1. はじめに
今回は自社での待機期間を活用してインフラ系の雑誌を読んで興味を持った環境の構築に挑戦します。
参考にする技術雑誌はオフィスにあった「日経Linux 2023年3月号」にして、自宅環境で仮想サーバを作成してみることにしました。
▼日経Linux 2023年3月号
https://info.nikkeibp.co.jp/media/LIN/atcl/mag/020100073/
2. 本記事のこだわり
雑誌の手順では仮想サーバの作成と起動までだったのですが、せっかく作ったので仮想サーバを使って何かやってみたいと思い、以下の要素をプラスしました。
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要素①:ただ起動するだけでなく、Linuxコマンドでの「設定確認」
- 画面上の「起動完了」で満足せず、OSにログインして
ip aやhostnameなどのコマンドを叩き、本当に設計通りにOSが認識しているかを自分の目で検証する
- 画面上の「起動完了」で満足せず、OSにログインして
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要素②:Windows ➔ Linux への「SSHによるリモート接続」
- 仮想サーバを立ち上げて終わりではなく、ホストPC(Windows)からSSHによるリモート接続ができる状態にする
※環境の違いについて
参考にしている雑誌ではLinux PCを直接使用していますが、今回は手持ちのWindows PC(VMware環境)を使用していきます。
3. 検証環境
- ホストPC(自宅実機): Windows 11 (RAM 32GB)
- 仮想化ソフトウェア: VMware Workstation Pro 26H1
- 検証OS: Red Hat Enterprise Linux 9.8(RHEL 9)
4. 構築前の下準備
実際の構築作業へ入る前に、必要なファイルのダウンロードとアカウントの作成を行います。
事前にこれらを準備しておくことで、後半の作業をノンストップでスムーズに進めることができます。
4.1 必要なファイル
今回の検証で使用する以下の2つのファイルを、作業を行うPCにダウンロードしておきます。
| ダウンロードするファイル | 概要・用途 |
|---|---|
| RHEL 9のISOファイル | 仮想サーバーにインストールするOSのデータです。 |
| VMware Workstation Pro | 仮想環境を構築するための土台となるソフトウェアです。 |
4.2 RHELのダウンロード
RHEL 9 を個人検証用途として無料で利用するために、まずは 「Red Hat Developer アカウント」 を作成し、OS(RHEL 9)のダウンロードまで進めていきましょう。
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Red Hat Developerの公式サイトにアクセス
(URL:https://developers.redhat.com/ )

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アカウントの新規登録
ユーザー名、メールアドレス、パスワード等を設定してアカウントを作成します
💡 ここが迷いポイント!:会社名や部門の入力について
アカウント作成の際、個人検証であっても「会社名」の入力が必須になります。ここはPersonalと入力すれば問題なく進みます。
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ダウンロードとインストール
(URL:https://developers.redhat.com/products/rhel/download#downloadsbyrelease )
アカウント作成が完了したらログインし、RHELのダウンロードページを開きます。いくつか種類がありますが、アーキテクチャが「x86_64」の 「DVD iso(容量が約10GB前後のもの)」 のDownloadボタンをクリックしてダウンロードを開始します。
4.3 VMwareのダウンロード
RHEL 9 のダウンロード待ち時間に「VMware Workstation Pro」の準備を並行して進めていきます。
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Broadcomのサポートサイトにアクセス
(URL:https://support.broadcom.com/ )

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アカウントの新規登録
サポートサイト右上の Register からアカウントを作成します -
ダウンロード
(URL:https://support.broadcom.com/group/ecx/free-downloads )

製品リスト(Free Downloads)が表示されたら、一覧の中から 「VMware Workstation Pro」 を探してクリックします。最新バージョンのインストーラー(今回はVMware Workstation Pro 26H1 for Windows)を選択してダウンロードを開始します。
ダウンロードが完了したらファイルを実行し、基本的にはすべてデフォルトの設定のまま、画面の指示に従って「次へ(Next)」を進めていけばPCへのインストールが完了します。
5. 環境構築手順
5.1 仮想サーバー(仮想マシン)の作成
ここからは、先ほどインストールした「VMware Workstation Pro」を使って仮想マシン(サーバーの箱)を作成し、そこに「RHEL 9」のOSをインストールしていくメインの作業に入ります。
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新規仮想マシンの作成
VMware Workstation Proを起動し、ホーム画面にある 「新規仮想マシンの作成」 をクリックします。構成タイプは「標準(推奨)」を選択して次へ進みます。
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インストーラーディスクイメージ(ISO)の選択
「インストーラー ディスク イメージ ファイル (iso)」にチェックを入れ、【4.2】でダウンロードしたRHEL 9のISOファイルを選択します。
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簡易インストール情報の入力
Linux(RHEL)内に作成する一般ユーザーのアカウント情報を入力します-
フルネーム: ユーザーの表示名
(例:full name) -
ユーザー名: ログイン時に使用するID
(例:user) - パスワード: 任意のパスワードを設定します
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フルネーム: ユーザーの表示名
仮想環境へのログイン時に必要になるので忘れないようにすること!

4. ディスク容量の指定と完了
ディスク最大サイズ(デフォルトの20GB〜30GB程度)を指定し、「仮想ディスクを単一のファイルとして格納」にチェックを入れて次へ進み、最後に「完了」をクリックします。これで完成です。


5.2 RHEL 9のOSインストール
仮想マシンの「箱」が完成したので、ここからは実際にマシンを起動して、先ほどダウンロードした「RHEL 9」のOSをインストールしていきます。
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インストール概要画面の表示
仮想マシンを起動し、インストーラーが進むと「インストール概要」のダッシュボード画面が表示されます。
初期状態では、いくつか警告が出ている箇所を手動で設定していく必要があります。順番に進めていきましょう。
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root パスワードの設定
「root パスワード」の項目をクリックし、管理者アカウントのパスワードを設定します。
今回は検証用としてシンプルなパスワードを設定するため、画面下に「パスワードは辞書チェックに失敗しました」と警告が出ますが問題ありません。左上の 「完了」ボタンを2回連続でクリック することで、警告を無視して強制的に確定させることができます
「パスワードによるroot SSHログインを許可」のチェックボックスは、今回はチェックを外したまま進めます。
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インストール先の確定(重要ストッパー)
「インストール先」の項目をクリックします。データの保存先となる仮想ディスクに黒いチェックマークがついていることを確認し、何も変更せずに左上の「完了」ボタンをクリック します
RHEL側がディスクの保存先を確認するための安全ストッパーになっているため、一度この画面を開いて確定させる必要があります。
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インストールの開始
「インストール先」の確定とパスワード設定が完了すると、メイン画面の警告表示がすべて消え、右下の 「インストールの開始」 ボタンが明るくなってクリックできるようになります。ボタンをクリックしてインストールを開始しましょう

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インストールの進行と完了待ち
インストールが始まると、ファイルの書き込みやパッケージのセットアップが自動的に進行します。プログレスバーが100%になるまで、数分〜10分ほど何もせずそのまま待ちます
完了画面が表示されたら、右下の 「システムの再起動」 をクリックします。

再起動後

5.3 SSHの設定
無事に再起動が終わりデスクトップ画面が表示されました。ですがここで一つ困惑が、
てっきり黒と白のCUI表記かと思いきや、まさかの馴染みのあるGUI表記
とはいえ、実務のサーバー運用ではWindows側から「黒い画面」で遠隔操作(SSH接続)するのが基本だと思うので、今回は、WindowsのPowerShellからこの仮想マシンへSSH接続できるように設定してみます。
1. LinuxのIPアドレスを確認する
まずはRHEL側で、画面上部のメニューから「端末(ターミナル)」を開き、以下のコマンドで自身のIPアドレスを調べます。
ip a
画面に表示される ens160 の項目にある inet 192.168.3.16(※ここの数値は環境によって異なります)という数字が、このサーバーのIPアドレスです。
2. 【トラブルシューティング】タイムアウトへの対処(ブリッジ設定)
当初、WindowsのPowerShell側からこのIPアドレスに向けて接続を試みたところ、Connection timed out(タイムアウト)となり接続ができませんでした。
原因を調べたところ、VMwareのネットワーク初期設定が「ホストオンリー」になっており、外部からの通信が遮断されていたことが判明。
そこで、Windowsと同じネットワークに直接参加させて通信を通すために、ネットワークモードを 「ブリッジ」 に変更しました。
【設定手順】
- VMwareのメニューから「仮想マシン設定」を開く
- メニューから「設定」を選択する
- ネットワークアダプタを 「ブリッジ: 物理ネットワークに直接接続(B)」 に変更して右下の「OK」をクリックする
これで自宅のルーターから直接IPアドレス(今回の場合は 192.168.3.16)が割り当てられるようになり、無事にWindowsと通信ができる状態になりました。
3. WindowsからSSH接続する
設定をブリッジに変更してIPアドレスが正しく通るようになったので、Windows側で PowerShell を開き、以下のコマンドを実行して接続します。
ssh user@192.168.3.16
ついでにOS名とバージョンを確認しておきます
cat /etc/redhat-release

実行結果として、自分が今インストールしたOSの名前、詳細なバージョン、そしてコードネーム(Plow)を正確に確認することができました。
6. まとめ、感想
今回は、VMware Workstation Playerを使ってWindows上にRHEL 9の検証環境を構築し、外部(Windows側)からSSH接続するまでの一連の手順を解説しました。
途中でネットワーク設定が「ホストオンリー」になっており、接続がタイムアウトするというトラブルもありましたが、ネットワークアダプタを「ブリッジ」に変更することで、無事に通信を通すことができました!
今回は基本中の基本である「繋ぐ」ところまでを検証したので、機会があればこの環境をベースにして、今後はさらに色々なサーバー構築や設定の検証を進めてみてもよい体験になると思います。
感想
まだまだ一人でなにも見ずにやるのは無理だし、テキストや手順書、ネットの情報やAIを駆使してやっとスタートラインに立てるレベルです。
ですが、やっぱりCUI上でコマンドを入力してるだけでやってる感があって楽しいし、実際に自分の思い通りに動くと嬉しいです。いつかは自分の知識だけで大抵のことはササっとこなせるレベルになりたいです。




