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チームが成熟してきたのでプランニングポーカーをやめた話

Last updated at Posted at 2025-12-12

本記事はHiroshima Engineers Advent Calendar 2025の15日目の記事です。

こんにちは。Kaneyasuです。
今回はプロジェクトマネジメントのお話をします。

私はプロジェクトでスクラムを採用しており、一定期間、見積もりをプランニングポーカーで行っていました。
しかし、チームが成熟してきたため、プランニングポーカーをやめることにしました。今回は、その理由と背景についてお話しします。

プランニングポーカーとは

プランニングポーカーは、タスクを迅速かつ(比較的)正確に見積もるための手法です。
各メンバーがフィボナッチ数列(1, 2, 3, 5, 8, 13...)などの数字カードを使い、同時に見積もりを提示します。
これにより、他のメンバーの意見に影響されることなく、独立した判断ができます。
また、後述する通り、議論するタイミングが明確に設けられている点も重要です。

プランニングポーカーは、物理的なカードやオンラインツールを使用して実施されます。一般的な流れは以下の通りです。

  1. タスクの説明:見積もり対象のタスクやユーザーストーリーを説明します
  2. 質疑応答:チームメンバーはタスクの詳細について質問し、理解を深めます
  3. 個別見積もり:各メンバーが自分の見積もりをカードで選び、準備します
  4. 一斉公開:全員が同時にカードをオープンします
  5. 議論:見積もりに大きな差がある場合、最大値と最小値を出したメンバーが理由を説明します
  6. 再見積もり:必要に応じて、議論を踏まえて再度見積もりを行います
  7. 合意形成:最終的に全員が納得する見積もり値に収束させます

プランニングポーカーにはさまざまなメリットがありますが、個人的には、スクラムを始めたばかりの段階でチームメンバーに「短時間で見積もるための共通認識」を持ってもらうのに有効である点が大きなメリットだと感じています。

中でも重要なのは「5. 議論」の部分です。見積もりに差がある場合に、その理由を深掘りすることで、タスクの理解度を高めたり、リスクを洗い出したりできます。
単に数字を算出するだけでなく、タスクの手順や不確実性を洗い出すことが本質である――それを理解するのに良い手法だと思います。

プランニングポーカーに時間がかかりすぎる問題

プランニングポーカーは有効な手法ですが、一方で時間がかかりすぎるという問題もあります。
(「どれくらいで“時間がかかる”と感じるか」はチームの事情によって異なると思いますが、ここでは私の経験に基づく話としてお聞きください。)

上述の 1〜7 のステップを丁寧に踏むと、1時間で見積もりできるタスクは数個にとどまります。
プロジェクトが進むと、良くも悪くも見積もるべきタスクが増えてきます。
その結果、プロジェクトが進むにつれて「プランニングポーカーに時間がかかる問題」が顕著になってきました。

また、時間がかかるからといって手順を簡略化すると、本来のメリットが失われてしまいます。
特に「議論」の部分のルールを省略してしまうと、声の大きい人の意見に引っ張られたり、議論が浅くなったりしてしまいます。

チケット上で見積もりを議論する

時間がかかる問題に対して私のチームでは、プランニングポーカーをやめて、チケット上で見積もりを議論する方法に切り替えました。
フォーマットはこんな感じです。

名前 ポイント コメント

これをチケット上で共有し、各自がポイントとコメントを書き込んでいき、ポイントの合意形成を図ります。

オープンな見積もり方法であり、かつ非同期で進められるため、プランニングポーカーの「他のメンバーの意見に影響されない」「議論の場を明示的に提供する」というメリットは弱まります。
しかし、プロジェクトが一定期間進んだ後のチームでは、「他の人に忖度してポイントが引っ張られる」「意見や質問が出ない」といった段階を脱しつつある様子が見られたため、この方法でも十分だと判断しました。
結果として、見積もり時間の大幅な短縮に成功しました。

見積もりに何を求めるか?

見積もりの手法を変えたもう一つの決め手は、スクラムガイドにプランニングポーカーを必須とする記述がないことです。
スクラムとプランニングポーカーの相性が良いのは間違いありません。

一方で、プロセス自体も継続的に改善し、一度決めたことにこだわりすぎないこともスクラムの考え方だと思います。
見積もりに対して一定の議論と納得感(妥当性)が確保できるのであれば、手法自体は柔軟に変えていって良いと考えています。

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