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IBM Workload Scheduler のエージェントタイプ(FTA or DA?)

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2023年もそろそろ終わりですね。
年末のIWS小ネタです。

IBM Workload Scheduler(以下IWS)をご利用いただいているお客様では、昔からある Fault Tolerant Agent(以下FTA)をご利用いただいているケースが多いのですが、最近では Dynamic Agent(以下DA)というタイプのエージェントも追加されています。
IWSは最近では多くのアプリケーションと連携するためのプラグインを提供しており、さまざまなアプリケーションの処理をIWSから起動することができます。プラグインを介してこのさまざまなタイプのジョブを実行できるのが、DAです。

FTAとDAはそれそれの特性があり、ジョブの実行の仕方も少々異なります。ジョブの実行の仕方の違いについては、こちらも参考にしてください。

ここでは7つのポイントについて、FTAとDAそれぞれの特性をまとめます。

比較ポイント FTA DA
インストール方法 twsinstコマンド twsinstコマンド
ジョブの実行方法 IWS MDMから配布された計画ファイル(Symphonyファイル)に従いジョブを実行 IWS MDM上のBrokerサーバーへジョブ実行命令をポーリングし、逐次実行
MDMダウン時の動作 IWS MDMダウン中も、他のFTAに依存しないジョブを単独で実行可能 IWS MDMダウン中はジョブを実行できない
実行可能なジョブタイプ shell, bat などのスクリプト、単独実行可能なプログラム、Access Method(SAP等)ジョブ shell, bat などのスクリプト、単独実行可能なプログラム、各種Pluginジョブ(DBジョブ、ファイル転送ジョブ、アプリケーション連携ジョブなど)
ジョブの定義方法・形式 DWCやcomposer コマンドで定義を編集、独自の記述形式に従ったテキストベースの定義 DWC, composer コマンドで定義を編集、独自の記述形式に加えて詳細パラメーターはXML形式で定義
単独インストール可否 可能(DAとの共存も可能) 可能(FTAとの共存も可能)
エージェントの冗長化方法 ジョブを実行するサーバーが共有ディスクを持つクラスター構成であれば共有ディスクに導入、共有ディスクがないクラスター構成の場合はそれぞれのサーバーにFTAを導入、切り替え時はジョブネットを切り替え先で引き継ぐための設計上の工夫が必要 ジョブを実行するサーバーが冗長化されている場合はそれぞれのサーバーにDAを導入し、"プール"を作成、アクティブになっているサーバーにジョブを振り分ける

このようにFTAとDAとでそれぞれに特徴があります。
各サーバーでのジョブの実行要件に応じてどちらのエージェントを導入するか決めるのも良いですし、全サーバーにFTAとDAの両方をインストールして用途に応じて使い分ける、といった方法も考えられます。
既存の環境へ新たにエージェントを追加する場合や、新しくIWSによるジョブ管理を導入する場合の参考になれば幸いです。

本記事は以上です。

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