手の方は私の人となりをほとんど調べられずにカジュアル面談突入ですから、カジュアル面談の獲得数がかなり下がっていたと思います。

ちなみに、「一緒に会社を盛り上げましょう!」とか言っていたのに、入社いただいたお二人より先に私が転職してしまう事態となり、お二人にはホントごめんなさい。採用を担当していた頃はまったく辞める予定はなかったのです。

LAPRASのスコアをモチベーションにしてみた

2019年にLAPRASを知りました。ネットに公開している情報からエンジニアのスコアを算出してくれる、まさに何もしないで実力のアピールができる理想のサービスです。

私のプロフィールはこんな感じなのですが、なんと「上位4%に入っています」に相当するスコアになっていてうれしい限りです。これが本当の実力なのかはさておき。

LAPRASがありがたいのは、FindyのようにGitHubのソースだけでは実力を判定しない点です。私の仕事ではソースが公開できずOSSの活動もしていないので、GitHubのソースでは実力が示せません。それに対してLAPRASは、私が使っているQiitaやteratail、勉強会管理のconnpassなどの情報も拾ってくれるので、なかなか良い感じでスコアが上がります。

また、GitHubの採点のウェイトはかなり高いものの、前述の技術習得時に書いたコードをアップしていただけで、GitHub部分も平均よりちょっと上の評価をいただけました。OSS活動に参加されていない方でも、何か勉強に使ったコードなどをアップしておけば全体のスコアが大崩れせずに済みそうです(こんなアドバイスをして良いのかわかりませんが)。

Qiitaの投稿、teratailの回答、connpassでの勉強会参加などでスコアが上がるので、週末のスキマ時間での活動や勉強回参加のモチベーションになりました。

Easy Easyに参加してみた

2020年に後輩の@unsoluble_sugarさんに誘われて、エンジニアリングのコミュニティであるEasy Easyに参加し始めました。参加といっても、月1で開催されるオンラインLTイベントをYouTubeで見るだけです。広く浅くいろんな技術情報を収集できるので非常にオススメです。ご興味のある方はぜひ次の記事を。

このEasy Easyでは、先ほどの後輩に強引?に誘われて初めてのLT登壇にも挑戦します。その記念すべき初LT資料がこちらです。

その後、なんだかんだで4回も登壇させていただき、その資料をSpeaker Deckに載せていたら1万ビューを超えるものもでてきて、自分をアピールするための貴重な財産になりました。@unsoluble_sugarさんに誘われなかったらLTとか未だに挑戦していなかったと思うので、とても感謝しています。

簡単な勉強で取れるプチ資格を取り始めてみた

2020年ごろから、小さな資格を取り始めました。
本格的な資格は勉強時間と気力の捻出が大変ですが、オンラインセミナー受講だけで取れる資格や、10時間程度の勉強で取れる資格もたくさんあります。この業界、一生懸命勉強してもすぐに古くなってしまいますので、深く専門的に学ぶだけでなく、新しいことを広く浅く知っていることも大切です。また、簡単な資格であっても、それを自ら勉強して取得したことはアピールになるでしょう。

最近の資格は、オンラインの証明書やバッジで保有を証明できます。たとえば、つい先日取ったIBM Watson Assistant入門の資格のバッジはこんな感じです。英語だったのですが、Google翻訳のおかげで英語が苦手な私でもなんとかなりました。

先ほどのEasy EasyのLTでも、オンライン教育サービスで有名なCourseraの紹介がありました。ご興味がありましたらこちらもぜひ。

また、LinkedInではスキルテストが簡単に受けられます。残念ながら英語なのですが、普段使っている開発言語ならGoogle翻訳併用で勉強なしに一発合格できるかと思います。LinkedInに登録されている方は、お手軽ですのでぜひお試しください。

ビジネスSNSで過去の仕事を振り返ってみた

2021年ごろから諸事情で人生初の転職を本格的に考え始め、自身の経歴を振り返り始めました。その時に、LinkedInやWantedlyのプロフィール欄を真面目に書き始めています。

あまり書く内容は取捨選択せず、何をやったか+どんな成果があったかをセットにして、少しでもアピールできるものはすべて列挙しています。広く浅くでもいろいろな経験があることはプラスですし、簡単な業務でも資格でも、アピールできるものは書いておいた方がいいでしょう。

今では、LinkedInやWantedlyでオファーのメッセージをいただけるようになりました。残念ながら8割くらいは転職斡旋会社さんからだったりしますが、それでも、何も目立っていなかった私が、外から見つけてもらえる状態になったことはうれしい限りです。

転職できた!

2021年の後半に無事内定がもらえて、2022年2月に新しい職場に移りました。
合否の判定にここまで書いたような活動がどれだけ影響したのかは良くわかりませんが、マイナスにはなっていないと思います。きっと。

おわりに

自分の実力をアピールしたいけど、仕事のソースは公開できないし、競プロやコンペは大変だし、仕事で疲れて資格の勉強も辛いし、何かいい方法ない?という方に向けた私の経験談として、ここ6年ほどの活動を振り返ってみました。

もし何か1つでもみなさんの参考になることがありましたら幸いです。
個人の振り返りに最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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