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こんにちは。
令和3年度の春期試験で、応用情報技術者試験に合格することができました。その体験談を記します。

応用情報技術者試験とは?

応用情報技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が展開する試験のひとつです。
同機構の試験であるITパスポート試験、基本情報技術者試験よりレベルが高く、ITエンジニアとしてのレベルアップを図るのにおすすめとのことです。

試験の概要は次のようになっています。

  • 開催頻度: 春期・秋期の年2回(4月・10月)
  • 試験時間: 午前試験150分(9:30~12:00)、午後試験150分(13:00~15:30)
  • 問題数: 午前試験は80問、午後試験は全11問から5問を選択
  • 解答形式: 午前試験は4択問題、午後試験は 記述式
  • 合格ライン: 午前試験、午後試験ともに60%
  • 受験料: 5,700円1

上にもあるように、午後試験が記述式である点が基本情報技術者試験との大きな違いとなります。専門用語を書かせるような問題もあるので、用語を正確に書きとれるかどうかも合否に関わってきます。
また、注意点として、 午前試験で合格ラインに達していないと午後試験は採点されません 。「午後試験で何点取れたか」すら教えてもらえないので、午前試験では確実に6割取りましょう。

受験した理由

いちばんの理由としては、 勉強できる時間がとりやすい新人のうちに合格しておきたかった というのがあります。実務に入るとなかなか自分の時間を作ることが難しく、自由時間も今より限られてくるでしょう。その少ない自由時間を資格勉強に割くとなると、なおさらハードルが上がってきます。そこで、早いうちに取ってしまおうというわけです。

もう一つの理由としては、自分のITスキルを周囲にわかりやすい形で証明したかったためです。IPAの公式サイトにもあるように、応用情報をはじめとする情報処理技術者試験は、企業や大学などさまざまな場面で活用されています。自分の実力を客観的に示せるものを持つことで、自信に繋げたいという思いもありました。

申込み~結果発表までの流れ

試験申込み

申込みは1月に行いました。応用情報に限らず、IPAが行う試験は申込みの受付期間が早いです。4月試験の場合は1月半ばから2月上旬が申込みの期間、2月中旬までが申込み内容の確認期間となります。受験を考えている方はまずスケジュールを早めに把握しておきましょう。

また、受験料はこのタイミングで払うことになります。クレジットカード決済やコンビニでの払込みなど複数の支払い方法があるので、好きなものを選びましょう。

試験対策

試験当日までは、次の流れで勉強していました。

  1. 参考書を1冊読んで知識をつける
    2月いっぱいは、基礎的な知識をつけるために参考書を読んで勉強しました。1日およそ1~2時間かけて、じっくり進めていきました。ただ読むだけではなく、頻出する内容についてはノートに書くなど、手を動かすことでより確実に定着できるようにしていました。
    参考書はさまざまなものがありますが、私は『徹底攻略 応用情報技術者教科書 令和3年度(株式会社インプレス)』を使いました。これを一冊やりきるだけでも、問題を解く上での知識が身につくと思います。

  2. 過去問を解いて傾向をつかむ
    ある程度知識がついてきた3月から、過去問に手をつけ始めます。なんとなく解くのではなく、本番と同じように制限時間(午前・午後ともに150分)を設け、試験当日に向けた練習を行いました。解いた過去問は全部で3年分、計6回分にもなっています。

  3. 知識が足りていない分野を復習する
    過去問を解くのと並行して、得点率の低い分野、苦手意識のある分野の勉強を行いました。具体的には、間違った答えに行き着いた原因と正しい考え方をノートにまとめたり、単語帳を作ったりしていました。このあたりで試験まで1カ月前を切っていたため、1日の勉強時間が3~4時間ほどになっていたと思います。机に向かうことが難しい移動時間でも、スマホのメモアプリにとった単語集を使って勉強していました。
    私が使った参考書を紹介しておきます。午前問題集は単語帳がわりに、午後問題集は1日1~3題のペースで進めていきました。

  4. 2と3を繰り返す

また、過去問を解いたあたりで、午後試験でどの問題を解くかを決めました。私は次の5問を解くことにしました。

  • 情報セキュリティ(必須)
  • プログラミング
  • ネットワーク
  • データベース
  • 組込みシステム開発

選択した理由は次のとおりです。

  • プログラミング: 過去問でもかなり高い得点率を出しており、そこそこ自信があったため
  • ネットワーク、データベース: 今後の実務でも活かせることが予想され、そうでなくとも、ITエンジニアとして押さえておいて損は無いと考えたため
  • 組込みシステム開発: 過去問を解いていて楽しいと感じており、得点率も悪くなかったため

なお、情報セキュリティは 解答が必須 となっています。解き忘れることが無いように気をつけましょう。

試験当日

コロナ禍ということもあり、会場の入口付近には長蛇の列ができていました。どうやら入口で検温とアルコール消毒があり、平時より時間がかかっているようでした。秋以降もコロナが収まっているかは分かりませんので、時間には余裕をもって行きましょう。

席につきさえすれば、あとは解くだけです。試験中に特に気をつけていたことは ケアレスミス時間配分 です。落ち着いて冷静に答えを書きつつ、残り時間にも常に気を配っていました。参考までに、私の時間配分を紹介します。

  • プログラミング: 25分
  • データベース: 35分
  • その他: 30分ずつ

プログラミングはもともと得意でしたが、今回の題材がk-means法というかなり馴染みのあるものでした。そのため、ここは早めに終わらせて他の問題に多く時間をあてようと考えていました。

合格発表

合格発表は6月25日、試験日から実に2か月以上経っての発表でした。IPAの公式サイトから試験結果の照会をし、「合格」の文字を確認しました。

結果

手ごたえはあまり無かったので最初は実感がわきませんでしたが、とても嬉しかったです。

これから受験を考えている方へ

午後試験では自分の解答をひかえておくこと をおすすめします。ひかえていないと、

  • 自分がどこで間違えたか
  • どんな考え方をしていれば正解にたどり着いたか

などを後から振り返ることが難しくなってしまいます。私はこれをしておらず、今とても後悔しています。もったいない。

まとめ

今回は応用情報技術者試験の合格体験記でした。ポイントとしては、

  • 過去問をたくさん解くことが重要
  • 落ち着きつつも時間には気を配る

この二つをおさえると、合格に近づけるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考

  • 『独立行政法人情報処理推進機構』Webサイト

  1. 令和3年度秋期試験より7,500円に改定となりました。(参考: IPA『 受験手数料の改定について』) 

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