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W杯予測 v1 -EloだけでW杯2026を予測- ① 全体

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数値データからW杯を予想したら楽しいんじゃないかと思って始めてみていた。

この記事は、分析設計・文章構成・表現整理のすべてにおいて ChatGPT を活用している。読みづらかったらごめん。

#0. 前提

2026年ワールドカップは48か国制だが、執筆時点では一部のプレーオフ枠が未確定である。
本稿ではシミュレーションを成立させるため、未確定枠については「勝ち残る可能性が高い」と考えられる国を仮置きしている。

  • 大陸間プレーオフ①:コンゴ

  • 大陸間プレーオフ②:イラク

  • 欧州プレーオフA:イタリア

  • 欧州プレーオフB:ポーランド

  • 欧州プレーオフC:トルコ

  • 欧州プレーオフD:デンマーク

※最終的な出場国が確定し次第、差し替えて再計算できる設計になっている。

また、予測に用いるデータも2025年末までのものであるので、直前に更新する必要がある。

1. 結論サマリ:2026年W杯の予測結果

まず結論から書く。大会前Eloのみを用いて2026年ワールドカップをシミュレーションすると、優勝候補は明確に数か国へ集中する。以下は、優勝確率の高い国を上から並べたものだ。

優勝確率トップ10(大会前Eloベース)

優勝 ベスト2 ベスト4 ベスト8 ベスト16 ベスト32
フランス 13.5% 21.5% 33.6% 48.8% 70.2% 94.7%
スペイン 13.3% 21.8% 33.6% 47.1% 70.0% 97.2%
アルゼンチン 11.9% 19.3% 30.5% 45.0% 64.2% 95.8%
イングランド 7.4% 13.6% 23.6% 39.0% 60.6% 93.8%
ポルトガル 4.4% 9.2% 17.8% 33.0% 55.1% 96.1%
ブラジル 4.4% 8.6% 17.0% 30.9% 52.4% 91.8%
オランダ 4.1% 8.5% 16.4% 30.8% 51.5% 88.4%
ドイツ 3.9% 7.9% 15.8% 28.9% 56.5% 94.6%
クロアチア 3.5% 7.4% 14.4% 26.4% 49.4% 88.4%
日本 3.1% 6.8% 13.4% 27.1% 47.8% 85.6%

48か国制になっても、「優勝が現実的な国」は少ないことが、この時点で分かる。この記事では、この結果がどこまで妥当で、どこから怪しくなるのかを順に確認していく。

なお、この優勝確率や到達ラウンド確率を単独で眺めるだけでなく、各ラウンドで「最も勝ち上がる確率が高い国」を順につなげていくと、最も起こりやすいトーナメント構造(Most Likely Bracket) が浮かび上がる。

FIFA World Cup 2026 – Most Likely Bracket (R32 → Final)スクリーンショット 2026-02-14 0.13.26.png

その可視化を見ると、フランス、スペイン、アルゼンチンといった上位国が決勝近辺に自然に集まり、一方でベスト8〜ベスト4には強豪国が密集する構造がはっきり現れる。

このトーナメント構造の全体像は、第5章で図として改めて提示し、詳しく読み解く。


2. これは完成形ではない(v1.0宣言)

この予測は完成形ではない。あえて v1.0 と呼んでいるのは、その前提を明確にするためだ。ここでやりたいのは、情報を盛り込んで当てにいくことではなく、Eloという単一指標だけでワールドカップをどこまで説明できるかを確かめることにある。

そのため、以下の要素は意図的に扱っていない。

  • 選手の怪我やコンディション
  • 世代交代や戦術の変化
  • 得失点差や xG などの内容指標
  • 大会中の Elo 更新

これらは重要だが、最初から混ぜると Eloそのものの説明力が見えなくなる。v1.0 は「当てるため」ではなく、限界線を引くためのモデルである。


3. Eloという単純なモデル(+前提)

今回使っているのは、Eloレーティングをほぼそのまま使ったモデルだ。新指標を作ったわけでも、機械学習を回したわけでもない。このアプローチ自体は特別なものではなく、サッカー予測の文脈では長年使われてきた。

実際、米国のデータジャーナリズム媒体である FiveThirtyEight も、長年にわたってサッカー予測の中核に Elo レーティングを採用してきた。本稿はそれを独自に拡張するものではなく、既存の実績ある枠組みを、できるだけ素直に使うことを意図している。

Eloは「勝てば上がり、負ければ下がり、強い相手に勝つほど大きく動く」という極めて単純な仕組みを持つ。それにもかかわらず、相対的な強さを1つの数値に圧縮するという点で、サッカーのような競技とも相性が良い。

期待勝率は次の式で表される。

$$
E_A ;=; \frac{1}{1 + 10^{(R_B - R_A)/400}}
$$

ここでの 400 はスケール定数であり、理論的必然ではなく慣習的な値だ。
ここで、式に出てくる各要素と、Eloが実際にどのように更新されるかを簡単に補足しておく。

  • $R_A$, $R_B$ は、それぞれチームA・チームBの 試合前のEloレーティングを表す
  • Eloは通常 1500 を基準値としてスタートする
  • レーティング差が大きいほど、格上が勝った場合の上昇幅は小さく、格下が勝った場合の上昇幅は大きくなる

この期待勝率$E_A$ を用いて、試合後のEloは次のように更新される。

$$
R_A' = R_A + K \times (S_A - E_A)
$$

ここで、

  • $ R_A'$:試合後のElo
  • $S_A$:実際の試合結果
    • 勝利 = 1
    • 引き分け = 0.5
    • 敗戦 = 0
  • $K$:試合の重要度に応じた更新係数

を表す。


試合重要度ごとの K 値

本稿で用いている K 値は、試合の性質に応じて以下のように設定している。

K_TABLE = {
    "WC": 60,        # ワールドカップ本大会
    "WCQ": 40,       # ワールドカップ予選
    "CONT": 40,      # 大陸大会
    "CONTQ": 30,     # 大陸大会予選
    "NATIONS": 25,   # ネーションズリーグ
    "FRIENDLY": 10,  # 親善試合
    "HISTORICAL": 10 # 古い試合(重みを下げる)
}

WC(K=60)で格上に勝つと一気に上がり、格上が順当に勝っても上昇幅は小さい。


3.1 Eloはどのようなデータをもとにしているか

本稿で用いている Elo レーティングは、各国代表の過去の国際Aマッチ結果をもとに算出されたデータである。
対象としている試合は、親善試合から各大陸予選、コンフェデレーションズカップ、そしてワールドカップ本大会までを含む。

つまり、

  • 親善試合
  • 各大陸予選
  • 大陸大会
  • ワールドカップ

といった公式・非公式を問わず、国際Aマッチとして扱われる試合結果をすべて積み上げたものが Elo の入力になっている。

Elo が参照している情報はきわめて限定的で、

  • 対戦相手
  • 勝ち・引き分け・負け

のみである。
得失点差や試合内容、主観的評価は含まれていない。

この意味で Elo は、
「どの相手に、どの結果を出してきたか」という履歴を、1つの数値に圧縮した指標だと言える。


3.2 なぜFIFAランキングを使わないのか

代表チームの強さ指標として最もよく知られているのは、FIFAランキングだ。しかし本稿では、FIFAランキングは使用していない。

理由は単純で、FIFAランキングは予測用途を主目的とした指標ではないからだ。

FIFAランキングは、

  • 評価・表彰(シード決定など)を目的としている
  • 計算方法が周期的に変更される
  • 数値の変化が直感的に解釈しにくい

といった特徴を持つ。

一方、Eloは

  • 試合ごとの勝敗を逐次反映する
  • 相手の強さを直接考慮する
  • 勝率との対応関係が明示的

という性質を持ち、「次の試合で何が起きそうか」を考える用途に向いている。

過去の研究や実務的な検証でも、
試合結果の予測精度という点では、FIFAランキングよりEloの方が安定して高い
ことが繰り返し示されてきた。

そのため本稿では、
「評価指標」として広く用いられているFIFAランキングではなく、
予測用途において扱いやすいEloを採用している


4. 検証:過去W杯でEloはどこまで機能していたか

今回置いた仮定

  • 各国代表の強さは 1 つの Elo 値で代表できる
  • 大会開始前の Elo が大会期間中の実力を代表する
  • 試合内容や戦術要素は考慮しない

かなり強い単純化だが、それを引き受けた上で何が見えるかを見る。

4.1 検証の考え方:何をもって「当たった」とするか

本稿では、試合単位の勝敗予測精度は検証対象としない。
ワールドカップでは、1試合の偶然やPK戦の影響が大きく、試合単位の正解・不正解はモデル評価として適切ではないからだ。

そこで評価軸を、各国がどのラウンドまで進んだかに置く。

具体的には、以下の到達ラウンドを評価対象とする。

  • グループリーグ敗退
  • ベスト16
  • 準々決勝
  • 準決勝
  • 決勝
  • 優勝

Eloは平均的な強さを表す指標である以上、 「1試合を当てたか」ではなく
「平均的にどこまで進めたか」 を評価するのが自然だと考えた。


4.2 検証方法:大会前Eloと到達ラウンドの対応を見る

検証はシンプルで、次の対応関係を見る。

  • 各大会の 大会開始直前Elo順位
  • 各国の 実際の到達ラウンド

重要なのは、大会中の結果でEloを更新しない点だ。 あくまで「大会前に、どこまで見通せたか」を問う。

検証対象は、1998年から2022年までの全ワールドカップとし、単一大会の当たり外れではなく、全体としての傾向を見る。


4.3 検証結果:Eloはどこまで機能していたか(定量)

1998〜2022年(7大会・全224チーム)について、大会前Elo順位(小さいほど強い)と到達ラウンド(GL=0, R16=1, QF=2, SF=3, F=4, 優勝=5)を突き合わせた。

まず結論から。
大会前Elo順位と到達ラウンドの間には、中程度の負の相関がある(Spearman ρ = -0.41)。
「Eloが高い国ほど上に行きやすい」は統計的には明確に成立している。(とはいえ、Category同士の相関なのでいまいちではあるのだが)


決勝・優勝は“ほぼ上位から出る”

7大会の決勝進出国は14チーム、優勝国は7チーム。

  • 決勝進出14チームのうち、Elo10位以内:11/14(78.6%)
  • 決勝進出14チームのうち、Elo5位以内:9/14(64.3%)
  • 優勝7チームのうち、Elo10位以内:5/7(71.4%)
  • 優勝7チームのうち、Elo5位以内:4/7(57.1%)

例外もちゃんとある。
2002年ブラジル(Elo16位)、2006年イタリア(Elo13位)、2018年クロアチア(決勝進出・Elo18位)みたいな「歴史的ブレ」は出る。
ただし頻度は高くない。14枠のうち3枠だけ。


Elo順位帯で見ると、段差がはっきりする

大会前Elo順位を4つの帯に切って、到達率をまとめるとこうなる(7大会合算)。

Elo順位帯 チーム数 R16以上 QF以上 SF以上 決勝 優勝 平均到達ラウンド
1–5位 35 80.0% 60.0% 37.1% 25.7% 11.4% 2.14
6–10位 35 57.1% 25.7% 14.3% 5.7% 2.9% 1.06
11–20位 70 52.9% 18.6% 7.1% 4.3% 2.9% 0.86
21位以下 84 32.1% 15.5% 6.0% 0.0% 0.0% 0.54

見ての通り、1〜5位が別格で、ここが「優勝候補の母集団」になっている。
一方で、6〜20位はR16には来るが、そこから先(QF/SF/決勝)で急に薄くなる。
この段差が、そのまま「Eloが当たりやすい領域/当たりにくい領域」の境界になっている。


ここまでの要約(定量)

  • 決勝・優勝は Elo上位10位(特に5位以内) に強く偏る
  • ただし例外(2002, 2006, 2018)は存在し、ノックアウト後半ほどブレが支配的になる

補足①:1998–2022 優勝国・大会前Elo順位一覧

大会 優勝国 大会前Elo順位
1998 フランス 2
2002 ブラジル 16
2006 イタリア 13
2010 スペイン 1
2014 ドイツ 2
2018 フランス 6
2022 アルゼンチン 3

この表を見ると分かる通り、 7大会中5大会で、優勝国は大会前Elo10位以内に収まっている。

一方で、 2002年ブラジル(16位)、2006年イタリア(13位)は 明確に「Eloの想定を超えた優勝」だった。

ただし、これらは

  • トーナメントを通じた修正力
  • ノックアウトでの勝ち切り
  • 接戦・PK戦を含む偶然

が重なった結果であり、頻出パターンではない
2002ブラジルは、2001シーズンが絶不調だったこともあり、W杯前の評価はかなり低かった。


補足②:1998–2022 決勝進出国・大会前Elo順位一覧

大会 大会前Elo順位
1998 フランス 2
1998 ブラジル 1
2002 ブラジル 16
2002 ドイツ 10
2006 イタリア 13
2006 フランス 5
2010 スペイン 1
2010 オランダ 3
2014 ドイツ 2
2014 アルゼンチン 6
2018 フランス 6
2018 クロアチア 18
2022 アルゼンチン 3
2022 フランス 4

14枠のうち、

  • Elo10位以内:11枠(78.6%)
  • Elo5位以内:9枠(64.3%)

と、決勝という「最終局面」でも Elo上位国が圧倒的に多い。

唯一の大きな外れ値は 2018年クロアチア(Elo18位) だが、これも大会史的に見れば例外的な到達と言える。


補足③:Eloが「当たる領域」と「割り切る領域」

これらの定量結果と具体例を合わせると、Eloの射程はかなり明確になる。

  • 大会序盤〜中盤(GL〜QF)
    → 地力差がそのまま出やすい
  • SF以降
    → Elo順位の説明力は急激に低下

つまりEloは、「どこまでが構造で、どこからが偶然か」 を分けるための道具として非常に有効だ。


4.4 Eloが機能しなかった試合と、そのパターン(スコア付き具体例)

全体としてはEloが大会構造をよく捉えている一方で、
大会前Eloによる期待値がほとんど意味を持たなかった試合も確実に存在する。

重要なのは、これらがランダムに起きているわけではなく、
一定の条件が重なったときに繰り返し現れているという点だ。

以下では、その代表的なパターンと具体例を示す。


パターン①:開催国・環境要因が極端に効いた試合

2002年 韓国 vs イタリア(ベスト16)

  • イタリア:大会前Elo順位 2位
  • 韓国:大会前Elo順位 24位
  • スコア:1–1(延長Vゴール、韓国勝利)

開催国という環境要因に加え、退場や判定を含む試合の流れが強く影響した。
延長戦までもつれ込んだ時点で、Eloが前提とする「通常条件下の実力比較」は成立していなかった。

2002年 韓国 vs スペイン(準々決勝)

  • スペイン:大会前Elo順位 8位
  • 韓国:大会前Elo順位 24位
  • スコア:0–0(PK戦 5–3)

試合内容は拮抗していたが、最終的な勝敗はPK戦によって決まった。
このような決着方法では、Eloによる事前の優劣判断はほとんど情報を持たない。


パターン②:試合が早い段階で「壊れた」ケース

2014年 ブラジル vs ドイツ(準決勝)

  • ブラジル:大会前Elo順位 3位
  • ドイツ:大会前Elo順位 2位
  • スコア:1–7

開始30分で5失点という異常な展開により、試合は早期に崩壊した。
これは番狂わせというより、Eloが想定する「通常の試合進行」そのものが消失した例である。

2010年 ドイツ vs イングランド(ベスト16)

  • ドイツ:大会前Elo順位 6位
  • イングランド:大会前Elo順位 7位
  • スコア:4–1

スコア自体は大差だが、試合内容は前半の判定と失点で大きく傾いた。
以降はカウンターが機能し、一方的な展開となった。


パターン③:戦術的・状況的に通常モデルから逸脱した試合

2018年 ドイツ vs 韓国(グループリーグ)

  • ドイツ:大会前Elo順位 1位
  • 韓国:大会前Elo順位 20位
  • スコア:0–2

ドイツは勝利が必須の状況に追い込まれ、極端に前がかりな試合運びを選択した。
その結果、通常の勝敗確率モデルでは想定しない試合構造となった。

2010年 スペイン vs スイス(グループリーグ)

  • スペイン:大会前Elo順位 2位
  • スイス:大会前Elo順位 18位
  • スコア:0–1

スペインがボールを支配し続けたが、1試合限定の守備特化戦術が勝敗を決めた。
長期的な実力差を前提とするEloの射程外の試合だった。


パターン④:PK戦で決着したノックアウト

2006年 イタリア vs フランス(決勝)

  • イタリア:大会前Elo順位 13位
  • フランス:大会前Elo順位 5位
  • スコア:1–1(PK戦 5–3)

大会前Eloではフランスが上位だったが、最終的な勝敗はPK戦に委ねられた。
この結果を「実力差」として解釈するのは難しい。

2014年 オランダ vs コスタリカ(準々決勝)

  • オランダ:大会前Elo順位 9位
  • コスタリカ:大会前Elo順位 28位
  • スコア:0–0(PK戦 4–3)

内容的にはオランダ優勢だったが、勝敗自体はPK戦で決着した。
このような試合結果は、Elo更新に使う情報量としては限定的である。


この節から分かること

これらの試合に共通するのは、Eloが前提としている「通常条件の試合」から大きく逸脱している点だ。

  • 環境要因が支配的
  • 序盤で試合が崩壊
  • 戦術・状況が非対称
  • PK戦という高ランダム決着

Eloは万能ではないが、どの条件が揃うと機能しなくなるかを明確に示してくれる。

その意味で、これらの具体例はEloの欠点ではなく、適用範囲を理解するための重要な情報だと言える。


4.5 検証から分かること

この章の検証から言えるのは、次の点だ。

  • Eloは有力候補の母集団を事前に絞り込む力を持つ
  • 大会序盤〜中盤までは、地力の差が比較的素直に表れる
  • ノックアウト後半では、説明不能な要素の比率が急激に高まる

Eloは万能ではないが、ワールドカップのどこまでが説明可能で、どこからが運の領域かを切り分ける道具としては、十分に機能している。


4.6 この章の位置づけ

4章で行ったのは、Eloが当たったか外れたかを裁定することではない。
どこまでが構造として説明でき、どこから先を割り切るべきなのか。その境界線を、過去大会の実例を通して確認した。

次章では、この検証結果を踏まえた上で、2026年ワールドカップの予測結果を改めて読み解く。

5. 2026年W杯予測(Eloベース)

ここでは、4章までの検証結果を前提に、2026年ワールドカップの予測結果を全参加国分まとめて確認する。
個別の数値ではなく、分布と段差を見るのが目的だ。


5.1 2026年W杯・予測結果(全48か国)

2026年予測(全48か国)
優勝 ベスト2 ベスト4 ベスト8 ベスト16 ベスト32
フランス 13.5% 21.5% 33.6% 48.8% 70.2% 94.7%
スペイン 13.3% 21.8% 33.6% 47.1% 70.0% 97.2%
アルゼンチン 11.9% 19.3% 30.5% 45.0% 64.2% 95.8%
イングランド 7.4% 13.6% 23.6% 39.0% 60.6% 93.8%
ポルトガル 4.4% 9.2% 17.8% 33.0% 55.1% 96.1%
ブラジル 4.4% 8.6% 17.0% 30.9% 52.4% 91.8%
オランダ 4.1% 8.5% 16.4% 30.8% 51.5% 88.4%
ドイツ 3.9% 7.9% 15.8% 28.9% 56.5% 94.6%
クロアチア 3.5% 7.4% 14.4% 26.4% 49.4% 88.4%
日本 3.1% 6.8% 13.4% 27.1% 47.8% 85.6%
コロンビア 3.0% 6.3% 13.3% 26.3% 48.7% 94.3%
メキシコ 2.9% 6.2% 12.9% 26.8% 53.1% 86.2%
エクアドル 2.9% 6.2% 12.9% 26.0% 52.2% 93.0%
モロッコ 2.2% 4.7% 10.6% 22.9% 43.8% 87.3%
イラン 2.0% 4.2% 9.5% 21.7% 44.9% 81.0%
イタリア 1.8% 4.3% 9.6% 22.2% 47.5% 83.7%
アメリカ 1.7% 4.1% 9.4% 20.6% 41.8% 76.9%
ウルグアイ 1.7% 3.9% 8.8% 18.1% 36.8% 83.3%
ベルギー 1.6% 3.7% 9.1% 20.7% 43.2% 80.3%
韓国 1.6% 4.2% 9.6% 21.5% 45.8% 80.3%
オーストラリア 1.1% 2.6% 7.1% 16.6% 35.6% 71.7%
セネガル 1.0% 2.6% 6.4% 15.5% 34.4% 69.4%
ウズベキスタン 0.9% 2.5% 6.3% 15.4% 35.5% 86.2%
ノルウェー 0.8% 2.2% 5.1% 13.3% 31.2% 66.9%
デンマーク 0.6% 1.8% 4.9% 13.3% 32.2% 67.4%
スイス 0.6% 1.9% 5.1% 14.8% 36.1% 74.1%
パラグアイ 0.6% 1.6% 4.6% 12.0% 29.4% 65.8%
トルコ 0.5% 1.6% 4.5% 11.5% 27.9% 60.8%
パナマ 0.5% 1.6% 5.0% 12.3% 28.7% 68.5%
カナダ 0.5% 1.5% 4.4% 12.9% 31.9% 67.6%
スコットランド 0.4% 1.1% 3.3% 9.2% 24.3% 65.3%
コートジボワール 0.2% 0.8% 2.3% 7.5% 23.5% 63.3%
エジプト 0.2% 0.9% 2.6% 7.9% 22.5% 55.5%
アルジェリア 0.2% 1.0% 3.1% 8.2% 21.5% 62.4%
ニュージーランド 0.2% 0.7% 2.4% 7.4% 20.8% 51.6%
ポーランド 0.2% 0.6% 2.0% 6.2% 17.9% 49.4%
オーストリア 0.2% 0.5% 1.8% 5.7% 17.0% 53.3%
チュニジア 0.1% 0.3% 1.1% 4.2% 13.8% 41.9%
ヨルダン 0.1% 0.2% 1.2% 3.8% 12.4% 42.2%
イラク 0.1% 0.4% 1.3% 4.2% 13.7% 37.8%
カタール 0.1% 0.3% 1.0% 3.7% 13.7% 41.1%
サウジアラビア 0.0% 0.2% 1.2% 4.0% 12.9% 45.1%
南アフリカ 0.0% 0.2% 0.7% 2.9% 11.5% 34.8%
ガーナ 0.0% 0.0% 0.2% 1.0% 4.1% 19.7%
ハイチ 0.0% 0.0% 0.2% 1.0% 4.7% 22.9%
キュラソー 0.0% 0.0% 0.0% 0.2% 1.7% 12.3%
コンゴ 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.4% 4.6%
カーボベルデ 0.0% 0.1% 0.3% 1.4% 5.2% 25.9%

5.2 この予測結果から読み取れる構造

この表をすべて眺めると、2026年大会の構造はかなりはっきりしている。

第一に、優勝争いの母集団は極端に小さい。
優勝確率が二桁に乗っているのは3か国のみで、上位とそれ以外の間には明確な断層がある。48か国制になっても、この構造は変わっていない。

第二に、ベスト8〜ベスト4が最も厚い層になる。
準々決勝・準決勝到達確率を見ると、10位前後から20位台前半までの国が密集している。このゾーンは結果の分散が最も大きく、過去大会でEloの説明力が弱くなっていた領域が、そのまま再現されている。

第三に、ベスト16到達確率が「大会参加の現実ライン」を示している。
上位国ではベスト16進出がほぼ前提条件として現れている一方で、30%を切る国は大会全体の中では明確に不利な側に位置している。形式が拡張されても、グループを抜けられる国の分布は事前にかなり分かれている。

総じて、この予測結果は
「どの国が、どのレンジで戦う大会なのか」 を非常に素直に表している。
Eloは、2026年ワールドカップを一つの構造として読むための地図を与えてくれている。

5.3 確率から組み立てた「最も起こりやすいトーナメント」

ここまで見てきた予測結果は、すべて「各国がどのラウンドまで進むか」という
周辺確率として示してきた。しかし、確率だけでは大会全体の形は直感的に掴みにくい。

そこで、シミュレーション結果をもとに、各ラウンドで「最も勝ち上がる確率が高いチーム」を順につなげることで、最頻トーナメント(Most Likely Bracket) を構成した。

以下の図は、「この通りの結果になる」と主張するものではない。
あくまで、確率分布を一本の経路に落としたときに、最も自然に現れる大会の構造を可視化したものである。

FIFA World Cup 2026 – Most Likely Bracket (R32 → Final)スクリーンショット 2026-02-14 0.13.26.png


図の読み方

  • 各対戦カードの横に記載された数値は、その試合で該当チームが勝ち上がる確率を表す
  • 赤線は、そのラウンドにおいて最も確率が高い勝者を示している
  • 左右はトーナメントの左右ブロックを表し、中央が決勝戦である

重要なのは、個々の勝敗を当てることではない
どの国が、どのラウンド付近に自然に配置されているかを見るための図だ。


この図から見える大会構造

この最頻トーナメントを眺めると、いくつかの特徴がはっきりする。

第一に、
フランス、スペイン、アルゼンチンといった上位国が、決勝近辺に自然に集まっている。
これは、5.1の確率表で示した「優勝候補の母集団が極端に小さい」という結果と一致している。

第二に、
ベスト8からベスト4にかけて、強豪国が密集しており、勝ち上がり確率が拮抗している。
この領域では、どの国が一歩抜けても不思議ではなく、過去大会でEloの説明力が弱くなっていたゾーンが、そのまま再現されている。

第三に、
一部の中位国は、初戦を突破すれば景色が大きく変わる一方で、次の一戦で急激に勝率が落ちる位置に配置されている。
これは、48か国制において「1勝の価値が極端に大きい」構造を端的に示している。


補足:2026年大会のトーナメント形式と整理方法について

2026年ワールドカップは48か国制となり、これまでの大会とはトーナメント構造が異なる。
特にグループリーグ方式やノックアウト初戦の位置づけは、過去大会と単純比較できない。

そこで本稿では、過去大会との比較可能性を保つため、以下の仮定を置いてシミュレーションを行っている。

  • グループリーグは、各試合を独立した勝敗イベントとして扱う
  • ノックアウトフェーズは、従来大会と同様に一発勝負のトーナメントとしてモデル化する
  • 実際の組み合わせ順や日程の歪みは考慮せず、確率構造の比較を優先する

これは現実を完全に再現するためのものではなく、
Eloという単一指標で大会全体の構造を読むための簡略化である。

また、予測結果の表において、同一ラウンド到達確率などで数値が並ぶ場合は、
順位付けのために大会前Eloの高い順で整理している
(並び順は確率差そのものを意味するものではない)。


6. Eloだけでは無理だった話(v1.0の限界)

この v1.0 から分かるのは、Eloが万能なモデルではないという事実だ。ノックアウト後半は構造的に当たりにくく、心理・戦術・試合中の修正能力は見えない。PKや一発の偶然も制御できない。

それでも、どこまでが説明可能で、どこからが説明不能かという境界を示すという意味で、このモデルには十分な価値がある。v1.0 としては、まずそこまでを切り分けることが目的だった。


次回

次稿では、この Elo ベースの地図を土台に、日本代表の試合だけにフォーカスする。全体モデルでは平均化されてしまった揺らぎを、もう一段具体に掘っていく。

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