はじめに
Antigravity 2.0 を実際に自分のUnityプロジェクトへ入れて検証してみました。
今回は特に新しく追加された CLI を中心に、使ってみてわかったことをまとめます。
使ってみてわかったこと
1. Gemini 3.5 Flash の速さ
ファイルの読み込みが速すぎて、目がついていかないくらいです。
今回、実際のUnityプロジェクト全体を対象に、「プロジェクト概要を日本語で説明する」というかなり重いリサーチタスクを投げ、いつも使っている Claude Code と実行時間を比較してみました。
投げてみたプロンプト
このUnityプロジェクト全体を調査して、プロジェクト概要を日本語で説明してください。
目的:
- このプロジェクトが「どんなゲーム」なのかを理解したい
- 主要な仕組み、コード構成、ゲームループ、入力、UI、データ管理を把握したい
- 今後AIに実装依頼するための前提知識を作りたい
調査ルール:
- まず README、ProjectSettings、Packages、Assets配下の主要フォルダ構成を確認してください
- 次に主要な C# スクリプトを読んでください
- Scene、Prefab、ScriptableObject、Input Actions、Addressables、Resources、StreamingAssets があれば存在を確認してください
- 画像、音声、モデルなどの中身は無理に解析しなくてよいです
- 推測で断定しないでください
- コード上から確認できた事実と、推測を分けて書いてください
- ファイル編集はしないでください
- ターミナル実行、ビルド、テスト実行はしないでください
- 外部検索はしないでください
出力形式:
1. このゲームの概要
2. プレイヤーが何をするゲームか
3. 主要なシーン構成
4. 主要なスクリプト一覧と役割
5. ゲームループ、状態管理、進行管理
6. 入力システム
7. UI構成
8. セーブ・ロード・データ管理
9. 外部パッケージ、SDK、依存関係
10. コード設計の特徴
11. 気になるリスクや技術的負債
12. 次に詳しく読むべきファイル
13. 参照した主なファイル一覧
回答は日本語で、Unity初心者にもわかるように説明してください。
⏱️ 実行時間の比較結果
- Gemini 3.5 Flash: 3分1秒 (3m1s)
- Claude Code: 4分8秒 (4m8s)
作業によってばらつきはあると思いますが、ここまで差がはっきりしていると、Gemini 3.5 Flash の速さは圧倒的だと言えます。
📊 精度(実用性)の比較検証
速さだけでなく、アウトプットの「精度」についても Claude 3.7 Sonnet と比較検証してみました。
| 観点 | Claude 3.7 Sonnet | Gemini 3.5 Flash |
|---|---|---|
| 事実と推測の分離 | かなり良い | まあ良いが一部混ざる |
| 実装用コンテキストとしての安全性 | 高い | 中〜高 |
| 説明のわかりやすさ | 良い | かなり良い |
| 誇張の少なさ | 良い | やや誇張あり |
| ファイル構成の網羅性 | 高い | 中〜高 |
| 初心者向け説明 | 中 | 高い |
| 後続のAI作業への使いやすさ | 高い | そのままだと少し危険 |
検証の考察:
Gemini 3.5 Flash は初心者向けの説明がわかりやすい反面、推論で補完しすぎる癖があります。そのままアウトプットを後続エージェントへ渡すのは少し慎重にしたほうがよさそうです。
2. 予測・推論による暴走とその対策
行動面は基本的に指示に忠実ですが、質問への回答で推論が混ざりやすいです。
実際、先ほどのリサーチタスクの結果でも確認できました。返ってきた概要に記載された GameLoopType のenum値は Intro / Load / OutGame / InGame / GameOver の5種類でしたが、実際の GameLoopType.cs には Setup / Intro / Load / InGame / GameOver / Die / Escape / OutGame の8種類あります。ファイルを直接読まずに一部だけ抜き出している可能性があります。
複数エージェントを走らせると、この推論の混ざりがエージェント同士の混乱につながりそうなので、以下のような対策も考えています。
-
ルールエージェントの明確な定義(
GEMINI.mdやAGENTS.mdでの制約) - Markdown形式のタスク管理(
task.md)を用いた指示のコントロール - 「スキル(手順書)」を定義してエージェントに守らせる
特にAntigravityには「スキル(Skill)」機能があるので、「このタスクはこの手順を守って」と制約をかけてあげると良さそうです。
3. CLI と /goal コマンド
Claude や Codex と同じように CLI で作業できるのは使い慣れた感じで楽です。
- 並列タスク実行: CLI 上で並列にタスクを処理できます。
-
/goalコマンド: 目的を伝えるだけで設計から実装まで自律的に動いてくれます。
実際に仕様だけ書いて、残りを /goal に投げてみました。コードを書いて、テストを書いて、PRを飛ばすところまで自分は何もしていません。SDD(仕様駆動開発)との相性はかなり良いです。
まとめ
- Gemini 3.5 Flash の速さは実測でも明らか
- 先走り対策にはスキル機能やタスク管理が有効
- CLIと
/goalコマンドで開発のテンポが上がる
Gemini 3.5 Flash の速さを活かしつつ、先走りをどう抑え込んでいくかがこれからの課題です。
気になった方はぜひ触ってみてください!