基本情報技術者試験(FE)の科目Aは、用語を制すれば一気にラクになります。
この記事は、科目Aの 超頻出用語だけを50語に厳選 し、初心者向けに 「ひとことで言うと」形式 でまとめた保存版です。難しい言い回しは使わず、この記事をひと通り読めば、科目Aの用語対策はほぼ完成 します。
あとは過去問で「問われ方」に慣れれば、合格はぐっと近づきます 💪
この記事の対象読者 / わかること
- 科目Aをこれから受ける 初心者 の方/直前に総復習したい方
- ✅ まず覚えるべき 超頻出用語50語(ひとことで理解)
- ✅ 初心者がつまずく 計算問題(稼働率・サブネット・損益分岐点)の解き方
- ✅ 2026年の 最新シラバス 動向
まずは全体像(ここだけ見ればOK)
| 科目Aの概要 | 内容 |
|---|---|
| 問題数 | 60問(四肢択一・全問必須) |
| 試験時間 | 90分 |
| 合格基準 | 1,000点満点中 600点以上1 |
| 出題分野 | テクノロジ系(約6割)/マネジメント/ストラテジ |
| 受験方式 | 通年・CBT(随時受験OK) |
🎯 時間がない人へ:まずこの10語から
全部は大変…という人は、特に頻出のこの10語から潰しましょう。これだけでも体感がかなり変わります。
- 2進数・基数変換
- 論理演算(XOR)
- 稼働率(MTBF・MTTR)
- RAID
- 正規化
- トランザクション・ACID特性
- TCP/IP・IPアドレス
- 情報セキュリティの3要素(CIA)
- 公開鍵暗号・共通鍵暗号
- クリティカルパス
📚 科目A 頻出用語50選
覚え方のコツは「読む」より 「自分の言葉で説明できるか」。1日10語なら5日で一周できます。
① 基礎理論・アルゴリズム
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| 2進数・基数変換 | 0と1で数を表す。10進・2進・16進の変換は 毎回出る計算 |
| 2の補数 | 負の数の表し方。全ビットを反転して +1 |
| 論理演算(AND/OR/NOT/XOR) | ビットの演算。XOR=2つが違うとき1 が狙われる |
| スタック/キュー | スタックは後入れ先出し(LIFO)、キューは先入れ先出し(FIFO) |
| 2分探索/線形探索 | 半分ずつ絞る2分探索が高速、先頭から順が線形探索 |
🔍 XORの真理値表 & 基数変換をPythonで確認
| A | B | AND | OR | XOR |
|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 0 | 1 | 0 | 1 | 1 |
| 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
| 1 | 1 | 1 | 1 | 0 |
bin(13) # → '0b1101' (10進13 = 2進1101)
hex(255) # → '0xff' (10進255 = 16進FF)
② コンピュータ構成・ハードウェア
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| CPU・クロック周波数 | コンピュータの頭脳。周波数(Hz)が高いほど速い |
| キャッシュメモリ | CPUと主記憶の 速度差を埋める 高速メモリ |
| RAM/ROM(DRAM・SRAM) | RAMは消える/ROMは消えない。DRAM=主記憶、SRAM=キャッシュ |
| 割込み | 処理を中断して 別処理を優先 する仕組み |
| RAID | 複数ディスクで速度・信頼性UP。0=高速 / 1=複製 / 5=パリティ |
💡 現場メモ:RAIDの「速さ vs 壊れにくさ」の考え方は、クラウドのストレージ冗長化でもそのまま使います。
③ システムの信頼性・構成
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| 稼働率・MTBF・MTTR | 壊れにくさ(MTBF)と直しやすさ(MTTR)から計算(→計算編) |
| 直列/並列の稼働率 | 直列=掛け算、並列=どれか動けばOK(→計算編) |
| フェールセーフ/フォールトトレラント | 故障時に安全停止/故障してもサービス継続 |
| スケールアウト/スケールアップ | 台数を増やす/1台を強化する |
| 仮想化 | 1台の物理サーバ上に 複数の仮想マシン を動かす |
💡 現場メモ:クラウドの「オートスケール」は、負荷に応じて台数を増減する スケールアウト の代表例です。
④ ソフトウェア・OS
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| タスクスケジューリング(ラウンドロビン) | CPUを 順番に一定時間ずつ 割り当てる |
| デッドロック | 互いに資源を待ち合って 進めなくなる 状態 |
| 仮想記憶(ページング) | 主記憶より大きく見せ、ページ単位で入れ替える |
⑤ データベース
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| 関係データベース(RDB) | データを 表 で管理。行(レコード)と列(項目) |
| 正規化(第1〜第3) | 重複をなくすため 表を分割 する設計 |
| 主キー/外部キー | 行を一意に識別する列/別の表と関連づける列 |
| SQL(SELECT) | DB操作言語。条件抽出の SELECT が頻出 |
| トランザクション・ACID特性 | 複数処理を1単位に。確定=コミット、取消=ロールバック |
SELECT name, price
FROM products
WHERE price >= 1000
ORDER BY price DESC;
⑥ ネットワーク
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| OSI参照モデル | 通信を 7階層 に分けたモデル。各層の役割が出る |
| TCP/IP | ネットの基本。TCP=確実に届ける、IP=宛先まで運ぶ |
| IPアドレス・サブネットマスク | 機器の住所と、ネットワーク部の区切り(→計算編) |
| DNS | ドメイン名 ⇔ IPアドレスを変換(ネットの電話帳) |
| DHCP | IPアドレスなどの設定を 自動で配る |
⑦ セキュリティ(最重要分野)
科目Aで配点が大きく、科目Bでも必出。ここは厚めに。
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| 情報セキュリティの3要素(CIA) | 機密性・完全性・可用性 |
| 共通鍵/公開鍵暗号 | 同じ鍵で速い/公開鍵で暗号化・秘密鍵で復号 |
| ハイブリッド暗号 | 本文は共通鍵、その鍵を公開鍵で渡す(=HTTPSの中身) |
| デジタル署名 | 秘密鍵で署名 → 公開鍵で検証。本人性+改ざん検知 |
| ハッシュ関数 | データを固定長値に変換。改ざんを "検知"・不可逆 |
| SQLインジェクション | 入力に不正SQLを混ぜる攻撃。対策は プレースホルダ |
公開鍵暗号の流れは、図にするとシンプルです。
⚠️ 引っかけ注意:ハッシュ関数は改ざんを「防ぐ」のではなく 「検知する」。さらに元には戻せない(不可逆)。デジタル署名と暗号化は 鍵の使い方が逆、もよく出ます。
⑧ マネジメント
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| WBS | 作業を階層的に分解し 抜け漏れを防ぐ |
| クリティカルパス(アローダイアグラム) | 全体の所要日数を決める 最も余裕のない経路 |
| ファンクションポイント法 | 機能数から開発規模(工数)を見積もる |
| ITIL | ITサービス運用の ベストプラクティス集 |
| SLA | サービス品質(稼働率など)を 数値で約束 する取り決め |
| アジャイル・スクラム | 短い反復で開発を繰り返す(代表がスクラム) |
| ウォーターフォール | 上流→下流へ順に進める。後戻りしにくい |
| ブラックボックス/ホワイトボックステスト | 入出力で確認/内部の処理経路で確認 |
💡 現場メモ:クラウドの「稼働率99.9%」などは SLA そのもの。「99.9%だと年間どれくらい止まってOKか」を考えると一気に身近になります。
⑨ ストラテジ・法務
| 用語 | ひとことで言うと |
|---|---|
| SWOT分析 | 強み・弱み・機会・脅威で戦略を立てる |
| PPM | 成長率×占有率で4分類(花形 / 金のなる木 / 問題児 / 負け犬) |
| 損益分岐点 | 利益がゼロになる売上高(→計算編) |
| 線形計画法 | 制約の中で最大利益などを求める |
| 著作権法 | 創作物を保護。アイデアでなく "表現" を守る |
| 不正アクセス禁止法 | 他人のID無断使用などを禁止 |
| 個人情報保護法 | 個人を特定できる情報の扱いを定める |
| 請負/準委任(派遣との違い) | 完成責任/遂行責任。指揮命令は受注側(派遣は派遣先) |
📐 計算問題は、まずこの3つでOK
用語と並んで、科目Aは「計算問題」も出ます。とはいえ初心者がまず押さえるべきは 次の3つだけ。公式を覚えて例題で手を動かせば、得点源になります。
① 稼働率(MTBF・MTTR)
\text{稼働率} = \frac{\text{MTBF}}{\text{MTBF} + \text{MTTR}}
- MTBF=平均故障間隔(壊れずに動く時間)
- MTTR=平均修復時間(直すのにかかる時間)
組み合わせも頻出 → 直列は 掛け算、並列(2台・各 A)は $1 - (1 - A)^2$
📝 例題:稼働率0.9の装置を直列/並列にすると?
- 直列:$0.9 \times 0.9 = 0.81$
- 並列:$1 - (1 - 0.9)^2 = 0.99$
→ 並列のほうが稼働率は上がる(=冗長化の効果)
② サブネット(使えるホスト数)
ホスト部のビット数を $n$ とすると:
\text{使えるホスト数} = 2^n - 2
(−2はネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの分)
📝 例題:「/24」のネットワークで使えるホスト数は?
/24 はホスト部が8ビット → $2^8 - 2 = 254$ 台
③ 損益分岐点
\text{損益分岐点売上高} = \frac{\text{固定費}}{1 - \text{変動費率}}
売上と費用が等しくなり、利益がゼロ になる売上高のこと。
✅ 理解度チェックリスト
意味を「自分の言葉で説明できるか」で確認しましょう。
- 2進数・16進数を相互に変換できる
- 稼働率(直列・並列)を計算できる
- RAID 0/1/5 の違いを説明できる
- 正規化(第1〜第3)の目的を説明できる
- 共通鍵・公開鍵・ハイブリッド暗号の違いを説明できる
- デジタル署名とハッシュ関数の役割を区別できる
- OSI参照モデルとTCP/IPをイメージできる
- クリティカルパスを図から求められる
- 損益分岐点を計算できる
- 請負・準委任・派遣の違いを説明できる
❓ よくある質問(FAQ)
Q. 科目Aは何問で、何割取れば合格?
A. 60問・90分の四肢択一で、合格は 600点/1000点以上。目安は6割ですが、IRT方式のため単純な正答率6割とは一致しません。余裕をもって7〜8割を狙いましょう。
Q. 用語の暗記だけで合格できる?
A. いいえ。計算問題も出ます。用語で土台 → 過去問で仕上げ の順が王道です。
Q. 勉強時間の目安は?
A. IT初心者で約200時間、経験者で約50時間が一般的な目安です。
Q. 科目Aだけ免除できる?
A. 科目A免除制度があります(対象講座の修了が条件)。詳細はIPA公式で確認を。
📝 補足:2026年の試験動向(最新シラバス)
- 現在の科目A/科目B形式は シラバス Ver.9.0(2024年10月試験から適用)2 以降のもの。当面はこの形式が続く見込みです。
- 法務分野は近年見直しがあり、「プロバイダ責任制限法 → 情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)」「下請法 → 中小受託取引適正化法」などへ名称変更。最新の用語は IPA公式シラバス で確認してください。
- 2027年度を想定した試験区分の大幅見直し(AI・データ領域の強化など)も検討中ですが、**現時点では「案」**です3。
おわりに
科目Aは範囲が広いですが、全部を同じ熱量でやる必要はありません。まずはこの50語を「説明できる」ようにする だけで、用語の不安はほぼ消えます。あとは過去問で問われ方に慣れれば、合格はすぐそこです。
📚 第二弾予告:本記事は「まず覚える50語」編。続編で A〜Dランクを含む完全版(合計250語) を用意予定です。
直前期の総復習にも効くので、ストックしておくと便利です。役に立ったら LGTM 🙌