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【ONTAP管理操作】ActiveIQ Unified Managerを使った運用管理

Last updated at Posted at 2025-01-31

はじめに

ActiveIQ Unified Manager(AIQUM)は、ONTAPのデータを効率的に監視・管理する為のツールで、Storage環境のパフォーマンスと可用性を最適化し、潜在的な問題を早期に検出・解決することができます。
操作についても、GUIによる直感的なダッシュボードと高度な分析機能を備え、管理者はシステムの健全性を把握し、データ管理の効率を大幅に向上させることができるようになります。

本記事では、ActiveIQ Unified Managerの初期構築及び管理画面の概要について記載致します。

AIQUM利用時のベストプラクティスについては、Active IQ Unified Manager: Best practices
guide
を参照下さい。

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AIQUMの主要機能

  • ダッシュボードで登録したONTAPを可視化しシステム全体の状況や機器の詳細を確認
  • 障害・閾値超過などをイベントで管理し、通知の一元化を実現
  • 過去及び現時点の性能を表示
  • 対象システムに関する各種レポートの表示、カスタマイズ、スケジュール設定
  • VMware vCenterと連携することで、仮想マシン単位でのPerformanceの可視化

機器障害の際に確認するサポートサイトのActiveIQ(Digital Advisor)とAIQUMは製品としては別のものになります。
AIQUMとの違いとしては以下の通りで、サポートサイトではAFF等の機器購入の際に製品登録を実施して、AFF等からAutosupportデータを送付する事でサポートサイト上にて状態確認を実施する事ができるのに対して、AIQUMはInstall後に管理対象のONTAPを登録することで利用可能となります。

003.png

また、Data Infrastructure Insights(DII、旧Cloud Insight)との違いについては、DIIはハイブリッド環境でマルチベンダーの機器を管理できるのに対して、AIQUMはオンプレミスのONTAPを確認できる無償ツールという形になります。

なお、パフォーマンス情報の確認時のデータ粒度としては以下の通りになります。

Active IQ(サポートサイト) > AIUM > DII > ONTAPのstatisticコマンド

小さい方が短時間の値を確認できますので、Active IQ(サポートサイト)では凡その傾向は把握できますが、秒間での値について確認となるとCLIを利用する必要があるという形です。

記事における環境情報

本記事では、以下の環境で実施した内容となります。

  • AIQUM : 9.16(OVA版)
  • ONTAP : 9.16.1他

環境のイメージとしては以下の通りです。

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詳細はリリースノートから確認する事ができますが、AIQUM 9.16ではサポートするESXiや脆弱性の修正が中心となっているので、ONTAPのように今までに無い新しい機能が増えたといった事は無いです。

導入及び設定手順

AIQUMの構築に必要なスペックについては、Quick start instructions for VMware installations の内容をご確認下さい。

1. OVAファイルの取得

NetAppのサポートサイトへアクセスし、画面上部の[Downloads]を選択します。
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表示された画面で[Active IQ Unified Manager]を選択します。

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利用するVersionを選択して、[Go]をクリックします。
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注意書きに同意してから、表示された画面で、対象を選択してダウンロードを実施します。
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gzip 形式で圧縮されたtarファイルがダウンロードされますので、展開しておきます。

2. OVS版AIQUMの構築

2-1. vCenter ServerでOVAの展開

vCenter Serverへログインを実施し、AIQUMを作成するESXiサーバで右クリックを行い、[OVFテンプレートのデプロイ]を選択します。

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表示された画面でローカルファイルからOVA形式のファイルを選択します。
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作成されるAIQUMの仮想マシン名を入力します。

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AIQUMの仮想マシンを作成するESXiサーバを選択します。
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詳細の確認後、使用許諾契約書のへ同意し次に進みます。
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AIQUMの仮想マシンの仮想Diskの作成場所を指定します。本記事の例では、NFSデータストア上に作成します。

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AIQUMの仮想マシンが接続されるNetworkを指定します。

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テンプレートのカスタマイズを実施します。
本記事では、DHCP構成ではなくIPアドレスを決められた値で設定したいので、各項目を空白とはにせずに値を入力しておきます。
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設定値を確認し、[完了]をクリックする事でデプロイが開始されます。
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2-2. AIQUMの起動

デプロイの完了後、仮想マシンの起動を実施します。

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仮想マシンのコンソール画面で、10分程度立ち上がるのを待ちます。
(途中でVMの再起動が実施されます)

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タイムゾーンの設定項目が表示されるので、値の指定を実施します。
本記事では、Asia/Tokyoの設定を実施したいので、6を入力後に79のTokyoを指定しています

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構築するAIQUMへのIP設定を実施します。
固定のIPアドレスを設定したいので、2を入力します。
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ホスト名やIPアドレスを入力後、確認画面でyを入力します。
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AIQUMのサービスが立ち上がるまで暫く待ちます。
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管理ユーザを作成します。
USキーボード設定となっているので、記号の利用時には注意が必要です。
(後のGUI操作時には日本語キーボードでの入力となる為にズレが生じる)

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管理ユーザ設定後に、Webブラウザでアクセスを促す画面が表示されます。
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2-3. AIQUMへのアクセス

WebブラウザでAIQUMへアクセスを実施し、設定した管理アカウントでログインを実施します。

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ログイン後、表示された画面でメンテナンスユーザのメールアドレスと通知先SMTPサーバを指定します。
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AutoSupportを有効化します。
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AIQUMのAPIを有効化するかを指定して[続行]をクリックします。
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管理するONTAPのCluter管理LIFのIPもしくはHost名を入力します。
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確認画面で[終了]をクリックします。
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管理対象のONTAPを後から追加する際には、画面左側の[ストレージ管理]=>[クラスタセットアップ]を選択し、表示された画面で[+追加]をクリックすることで実施できます。

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3. AIQUMでストレージの管理例

AIQUMへログインを実施するとダッシュボート画面で推奨事項や容量、パフォーマンスの概要を確認することができます。

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3-1. ストレージの個々の要素を確認

画面左側の[インベントリ]=>[ストレージ]からインベントリで管理しているストレージのオブジェクトについて詳細を確認することができます。
以下は個々のVolume情報を確認した画面例となります。

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Volume情報の詳細画面からは、容量の確認が可能です。
また、Volume毎に閾値設定を実施することも可能です。

qiita-square qiita-square

パフォーマンスビューではIOPSやlatencyを確認することができます。

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3-2. パフォーマンスの閾値設定

画面左側の[設定]にある[全般]=>[イベントしきい値]をクリックし、表示された画面で[+追加]を選択すると、Volパフォーマンスの閾値設定を実施する事ができます。

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表示された画面で閾値の単位を(SVMやNodeやVolume等)とするのかを選択し、閾値の指定を実施します。
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3-3. 通知について

設定後は、[設定]にある[ストレージ管理]=>[アラートセットアップ]をクリックし、表示された画面で[+追加]を選択すると、通知設定を実施する事ができます。
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表示された画面で通知対象とするリソース(VolumeやSVM等)を指定します。

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併せてトリガーするイベントの選択を行います。
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最後に通知方法について指定します。以下はメール通知を設定した例となります。
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メール通知が実施されると、以下のようなメールの受信が確認できます。
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参考及びリンク

Introduction to Active IQ Unified Manager

Active IQ Unified Manager Release Notes

Deploying the Unified Manager virtual appliance

Data Infrastructure Insights editions

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