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create-react-appで React + Typescript な環境を構築する

Last updated at Posted at 2020-02-22

はじめに

facebook社公式のReactプロジェクト生成ツールである create-react-app
2018/10/29リリースの v2.1.0 でTypeScriptをサポートするようになりました。

とても簡単に React + Typescript の開発環境を構築できるようになっているので、その方法をまとめています。
よりよい方法やバグ等ございましたら、アドバイスいただけると光栄です。

尚、執筆時のバージョンは以下のようになっております。
最新の方法について知りたい方は 公式ドキュメント をご覧ください。

$ node -v
v13.9.0

$ yarn -v
1.22.0

$ npx create-react-app --version
3.3.0

環境構築

0. 事前準備

各種インストールの確認をします。

0-1. Node.js

下記コマンドで、Node.js がインストールされているか確認します。

$ node -v
v13.9.0

まだインストールされていない場合は、公式ドキュメント を参照の上、インストールしてください。

※ MacOSの方は以下の方法もおすすめです。
MacにNode.jsをインストール(anyenv + nodenv編) - Qiita

0-2. yarn

パッケージマネジャーは yarn を使用するため、
下記コマンドで、yarn がインストールされているか確認します。

$ yarn -v
1.22.0

まだインストールされていない場合は、公式ドキュメント を参照の上、インストールしてください。

1. 新規プロジェクトを作成

実際に create-react-app でプロジェクトを作成します。

1-1. create-react-app

以下のコマンドを叩くだけでプロジェクトを作成できます。

$ npx create-react-app {プロジェクト名} --template typescript

{プロジェクト名}には、自分のつけたいプロジェクト名を設定してください。
例えば、react-ts-app というプロジェクトを作成したい場合は、以下のコマンドを入力します。

例)
$ npx create-react-app react-ts-app --template typescript

Happy hacking! という文字が表示されれば完了です。

1-2. プロジェクトを起動

作成したプロジェクトのディレクトリに移動し、起動します。

$ cd {プロジェクト名}
$ yarn start

先ほどの例に挙げた react-ts-app というプロジェクトを作成した場合は、以下のコマンドを入力します。

例)
$ cd react-ts-app
$ yarn start

http://localhost:3000 がブラウザで開き、以下のような画面が表示されれば完了です。
image.png

一度、Ctrl + C で終了します。

2. 開発環境設定

開発するに当たり便利な各種設定をします。

2-1. コミット時にコードを自動整形する

コミット時にコードを自動整形したいので、下記3つをインストールします。

  • husky
  • lint-staged
  • prettier

以下のコマンドを入力すれば、インストールができます。
開発時のみに必要なライブラリなので、-D を付けてすべて devDependencies としてインストールします。

$ yarn add -D husky lint-staged prettier

※ dependencies と devDependencies の違いについては、下記を参照ください。
package.jsonにおけるdependenciesとdevDependenciesの違い(超シンプルに) - Qiita

インストールが完了したら、package.json を開いて必要なものを足していきます。

2-1-1. lint-staged

拡張子が ts または tsx の場合に、prettier を走らせてから git add するように、package.json の最後あたりに下記を追記します。

pakege.json
{
  ...,
  "lint-staged": {
    "*.{ts,tsx}": [
      "prettier --write"
    ]
  }
}
※2020/11/20追記

更新しようとしたら、下記のようなメッセージが出ました。

husky > pre-commit (node v12.18.3)
⚠ Some of your tasks use `git add` command. Please remove it from the config since all modifications made by tasks will be automatically added to the git commit index.

No staged files match any of provided globs.
[master 1234***] 修正前
 1 file changed, 8 insertions(+), 5 deletions(-)

「git add commandは不要だから取り除いてね」 と警告が出ています。
とりあえず削除してみました。

husky > pre-commit (node v12.18.3)
No staged files match any of provided globs.
[master 4567***] git add を削除
 1 file changed, 1 insertion(+), 2 deletions(-)

いい感じみたいですね。
サンプルも変更しました。

2-1-2. husky

precommit 時に上記の lint-staged が実行されるように設定します。

※2021/04/01追記

huskyのv5から設定方法がガラッと変わったようで、バージョンによって別の設定が必要になりました。

----- v5以降 ------

下記コマンドを実行します。

$ npx husky install
$ npx husky add .husky/pre-commit "yarn lint-staged"

package.jsonscripts に下記を追記します。

pakege.json
{
  ...,
  "scripts": {
    ...,
    "prepare": "husky install",
    "lint-staged": "lint-staged"
  }
}
----- v4以前 -----

package.json の最後あたりに下記を追記します。

pakege.json
{
  ...,
  "husky": {
    "hooks": {
      "pre-commit": "lint-staged"
    }
  }
}

2-1-3. prettier

コードフォーマット関連の設定を追加します。
こちらも、package.json の最後あたりに下記を追記します。

pakege.json
{
  ...,
  "prettier": {
    "semi": false,
    "singleQuote": true,
    "tabWidth": 2,
    "trailingComma": "all"
  }
}

ここでは以下のような設定をしています。

  • semi : 末尾にセミコロンをつけるかどうか
  • singleQuote : シングルクォートに変換するかどうか
  • tabWidth : インデントのスペースの数
  • trailingComma : 複数行の場合に末尾にカンマをつけるか

※ その他のオプションについては、prettierの 公式ドキュメント で確認できます。

2-2. 型チェックによる安全性を最大化する

せっかく TypeScript を使用しているので、

  • 型チェックによる安全性を最大化したい
  • あわよくば、不要なコードも怒ってくれるとうれしいなー

ということで、tsconfig.jsoncompilerOptions に下記を追加します。

tsconfig.json
{
  "compilerOptions": {
    ...,
    strict: true,
    ...,
    "noImplicitReturns": true,
    "noUnusedLocals": true,
    "noUnusedParameters": true,
  },
  ...
}

ここでは、下記のオプションを追加しました。

  • strictNullChecks : nullやundefinedが「一人前の型」になる。
  • noImplicitAny : 暗黙のany型を禁止する。
  • noImplicitThis : thisに型を指定していない場合にエラーを発生させる。
  • noImplicitReturns : 関数内のすべての経路で、返り値の型があっているかをチェックする。
  • noUnusedLocals : 宣言して、一度も使われないローカル変数があると、コンパイルエラーになる。
  • noUnusedParameters : 一度も使われないパラメータがあると、コンパイルエラーになる。

※ その他のオプションについては、TypeScriptの 公式ドキュメント で確認できます。

※2020/11/20追記

確認したところ、すでに strict オプションが true になっていました。
このオプションは 公式ドキュメント で以下のような説明があります。

Enable all strict type checking options.
Enabling --strict enables --noImplicitAny, --noImplicitThis, --alwaysStrict, --strictBindCallApply, --strictNullChecks, --strictFunctionTypes and --strictPropertyInitialization.

どうやらこのオプションには、 下記オプションが含まれているとのことです。

  • noImplicitAny
  • noImplicitThis
  • alwaysStrict
  • strictBindCallApply
  • strictNullChecks
  • strictFunctionTypes
  • strictPropertyInitialization

下記が被っているので設定から外しておきます...
noImplicitAnynoImplicitThisstrictNullChecks

2-3. import を絶対パスにする

相対パスで import するのは色々と面倒なので、絶対パスで指定できるようにします。

以下のように tsconfig.json ファイルの compilerOptionsbaseUrl を追加します。

tsconfig.json
{
  "compilerOptions": {
    ...,
    "baseUrl": "src"
  },
  ...
}

これで、絶対パス使えるようになりました。
例えば、src/components/Button.tsx にあるモジュールをインポートする場合、以下のようにインポートできます。

例)
import Button from 'components/Button'

※ 詳しい方法は 公式ドキュメント で確認できます。

終わりに

いかがでしょうか?
これを基に快適な React + TypeScript ライフを楽しんでください!

また、こちらの方法で作成したプロジェクトのサンプルをGitHubに公開していますので、よろしければ参照ください。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。
添削や過不足あれば、お気軽にご指摘ください。

※2021/11/20追記

huskyのv4以前の場合のブランチを作成しました。
古いバージョンで作成された場合はこちらを参照してください。

参考

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