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AWS Backup で VMware 仮想環境をバックアップ/リストアしてみた #4 (クロスリージョンコピーを活用したDR対策 編)

Last updated at Posted at 2022-12-14

1. はじめに

今回はAWS Backupをもっと使いこなしてみようと思い、Disaster Recovery (災害対策)をテーマに触ってみます。

VMware仮想環境におけるAWS Backupセットアップ手順などは以前投稿した3つの記事もご参考ください。# 6. 参考記事

AWS Japan公式オンラインセミナー(AWS Black Belt)でもAWS BackupとVMware Cloud on AWSの連携について解説動画が投稿されていますので、あわせてご参考ください。

2. 今回実現したいこと

AWS BackupでVMware Cloud on AWS環境のバックアップ、リストアは簡単に実現できるとわかったので、
今度はAWS Backupのクロスリージョンコピー(Cross-Region Copy)の機能を利用してDR対策としてのバックアップデータの遠隔地保管を試してみます。

image.png

3. AWS Backupのクロスリージョンコピーって?どんな時に利用するの?

読んでそのままの機能なのですが、AWS Backupで取得したバックアップデータを、複数のAWSリージョンにコピーできる機能です。

例えばオンプレミスVMware仮想環境のバックアップ運用では、取得したバックアップデータは対象のVMware仮想環境の物理サーバーが稼働してデータセンター内には保管せず、物理的に離れた別のデータセンターに保管したり、あるいはバックアップテープを遠隔地に保管したりなどするのではないでしょうか。

AWS環境においても、万が一のリージョン障害に備えて別のリージョン(遠隔地)にバックアップデータを保管するということを実現できる機能が、AWS Backupのクロスリージョンコピーとなります。

4. セットアップの概要

セットアップは非常に簡単です。バックアッププラン中のバックアップルールの設定の際に、下図赤枠のようにコピー先のAWSリージョンおよびバックアップボールトを指定してやるだけで完了です。

AWS Backup自体のセットアップ手順については過去記事ですでに解説しているので、そちらもご参考ください。
image.png

クロスリージョンコピーの様子(コピージョブ)も、AWS Backupのジョブ進捗状況から確認できます。
対象の仮想マシンのバックアップが完了次第、順次クロスリージョンコピーが実行されます。
image.png

ちなみにクロスリージョンコピーはAWSクラウド内で実施されますが、Cross-Region data transfer(クロスリージョンデータ転送)にかかる費用は発生するので注意が必要です。(忘れがち)

最新の正確な手順については、AWS公式ガイドをご参照ください。サービスアップデートにより、本記事の執筆時点から変更されている可能性があります。

AWS開発者ガイド 「AWS Backup 仮想マシンのバックアップ」

5. さいごに

バックアップとDR対策はいかにも相性が良いので簡単に思いつくユースケースではあると思いますが、今回はAWS Backupの活用ケースを広げてみるという目的であえて記事として残してみました。

AWS Backupはクラウドネイティブなバックアップであるために遠隔地へのバックアップデータ保管も特に追加のセットアップなど必要なく非常に簡単に実現できるという強みがあります。

今回東京リージョンから大阪リージョンにバックアップデータを送っているのですが、災害復旧とは無関係に利用すると考えると、東京リージョンから大阪リージョンに仮想マシンをマイグレーションしているとも考えられるかと思います。

応用すればオンプレミスVMware仮想環境からVMware Cloud on AWSへの簡易的なマイグレーションツールとしても利用できるのではなんて想像もしてみました。
AWS BackupはオンプレミスVMware仮想環境ではVMware vSphereバージョン6.7以降をサポートしているのでその点は注意が必要です。

またVMware仮想マシンのバックアップをAmazon EC2にリストアできるようにもなりましたし、まだまだ活用シーンがあるなあと思う今日この頃でした。

6. 参考記事

AWS公式ガイド、セミナー資料など

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