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MATLABのGlobal Optimization ToolboxのGlobalSearchのアルゴリズムについて(最小値探査、初歩)

Last updated at Posted at 2025-12-09

(この記事はGemini 3.0 Pro (2025年12月10日)によって作成しました)

使い方を知りたい方は先にこちらをどうぞ。

この記事はGlobal Optimization ToolboxのGlobalSearchについて解説します。

中身は**「スキャッターサーチ(Scatter Search)」という手法と、ユーザーが指定したローカルソルバー(通常はfmincon)を組み合わせた、非常に論理的なOQNLP(OptQuest Non-Linear Programming)**と呼ばれるアルゴリズムに基づいています。

以下に、GlobalSearchがどのようにして効率的に大域的最小値を探し出しているのか、その内部ロジックを詳細に解説します。


1. GlobalSearchの基本戦略:効率性重視

GlobalSearchの最大の特徴は、**「手当たり次第に計算するのではなく、見込みのある点だけを選んでfminconを走らせる」**という点です。

単純なマルチスタート(MultiStart)は、ランダムな初期点すべてでfminconを実行するため計算コストが膨大になりますが、GlobalSearchはこれを回避するためにフィルタリングを行います。

2. 詳細な実行プロセス(アルゴリズムの流れ)

GlobalSearchは主に以下のステージを経て解を探索します。

ステップ1:初期点の散布(Scatter Search)

まず、探索空間(変数の上下限の範囲内)に多数の**トライアルポイント(Trial Points)**を生成します。

  • デフォルトでは数千〜1万点レベルで生成されることもあります。
  • これらはランダムではなく、空間をまんべんなく埋めるような数列(分散再帰数列など)を使って配置されます。

ステップ2:スコアリングとフィルタリング

生成された多数の点すべてについて、目的関数の値(および制約違反)を計算します(関数評価)。
ここで、**「スコア関数(Score Function)」**を用いて、点を以下の2種類に選別します。

  1. 有望な点(Promising Points): 目的関数の値が低く、かつ制約を満たしている点。
  2. 除外される点: 目的関数の値が悪い、または既存の解の近くにある点。

ステップ3:ステージ1 ローカルサーチ

まず、最も有望な1点を選び、そこからfmincon(局所探索)を実行します。これにより、最初の「局所解(Local Minima)」が見つかります。

ステップ4:吸引領域(Basin of Attraction)の推定

ここがGlobalSearchの賢いところです。
ある局所解が見つかると、アルゴリズムはその解へ収束するであろう範囲、すなわち**「吸引領域(Basin of Attraction)」**の半径を推定します。

  • 判定ロジック:
    もし次のトライアルポイントが、すでに発見された局所解の「吸引領域」の中にあると判定された場合、そこからfminconを実行しても同じ解にたどり着くだけなので、計算をスキップします。

ステップ5:メインループ(反復探索)

残りのトライアルポイント候補の中から、以下の条件を満たすものを選んでfminconを実行します。

  1. 品質が良い: 目的関数の値が十分に小さい。
  2. 距離が遠い: すでに発見された局所解や、過去の探索点から十分離れている(未知の領域にある)。

これを繰り返し、新しい局所解が見つかるたびに吸引領域情報を更新し、無駄な探索を省きながら大域的最小値(Global Minimum)の候補リストを作成します。


3. イメージでの理解:山登り(下り)の例え

あなたが真っ暗な山脈の中で、一番低い谷底(大域的最小値)を探しているとします。

  • fmincon単体: 今いる場所から傾斜に従って下るだけ。一番近い谷底には行けるが、隣のもっと深い谷には気づかない。
  • MultiStart 100人の登山家をヘリコプターでランダムに落とし、全員に「下れ」と命じる。確実だが、同じ谷に50人集まったりして無駄が多い。
  • GlobalSearch
    1. まずドローンで山脈全体を撮影し、1000箇所の標高を測る(トライアルポイント)。
    2. 「あそこは低そうだ」という場所をいくつかピックアップする。
    3. まず一番低そうな場所に登山家を一人送り込む。
    4. その登山家が降りた谷(吸引領域)の広さを記録する。
    5. 次の登山家を送る際、「さっきの谷に繋がりそうな場所」は無視し、「まだ誰も降りていない、かつ低そうな場所」を選んで送り込む。

4. 専門的なアドバイス

以下のような状況であればGlobalSearchは非常に有効です。

  • fmincon 1回の計算コストが高い場合:
    GlobalSearchfminconを呼ぶ回数を賢く減らすため、MultiStartよりも計算時間を短縮できる可能性が高いです。
  • パラメータの初期値依存性が強い場合:
    非線形性が強く、局所解(Local Minima)が無数にある場合、単発のfminconでは真の解にたどり着けませんが、GlobalSearchならそのリスクを劇的に下げられます。

注意点:
並列計算(Parallel Computing)を行いたい場合は、GlobalSearchではなくMultiStartを使用してください。GlobalSearchのアルゴリズムは逐次的(前の結果を見て次の点を決める)であるため、並列化(parfor)に対応していません。

続きもよろしくお願いします。

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