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MiroThinker:オープンソースの次世代リサーチエージェントを試してみた

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MiroThinker:オープンソースの次世代リサーチエージェントを試してみた

はじめに

近年、AI の研究や実運用の現場で「ツール連携して自律的に推論・検索できるエージェントモデル」に注目が集まっています。
しかし、多くの最先端モデルはブラックボックスであったり、ライセンス面で制約があったりします。

そこで本記事では、100% オープンソースで動作する AI エージェント基盤モデル MiroThinker を紹介します。

この記事を読むと次のようなことが分かります。

  • MiroThinker がどのようなモデルなのか
  • なぜ今注目されているのか
  • 実際にどうやって試せるのか

MiroThinker とは?

MiroThinker は、オープンソースの AI リサーチエージェントモデルです。
外部ツールと統合しながら、複雑な推論や調査タスクを自律的に実行できます。ソースコードやモデル、トレーニングデータまで完全に公開されている点が特徴です。

MiroThinker is an open source deep research agent optimized for research and prediction.
(GitHub リポジトリより引用)
https://github.com/MiroMindAI/MiroThinker

MiroThinker は GAIA、BrowseComp、HLE などのエージェント向けベンチマークで高いスコアを記録しており、競合するオープンソースモデルと比べても優れた性能を示しています。


なぜ注目されているのか

MiroThinker が注目される理由は、「インタラクティブスケーリング」という新しい発想にあります。

インタラクティブスケーリングとは?

従来のモデルは「大規模化」や「長い文脈」を中心に性能を高めてきました。
一方で MiroThinker は、モデル操作の「深さ」や「ツールとの対話回数(最大 600 回)」を新たなスケールの軸として取り込み、複雑な探索や推論タスクへの対応力を高めています。

このアプローチにより、次のようなメリットがあります。

  • 単一ステップの推論ではなく、複数ステップの検索・検証・修正が可能
  • Web 検索やコード実行など、ツール連携タスクに強い
  • オープンソースのため、自由に改変や実験が可能

バージョンと特徴

MiroThinker には複数の主要バージョンが存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。

バージョン 特徴
v1.5 最新リリース。256K トークン長・最大 400 ツールコール対応
v1.0 256K context + 最大 600 ツールコール対応、インタラクティブスケーリング導入
v0.2 / v0.1 初期シリーズ。v0.2 では SFT/DPO トレーニング改善

各モデルは HuggingFace 上で公開されており、利用環境や計算リソースに応じて選択できます。


実際に触ってみる

以下はローカル環境で MiroThinker を実行する基本的な手順です。

1. リポジトリをクローン

git clone https://github.com/MiroMindAI/MiroThinker
cd MiroThinker

2. モデルを起動する(SGLang の例)

NUM_GPUS=4
PORT=61002
MODEL_PATH=miromind-ai/MiroThinker-v1.5-30B

python3 -m sglang.launch_server \
    --model-path $MODEL_PATH \
    --tp $NUM_GPUS \
    --dp 1 \
    --host 0.0.0.0 \
    --port $PORT \
    --trust-remote-code

これでローカル推論サーバーが立ち上がります。

3. エージェントを起動する

cd apps/miroflow-agent
uv run python main.py llm=qwen-3 agent=mirothinker_v1.5_keep5_max200 \
    llm.base_url=http://localhost:61002/v1

デフォルトでは簡単な質問タスクが実行され、ツール統合型の推論プロセスが動作します。


どのように使えるのか

MiroThinker は単なる言語モデルではなく、「能動的に情報を集めて考察するエージェント」です。
そのため、次のようなユースケースが考えられます。

  • 技術調査や情報収集:Web 検索からコード実行、結果の要約まで自動化
  • 自動レポート生成やデータ解析:多段推論による高精度な出力
  • 研究・学術分野での探索:複数ソースの検証を含むワークフローの自動化

まとめ

観点 MiroThinker の特徴
オープンソース性 コード・モデル・データすべて公開
先進性 インタラクティブスケーリングで複雑推論に対応
拡張性 複数モデルスケール・ツール連携に対応
実用性 研究・プロトタイプ開発に最適

MiroThinker は、エージェント型 AI の進化を体感できる貴重なオープンソースプロジェクトです。
自律的な情報探索や複雑な分析タスクをローカルで実験したい方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。


タグ(Qiita 投稿時)

AI エージェント オープンソース LLM リサーチモデル GitHub
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