はじめに
Oracle Cloud にあるBIツールである Oracle Analytics Cloud(OAC) では、OCI オブジェクトストレージ(クラウドストレージ)にあるファイルをデータセットとして利用できます。ユーザーに中には、オブジェクトストレージのファイルを更新して、更新分をデータセットに増分更新したい場合の方法を紹介します。
1.オブジェクトストレージへの接続
OACの作成から接続をクリックし、OCIリソースを選択して、接続名、接続情報はAPIキー、テナンシOCIDはテナントのOCID、ユーザーOCIDはユーザー設定のOCIDを入力し、公開APIキーは[生成]ボタンをクリックして、APIキーを生成して、そのAPIキーをユーザー設定のAPIに貼り付けるとOKです。
2.オブジェクトストレージにファイル配置
オブジェクトストレージにチャンネルデータが入ったファイルを配置しました。
チャンネルデータのデータは次のようになっています
CHANNEL_ID | CHANNEL_DESC | CHANNEL_CLASS | CHANNEL_CLASS_ID | CHANNEL_TOTAL | CHANNEL_TOTAL_ID |
---|---|---|---|---|---|
3 | Direct Sales | Direct | 12 | Channel total | 1 |
9 | Tele Sales | Direct | 12 | Channel total | 1 |
5 | Catalog | Indirect | 13 | Channel total | 1 |
4 | Internet | Indirect | 13 | Channel total | 1 |
2 | Partners | Others | 14 | Channel total | 1 |
3.ファイルからデータセットを作成
[作成] > [データセット]からファイルを配置しているコンパートメントを選択し、オブジェクトストレージのバケットを選択して、バゲットに置いたチャンネルファイルを選択して、データセットを作成して、名前をつけて保存します。
4.データセットを編集
左上のナビゲーション・メニューから[データ] をクリックし、 右の画面のデータセット一覧から、作成したデータセットを開き、データ・アクセス・オプションを設定します。
キャッシュのリロードタイプは、[新規および更新済データのロード]を選択します。このオプションは、アップサート(upsert)とも呼ばれますが、新規レコードが使用可能な場合、または既存レコードが更新された場合、新規データをロードします。たとえば、新規トランザクションのみでなく、既存トランザクションへの変更もロードできます。
ユーザー・キー列は、[CHANNEL_ID]にとしています。また、メジャーになっているデータ項目は、属性に変更しています。
5.データセットのロード
データセットをロードします。また、次のCSVファイルを上のオブジェクトストレージに置いた同名ファイルとして上書き保存して、リロードします。
CHANNEL_ID | CHANNEL_DESC | CHANNEL_CLASS | CHANNEL_CLASS_ID | CHANNEL_TOTAL | CHANNEL_TOTAL_ID |
---|---|---|---|---|---|
7 | Direct Sales | Direct | 12 | Channel total | 1 |
8 | Tele Sales | Direct | 12 | Channel total | 1 |
11 | Catalog | Indirect | 13 | Channel total | 1 |
10 | Internet | Indirect | 13 | Channel total | 1 |
12 | Partners | Others | 14 | Channel total | 1 |
15 | Catalog2 | Indirect | 11 | Channel total | 1 |
16 | tele | Others | 11 | Channel total | 1 |
6.ワークブック作成
作成したデータセットをそのまま表形式で表示するワークブックを作成すると、元のCSVと上書きしたCSVの両方のレコードが表示できている。データを増分更新できていることがわかりました。
7.さいごに
当記事では、CSVファイルを増分更新するケースでしたが、データベースの表でも同じことができます。日次や月次でデータを増分更新する業務に、このデータセットの増分更新する機能は有益かと思います。