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【2026年最新】砂漠を走って体感したアメリカの広さ、そして世界を震撼させる「巨大蓄電池市場」のリアル

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Last updated at Posted at 2026-05-20

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こんにちは!台湾出身のリです。

今年のゴールデンウィーク、私はアメリカ西海岸へ人生初のドライブ旅行に行ってきました。アメリカで初めての運転ということもあり、とにかく圧倒されたのが「土地の広さ」です。時速100キロ以上の猛スピードで何時間ハンドルを握り続けても、窓の外は地平線までずっと砂漠、砂漠、砂漠……!日本や台湾のコンパクトな街並み、自然のスケール感とはまったく違う景色に、ただただ驚かされるばかりでした。

しかし、この果てしなく続く砂漠を眺めているうちに、ある疑問が頭をよぎりました。
「これだけ広大な土地と太陽の光があるアメリカは、今エネルギーの領域で何が起きているんだろう?」

実は今、アメリカ西海岸(主にカリフォルニア州)の系統用蓄電池市場は、「世界の最先端」を猛スピードで突き進んでいます。今回の旅行をきっかけに、帰国後、アメリカの系統用蓄電池マーケットについて徹底的に調査してみました!

なぜ、アメリカ西の系統用蓄電池がこれほど流行っているのか?

アメリカ、特に西海岸で系統用蓄電池の建設ラッシュが起きている背景には、主に4つの理由があります。

①「ダックカーブ(duck curve)」の克服と蓄電池のヒーロー化

カリフォルニア州では太陽光発電が普及しすぎた結果、日中は電気が余りまくり、太陽が沈む夕方に一気に電気が不足する「ダックカーブ現象」が深刻でした。

しかし、2024年以降、夕方のピーク時に蓄電池から一斉に放電することで、一時的に天然ガス火力を抜いて「蓄電池が全電源の中で最大の供給源」(参考記事1、2)になる日も珍しくなくなりました。かつては補助役だったバッテリーが、今や電力網を救うヒーローになっているのです。

②アメリカ最大級のプロジェクト:エドワーズ・サンボーン(Edwards & Sanborn)と モスランディング(Moss Landing)

アメリカの蓄電池は規模の桁が違います。

今回の旅で私が驚いた砂漠地帯(モハーベ砂漠)には、「エドワーズ・サンボーン」という東京ドーム400個分以上の敷地に広がる太陽光+蓄電池(約3.2GWh)の巨大プロジェクトがあります。また、沿岸部には古い火力発電所の建物を丸ごと再利用してテスラの巨大バッテリー群を詰め込んだ「モスランディング」(約3.0GWh)があり、これらが電力を支えています。

③「ロング・デュレーション(長周期)」へのシフト

これまでカリフォルニアのグリッドを救ってきたテスラなどの蓄電池(リチウムイオン)は、主に「2〜4時間」の放電が限界でした。これは夕方のピークを乗り切るのには十分ですが、もし「3日連続で大雨や無風が続いたら?」というリスクには対応できません。

そこで今、西海岸を中心に「8時間から、なんと100時間(約4日間)」も電気を流し続けられる「長周期蓄電(LDES)」への投資が爆発しています。

その主役はリチウムではなく、なんと「鉄」。

ビル・ゲイツ氏や日本政策投資銀行(参考記事3)も出資するForm Energy社が開発する「鉄空気電池」は、鉄がサビる化学反応を利用して、リチウムイオンの10分の1のコストで数日分の電力を蓄えることができます。

カリフォルニア州がこの長周期蓄電の導入を法律で義務付けたこともあり、市場は「短距離ランナー(リチウム)]から、頼れる「ウルトラマラソンランナー(次世代技術)」へと、次の次元へシフトし始めています。

④ 蓄電池が「お金を稼ぐ」仕組み(収益モデル)

アメリカの電力市場は、価格の変動(ボラティリティ)が激しいのが特徴です。そのため、民間企業や投資ファンドが「安い昼間に電気を仕入れて(充電)、高い夕方に売る(放電)」というデイトレードのような裁定取引(アービトラージ)で莫大な利益を出せるビジネスモデルが確立されています。さらに、テスラが開発したAI自動取引ソフト「Autobidder」などが、人間が寝ている間も24時間ミリ秒単位で電気を売買しています。

王者カリフォルニアを猛追するテキサス

これまで「蓄電池といえばカリフォルニア州(CAISO, California Independent System Operator)」が絶対王者でした。しかし、今年2026年の最新データを見ると、市場に大きな地殻変動が起きています。

なんと、2026年の新規蓄電池計画の53%(12.9GW)がテキサス州(ERCOT, Electric Reliability Council of Texas)を占めているのです。

テキサスは広大な土地に加え、寒波や熱波で停電しやすい独自の独立した電力網を持っています。さらに、昨今の「AI・データセンター特需」による爆発的な電力需要も重なり、今やカリフォルニアを追い抜く勢いでメガ蓄電池の建設ラッシュが起きています。

日本とアメリカの系統用蓄電池の導入率を比較してみる

項目 アメリカ 日本
国土面積 約983万 ㎢(日本の約26倍) 約38万 ㎢
人口 約3.4億人(日本の約3倍) 約1.2億人
系統用蓄電池の導入量 約137 GWh(出力換算で約46GW) 約0.8 〜 1.2 GWh(出力換算で約0.2〜0.3GW)

アメリカが約137GWhという桁違いの容量(日本の原発40基分以上の出力を数時間支えられるパワー)を誇るのに対し、日本はまだ約1GWh前後。

アメリカの巨大プロジェクト1か所(モスランディングの約3GWhなど)に、日本全体の蓄電池をすべてかき集めても全く及ばないのが現状です。

日本の未来はどこにある?「低圧蓄電池」の可能性

土地の狭い日本は、アメリカのようなメガ蓄電所を作るのは難しいかもしれません。だからこそ期待されるのが「低圧蓄電池」です。

実はアメリカでも、住宅用の低圧蓄電池市場は年間15%以上の猛スピードで成長しています。あのアメリカの広大な電力網ですら、最後は「各家庭の小さな電池」をインターネットで何万台もつなぐVPP(仮想発電所)によって支えられているのです。

2026年4月、日本でもまさにこの「低圧蓄電池」が需給調整市場へ本格参入できるルール改正が始まりました。(参考記事4)これまでは大型の発電所や巨大な蓄電池しか参加できなかった市場に、これからは家庭の小さな電池も1kW単位で参加し、日本の電力を支えて対価を得る時代が来たのです。日本にとっても、ここからが本格的な分散型エネルギー時代の幕開けです。

そして、私たちが展開するShizen Connect(シゼンコネクト)は、まさに日本国内の電圧区分*における「特別高圧」「高圧」から「低圧」まで、すべての領域において蓄電池制御に対応したプラットフォームを開発・提供しています。 アメリカがメガ蓄電池と低圧VPPの両輪で進む姿は、私たちが日本で目指し、まさに今形にしている未来そのものなのです。

アメリカと日本の電圧区分の定義

区分 アメリカ 区分 日本
Low Voltage(低圧) 600V以下(または1,000V以下) 低圧 交流600V以下(直流750V以下)
Medium Voltage(中圧) 601V〜69,000V(69kV) 高圧 交流600V〜7,000V以下(直流750V超〜7,000V以下)
High Voltage(高圧) 69,000V(69kV)超 特別高圧 7,000V超

まとめ:アメリカの先を行く、さらなる「世界の怪物」たち

今回の調査で、アメリカ西海岸のスケールに大興奮した私ですが、さらに驚くべき事実を知りました。

世界全体に目を向けると、アメリカのメガ蓄電池よりもさらに巨大なモンスタープロジェクトが動き出しているのです。

現在、世界トップを走るのはサウジアラビアの「SEC蓄電池プロジェクト群」(12.5GWh)(参考記事5)や、南米チリのアタカマ砂漠で進む「Oasis de Atacama」(11GWh)(参考記事6)です。これらはアメリカのトッププロジェクトの3〜4倍の規模があり、中国のBYDをはじめとする巨大電池メーカーがシステムを供給しています。

あのどこまでも続くアメリカの砂漠で感じた「広さ」の衝撃。それは、世界中で起きている「エネルギー大転換」のほんの入り口に過ぎませんでした。

これから日本や世界がどう変わっていくのか、イチ電気・エネルギー好きとして、これからも注目していきたいと思います!また、Shizen Connectの一員として、より安定的なシステムで社会インフラに貢献できればと存じます。

みなさんは、この巨大な蓄電池市場の未来についてどう思いますか?ぜひコメントで教えてください!

参考記事

参考記事1:

参考記事2:

参考記事3:

参考記事4:

参考記事5:

参考記事6:

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