micro:bitでロボットをつくりたい
micro:bitで自分だけのロボットを作りたいですよね。しかし、いきなり二足歩行や四足歩行ロボットは難易度が高すぎます。そんな人におすすめなのが、タミヤのカムプログラムロボットです。
カムプログラムロボットは、プラモデルのように、自分で組み立てるロボットです。驚くべきことに、マイコンなどのコンピュータなしで、前進・後退・左右回転などの動作をプログラムして動かすことができます。その仕組みは、付属のプログラムバーにポッチをはめ込み、それを読み取りながら動作するという、なんともアナログですが、初めて見たときはその仕組みに感動すら覚えました。
これだけでも素晴らしいのですが、マイコンを搭載することをあらかじめ考慮して設計されており、micro:bitと簡単に組み合わせることができ、誰でも自分だけのロボットを作成することができるのです。
ただし、組み立て難易度は、正直、難しかったです。子ども以来一度もプラモデルを作ったことのない大人と小学五年生の二人で取扱説明書みながらチャレンジしましたが、YouTubeの組み立て動画を参考にしながら、ようやく完成することができました。
カムプログラムロボットにmicro:bitを搭載する方法については、サヌキテックネットさんの記事がとても詳しいです。ぜひリンク先を参照してください。
ただし、追加部品として、「Micro:bit Driver Expansion Board」というmicro:bitとモーターを接続するボードが必要になります。これだけは・・・どうしても必要ですので、購入をお願いします。おねだん2000円弱(2025/12現在)。持っていれば他にmicro:bitで電子工作をする上で役に立つこと間違いなし。おねだん以上です。
でも一つ問題が
さて、いざカムプログラムロボットにmicro:bitを搭載したとして、一つ大きな問題があります。一体、どうやってロボットを操作すればいいのでしょうか?そりゃ確かに、micro:bitのAボタンを押すと前進、Bボタンを押すと後退、のようにしてもいいですが、できれば遠隔操作したいですよね。
考えられる最も簡単な方法が、「micro:bitをもう一つ買う」です。もう1台のmicro:bitをコントローラーにして、ラジコンのようにロボットを操作することができるようになります。
でも、そのためだけにmicro:bitをもう1台買うのも、それはちょっと。できるなら避けたいですよね!?(もちろん、micro:bitがもう一台あれば、対戦ゲームを作るなど楽しさが広がりますので、それはそれでアリですが)
ここでは、micro:bitを埋め込んだカムプログラムロボットを操作する、3つの方法について、ご紹介します。
その1.あらかじめ動作を記録させる方式。
micro:bitのLCDとボタンを使用して、あらかじめ操作を記録して再生する方式です。
- Aボタンで前・後・右回転・左回転を選択
- Bボタンで決定
- Aボタン長押しで再生開始
- Bボタン長押しで消去
AボタンとBボタンで操作を記録させ、Aボタンを長押しすると、操作を記録させた順番に再生します。例えば、前進3回した後に右回転してバック、ということができます。カムプログラムロボットのもともとの動作に近いやり方です。
あらかじめ本や空箱などで道や障害物を作っておいて、「この道をゴールまで行くことができるか?」という遊びができそうです。
方法2.音声でコントロールする方式。
声でロボットを操作できたら、面白いと思いませんが?
大きな声で「ゴー!」というと前進、「み・ぎ!」というと右回転、「ひ・だ・り!」というと左回転、「まて!」というと停止します。実は、実際に音声の内容で判断しているのではなく、大きな音1回で「前進」、2回で「右回転」、3回で「左回転」しています。動作中にもう一度大きな音1回で「停止」するという仕組みです。
ただし、ロボットが遠くにいると反応しないので、ロボットのマイクの近くで大きくしゃべる必要があります。ロボットの耳元で語りかけるイメージでしょうか。
プログラムは、以前私が作成した「micro:bitを拍手👏でコントロール」の仕組みを利用しています。
方法3.スマートフォンで操作する方式。
スマートフォンをラジコンのコントローラーのようにして、ロボットを自由に操作します。画面に左右のアナログスティックがありますので、左スティックで左キャタピラ、右スティックで右キャタピラを操作して、戦車のようにコントロールします。私が以前作成した「micro:bitで作ったラジコンを、スマートフォンで操作する。」の仕組みを利用します。
プログラムをmicrobitに書き込んで、「micropad」のページを開いてください。下のような画面が開きます。左上の🚩アイコンをクリックすると、micro:bitを探して接続できます。左右の大きなアナログスティックで操作することができます。
1つ注意点ですが、PCやAndroidは問題ありませんが、iPhone/iPadなどのiOSでは、標準ブラウザのSafariではこの方式は利用できません。App Storeから「Bluefy」というブラウザをインストールすれば利用できます。
「micropad」のページのQRコードを印刷して、カムプログラムロボットの天井に貼っておくと、いつでもアクセスできておススメです。
まとめ
以上、micro:bitとカムプログラムロボットを連携して使用する方法をご紹介しました。これらの3つの方式を、すべて1つにまとめたプログラムを作成しましたので、共有します。もしカムプログラムロボットとmicro:bitを使用している人がいたら、ぜひ使ってみてください。
注意点として、方法1(記録させる方式)と方法3(スマホで操作)は初めから使えますが、方法2(音声でコントロールする方式)は初期状態では「オフ」となっています。理由は、音声に反応して勝手に動き始めると困るからです。オンにするには、micro:bitのロゴマークのタッチセンサーを「長押し」してください。LCDに「♪」マークが表示され、オンになります。
今回、記事を作成するにあたり、画像や動画を使って紹介できればよかったのですが、実は、作成したカムプログラムロボットは、親戚の子への誕生日プレゼントだったので、今はもう手元にないのです。少し分かりにくくなってしまいましたが、この記事が誰かの助けになれば嬉しいです。





