Google I/O 2026当日にAntigravity 2.0で環境爆散したので、v1ロールバックと完全復旧手順を残しておく
はじめに
2026/5/20、Google I/O 2026 のタイミングで Antigravity 2.0 が発表され、デスクトップアプリ刷新や CLI 追加など大きな変更が入りました。その直後に既存の v1 環境を使っていたところ、チャット履歴消失、WSL2 上の MCP 不調、ログイン失敗、拡張機能マーケットプレイス障害がまとめて発生したため、v1 にロールバックして復旧するまでの手順をまとめます。
※ほぼAIまとめ。
この記事は、Windows + WSL2 + MCP を日常運用している人向けです。特に、Antigravity 2.0 に今すぐ乗り換える気がない人のための「防御的運用」寄りの内容です。
起きた症状
今回の環境で実際に起きた症状は次のとおりです。
- チャット履歴が UI から消えたように見えるが、データ自体は残っている
- Antigravity 2.0 でログイン時に
「There was an unexpected issue setting up your account. failed to make code assist backend request」
などのエラーが出て先に進めない - WSL2 上で使っていた MCP サーバーが自動検出されず、手動設定前提のような挙動になる
- 拡張機能マーケットプレイスが機能せず、「拡張機能が見つかりません」や 502 相当の状態になる
Google は Antigravity 2.0 を Google I/O 2026 で発表しており、マルチエージェント化や新しいデスクトップアプリ、CLI 追加を打ち出しています。一方で、MCP 設定や周辺 UI の変化については、既存ユーザーがスムーズに移行できるレベルの案内がまだ薄い印象です。
まずやること:バックアップ
最優先は %APPDATA%\Antigravity のバックアップです。PowerShell で次のコマンドを実行して、デスクトップなどに退避しておきます。
Copy-Item "$env:APPDATA\Antigravity" "$env:USERPROFILE\Desktop\AntigravityBackup" -Recurse
このフォルダの中には User、Local Storage、Session Storage、logs などが入っており、設定・履歴・認証まわりの情報がまとまっています。アンインストールで消えないことも多いですが、事故に備えてスナップショットを取っておく方が安全です。
WSL2 や自作 MCP を使っている場合は、Linux 側の MCP 設定もあわせて退避しておくと安心です。
cp ~/.gemini/antigravity/mcp_config.json ~/mcp_config.json.bak
v2 から v1 に戻す手順
1. インストール状況を確認する
Windows の「インストールされているアプリ」を見ると、以下のように 2つの Antigravity が並んでいることがあります。
-
Antigravity (User)1.x Antigravity 2.0.0
この場合、まず Antigravity 2.0.0 をアンインストールします。環境によっては Antigravity (User) 側も消してから入れ直した方が整理しやすいです。
2. 旧インストーラーはオフラインで実行する
ここが最大の罠でした。旧インストーラーをオンラインのまま実行すると、途中で最新の 2.0 を取りに行ってしまい、結局 v2 が入ることがあります。
そのため、インストール前に一時的に NIC を落とします。管理者 PowerShell で次を実行します。
Get-NetAdapter | Disable-NetAdapter -Confirm:$false
復帰するときは次です。
Get-NetAdapter | Enable-NetAdapter -Confirm:$false
旧インストーラーは、手元に昔の Antigravity.exe が残っていればそれを使うのが最優先です。なければ、旧版アーカイブサイトから 1.18.x / 1.16.x 系を取得する方法があります。ただし、偽の Antigravity ダウンロードサイトも報告されているため、入手元は十分注意が必要です。
3. 起動前に自動更新を封印する
旧版インストールが終わったら、起動する前に %APPDATA%\Antigravity\User\settings.json を開いて、次を追加します。
"update.mode": "none"
すでに設定ファイルがある場合は、通常の JSON として追記します。
{
"workbench.colorTheme": "Tokyo Night",
"remote.autoForwardPortsSource": "hybrid",
"git.autofetch": true,
"update.mode": "none"
}
これを入れずに起動すると、再度自動アップデートに巻き込まれる可能性があります。
チャット履歴と MCP の確認
v1 に戻したあと、まずチャット履歴が復活しているかを確認します。履歴消失は UI 上の問題で、データ自体は conversations 系ディレクトリに残っているケースが多いと報告されています。ワークスペースを開き直すと、以前の履歴がそのまま戻ることがあります。
次に Settings → Customizations → Installed MCP Servers を確認します。ここで WSL2 上の MCP(例:自作サーバーや OSS サーバー)が緑点灯していれば、少なくともサーバー定義は復活しています。
WSL2 MCP の設定は、典型的には次のような形です。
{
"mcpServers": {
"tradingview": {
"command": "wsl.exe",
"args": [
"bash",
"-c",
"source ~/.bashrc && /home/USER/.local/bin/uvx tradingview-mcp"
]
}
}
}
Antigravity から見て WSL2 上のコマンドを wsl.exe 経由で叩く構成にしておくと、v1 / v2 どちらでも比較的安定して動きます。
ログインできない問題を直す(認証キャッシュ破棄)
v2 を一度踏んだあと、v1 に戻してもログイン時に:
There was an unexpected issue setting up your account.
An error occurred
のような表示で止まることがあります。この場合、認証キャッシュの破損や競合が怪しかったので、Antigravity の Local Storage と Session Storage を削除することで復旧しました。
バックアップ取得済みであれば、PowerShell から次を実行します。
Remove-Item "$env:APPDATA\Antigravity\Local Storage" -Recurse -Force
Remove-Item "$env:APPDATA\Antigravity\Session Storage" -Recurse -Force
その後 Antigravity を再起動すると、ブラウザでの認証フロー → アプリ側でのログインが正常に通るようになりました。ブラウザ側の antigravity.google 関連 Cookie を消す方法もありますが、今回はアプリ側キャッシュ削除だけで十分でした。
拡張機能が入らない問題(Open VSX → VSCode Marketplace)
Antigravity はデフォルトで Open VSX Registry をマーケットプレイスに使っています。設定画面にも:
By default, Antigravity uses Open VSX as a marketplace.
と書かれています。
Open VSX 側が不調や 502 を返しているとき、Antigravity 上では単に「拡張機能が見つかりません」と表示されてしまい、検索結果がゼロなのかサーバーエラーなのか判別しづらいのが厄介です。
この場合、Settings → Editor → Marketplace でマーケットプレイス URL を VSCode Marketplace 側に切り替えると復旧しました。Item と Gallery を逆にしないのが重要です。
Marketplace Item URL:
https://marketplace.visualstudio.com/items
Marketplace Gallery URL:
https://marketplace.visualstudio.com/_apis/public/gallery
設定変更後に Antigravity を再起動すると、拡張機能ギャラリーに VSCode Marketplace の結果が出るようになり、python や wsl、テーマ系拡張などがインストールできるようになりました。
ライセンス的な注意と VSIX 運用
VSCode 公式マーケットプレイスは VSCode 以外のクライアントからの利用をライセンス上制限しているため、この設定はあくまで自己責任になります。
長期的には、必要な拡張だけ VSIX ファイルとしてローカル保存しておき、Antigravity のコマンドパレットから Extensions: Install from VSIX を選び、ローカルの VSIX を指定してインストールする運用に寄せておくと安心です。
今後同じ目に遭わないための防御策
今回の事故を踏まえると、MCP を本気運用している人は、少なくとも当面は v1 を防御的に維持 した方がよさそうです。少なくとも、MCP や Marketplace 周りが完全にこなれてくるまでは、メイン環境を v2 に上げるメリットよりリスクの方が大きく感じます。
当面の対策をチェックリストにしておきます。
-
%APPDATA%\Antigravityを定期的に丸ごとバックアップする -
~/.gemini/antigravity/mcp_config.jsonを Git などで管理する -
settings.jsonの"update.mode": "none"を常に入れておく - 旧版インストーラー(1.x)をローカルに保管しておく
- 主要な拡張機能は VSIX をダウンロードしてローカル保存し、VSIX 経由でインストールできるようにしておく
- v2 を触るときは、別ユーザー・別PC・VM などの検証環境でだけ試す
まとめ
Antigravity 2.0 の自動配信で環境が壊れても、チャット履歴・MCP 設定・ワークスペース情報の実体が残っていれば、v1 に戻してかなりの確率で復旧できます。
大事なのは:
- 最初に
%APPDATA%\Antigravityをバックアップしておくこと - 旧版インストーラーはオフラインで実行すること
- 起動前に
update.mode: "none"を設定して自動更新を封じること
MCP 重視で安定運用したいなら、当面は v1 を守りつつ、v2 は検証環境だけで様子を見るのが現実的だと感じました。
少なくとも今回の件で、「初物を自動アップデートしてはいけない」という教訓を思い出しました。