こんにちは。Kaneyasuです。
この度、LinuC-300に合格しました。
思ったより時間がかかってしまいましたが、努力が実って嬉しいです。レベル3の全部を取ったわけではありませんが、レベル3まで辿り着けたということで、ここまでの試験のことや、この資格が役に立つかなどの私見を述べます。
自己紹介
SIerを経て、現在はAWSパートナー企業で働いています。AWSの認定資格は12個をコンプリートしています。元々はバックエンドエンジニアで、サーバーを扱える人がいないから私一人でサーバーをなんとかする方法を模索するうちにAWS使いになったものです。同じようなノリでフロントもやってました。
ちょっと前までEC2とALBというオーソドックスな構成WEBシステムをガリガリ開発して、運用・保守もやっていました。
最近はサーバレスやDevOpsと向き合う日々を過ごしています。
LinuCについて
LinuC試験は、日本でのLinux技術者の資格試験で、日本独自の基準でLinuxの知識と技能を評価するものです。Linuxの資格はLPICが有名ですが、LPICは国際的なLinux資格認定であり、全世界での標準を基準に試験が行われます。LinuCは、LPICの内容をもとに日本向けにアレンジされた資格です。
「ITSSのキャリアフレームワークと認定試験・資格とのマップ」では、「レベル3」として位置付けられています。
「レベル3」は、IPAの応用情報と同じレベルです。
実際、試験もなかなか難しかったです。
Linucレベル3は3つあって、どれか1つ取ればレベル3として認定されます。私はMixed Environmentで取りました。他の2つも受験するかはまだ考えてません!
LinuCの勉強方法
使用した教材はこちらです。
LinuC-300の時は書籍は使用していません。LinuC-2の途中で、Ping-tの方が効率とよいと判断し、Ping-tを中心に切り替えました。
AWS認定の時も感じましたが、個人的にCBTの試験はWEBやアプリの教材の方が効率が良いと思っています。また、Ping-tはキーボード入力問題の問題の対策ができるのもありがたいです。
とはいえ、書籍・アプリ問わず、問題集の問題がそのまま出ることはほとんどないので、問題集で基礎力を高めてどんな問題にも対応できるようにして臨むしかありません。
私の場合、Ping-tをレベル35までやりこんで臨みました。
このぐらいまで来ると、初見の問題や全く知らないキーワードでも、問題集の知識や推測を交えればなんとか対応していける感覚があります。
勉強時間で言うと、LinuC-1〜3-300それぞれ1.5〜2ヶ月ぐらい勉強して試験に臨みました。LinuC1・2はそれぞれ2つ試験があるので、1ヶ月×2で2ヶ月のイメージです。LinuC-300は、7月の連休や盆休みを利用してギュッと集中して勉強しました。各レベル毎に60〜80時間ぐらい勉強した気がします。
LinuC-1から2は諸事情があって間が空いています。LinuC-2からLinuC-300は少々急ぎすぎました。ちょっとよくなかったですね。このあと秋の情報処理があるから焦って詰め込んでしまいました。
私は普段からLinuxに触れていたのでこれぐらいで済んでいますが、ゼロからだともっと時間がかかると思います。
実務での効果
LinuC-300は合格したばかりなので、LinuC-2までの知識+LinuC-300の勉強で得られた知識で効果を述べます。
とりあえず、トラブル時の対応能力があがりました。勉強したことにより当たりを付ける力がアップして、調査する力が上昇しました。これにより、対応能力の向上に繋がっています。AWSのマネージドサービスを中心に触っていると、OSの深い部分を知らなくても構築ができるので、どうしてもトラブルの対応力が弱くなります。資格を通しての勉強がそこを補強したような形になりました。
AWSだとマネージドサービスを中心にすれば比較的簡単にシステムを組めるとはいえ、ポート番号の知識は要るし、AWS CLIはBashで書くし、コンテナ動かすこともあるし、EC2で普通にLinuxも動かすこともあるし、AWS自体がUNIXの哲学でできてるみたいなとこもあるし、と言う感じで、Linuxの知識を持っているか否かは、AWS上のシステムの動きをイメージできるか否かになります。これが、当たりを付ける力、エンジニアとしての勘となり、トラブル時の対応能力の差となってる出るんだなと感じています。
う〜ん、なんか地味ですね。
なお、今後の話をすると。レベル2の内容はコンテナでトラブル起きた時に活きてきそうだなと思っています。
あとは、既存システムとの連携・移行案件だと、SambaやActice Directoryは結構出てくるので、レベル3の300の知識は役立つだろうと予想しています。
転職活動における効果
最近転職活動したので、転職活動における効果も触れておきます。
正直に言いますと、LinuCの資格について面接などで触れられたことはないので、直接的な効果はないと思います。多分、今現在だと転職エージェントの方もLinuxの資格を持ってる人という探し方はしてないんじゃないでしょうか。
それを踏まえて、転職活動におけるLinuCの活用方法を考えると、もうちょっとレベル3を取るのが早かったら、自身の経歴とスキルを話す時に、その裏付けとして捻じ込んでいたかもしれません。
こんな感じです。
アーキテクトとしてシステムの基盤構築から開発、運用・保守までを担っています。今の立場になった当初は、知識が浅かったので、苦労していましたが、AWS認定やLinuCなどの資格取得や書籍などの勉強を通してスキルを磨き、現在はシステムのライフサイクルの大部分を支えています。
まとめ
トータルで言うと、LinucはLinuxに関する基礎力が高まり確実に力になりますが、効果が地味なので、ゆっくりと勉強していけばいいサブ的な資格と思いました。IPAやAWS認定など、勉強する対象はたくさんありますしね。即効性のある資格や知識をメインにしつつ、脇を固めるためにゆっくりとLinuCを勉強するとかどうでしょうか?ということでまとめとさせていただきます!