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AI画像生成向けクラウドGPU、7社くらいを実際に使ってみた

Last updated at Posted at 2025-12-11

はじめに

Stable DiffusionやFLUX.1で画像生成やってみたくて、どのクラウドGPU使えばいいのか全然わからなかったので、主要なサービス7社を片っ端から試してみました。

結論から言うと、目的によって全然ベストな選択肢が違うので、この記事では実際に使ってみてわかった各サービスの使用感とか、ハマったポイントとかをまとめておきます。

検証環境

  • 試した期間:2週間くらい
  • 使ったモデル:Stable Diffusion XL、FLUX.1 Schnell
  • 評価軸:無料枠の量、セットアップの簡単さ、料金、API使いやすさ

Google Colab - とりあえずこれから始めた

無料枠

週15〜30時間のGPU(T4)、クレカ登録不要

使ってみた感想

まず最初に試したのがGoogle Colab。無料だし、ブラウザだけで完結するのでハードル低め。

セッションが1時間で切れるのがちょっと不便だけど、再接続すればまた使えるので実質無制限っぽい。

# こんな感じで普通にStable Diffusion動いた
!pip install diffusers transformers accelerate

from diffusers import StableDiffusionPipeline
import torch

pipe = StableDiffusionPipeline.from_pretrained(
    "stabilityai/stable-diffusion-2-1",
    torch_dtype=torch.float16
)
pipe = pipe.to("cuda")

image = pipe("A serene mountain landscape at sunset").images[0]
image.save("output.png")

良かった点

  • セットアップがマジで楽
  • 完全無料で試せる
  • 情報量が多いのでググればだいたい解決する

イマイチだった点

  • セッションタイムアウトで作業が中断される
  • GPU性能が時々遅くなる(共有環境だから仕方ない)

どんな人向けか:とりあえずAI画像生成触ってみたい人、学習目的の人

Replicate - API使うならこれ一択だった

無料枠

月50枚無料、その後1枚$0.0055(めっちゃ安い)

使ってみた感想

APIでサクッと画像生成したくて試したんですが、これが一番楽でした。コード10行くらいで動く。

import replicate

output = replicate.run(
    "black-forest-labs/flux-schnell",
    input={
        "prompt": "A robot reading a book in a library",
        "width": 1024,
        "height": 768
    }
)

print(output)

月50枚は正直すぐ使い切っちゃうけど、その後も1枚1円しないので全然許容範囲。ドキュメントもちゃんとしてて迷わなかった。

良かった点

  • セットアップ超簡単
  • 最新モデルにすぐ対応してる
  • ドキュメントがわかりやすい

イマイチだった点

  • 無料枠が50枚だけ
  • 大量生成したい人には向かない

どんな人向けか:APIで何か作りたい開発者

Hugging Face Spaces - デモアプリ作るのに最適

無料枠

1日5分の無料GPU時間

使ってみた感想

Gradioでデモアプリ作りたかったので試してみました。ZeroGPU機能使えば完全無料でGPUアクセスできます。

import gradio as gr
from diffusers import StableDiffusionPipeline
import torch

pipe = StableDiffusionPipeline.from_pretrained(
    "runwayml/stable-diffusion-v1-5",
    torch_dtype=torch.float16
).to("cuda")

def generate_image(prompt):
    return pipe(prompt).images[0]

demo = gr.Interface(
    fn=generate_image,
    inputs=gr.Textbox(label="プロンプト"),
    outputs=gr.Image(label="生成画像")
)

demo.launch()

5分の制限があるので本格的な用途には厳しいけど、デモ作って公開するには十分でした。

良かった点

  • Webアプリがすぐ公開できる
  • コミュニティが活発
  • 完全無料

イマイチだった点

  • 1日5分は短い
  • 重い処理には不向き

どんな人向けか:デモアプリ作って公開したい人

Runpod - 本気でやるならこれ

料金

初回$10クレジット付き

  • RTX 4090:$0.50〜$0.80/時間
  • A100:$1.19/時間
  • H100:$2.79/時間

使ってみた感想

本格的に使うならRunpodがコスパ良さそうでした。30種類以上のGPUから選べるのと、秒単位課金なのがいい。

Stable Diffusion Web UIが1クリックでデプロイできたのは楽でした。

import requests
import base64
from PIL import Image
import io

ENDPOINT_ID = "your_endpoint_id"
url = f'https://{ENDPOINT_ID}.proxy.runpod.net/runsync'

response = requests.post(url, json={
    'input': {
        'prompt': 'A dragon flying over a castle',
        'width': 768,
        'height': 512
    }
})

if response.json()['status'] == 'COMPLETED':
    image_data = base64.b64decode(response.json()['output'])
    image = Image.open(io.BytesIO(image_data))
    image.save('output.png')

初期設定がちょっと面倒だったけど、一度設定すれば後は快適でした。

良かった点

  • 料金が安い
  • GPU選択肢が豊富
  • 秒単位課金が地味に嬉しい

イマイチだった点

  • 初期設定がやや複雑
  • 無料クレジットが少なめ

どんな人向けか:本格的に画像生成ビジネスしたい人

GCP - お試しで大量に使うなら

無料枠

新規ユーザーに$300クレジット(90日間)

使ってみた感想

$300クレジットでT4 GPUを100時間くらい使えました。信頼性は高いけど、セットアップがちょっと面倒。

Vertex AIとの統合とか、エンタープライズ向けって感じで、個人で気軽に使うには若干オーバースペックかも。

良かった点

  • クレジットが多い
  • インフラが安定してる
  • 本格的なAIサービスと統合できる

イマイチだった点

  • 90日の期限がある
  • セットアップが複雑

どんな人向けか:エンタープライズレベルで試したい人

Vast.ai - とにかく安さ重視

料金

$0.20/時間から

使ってみた感想

マーケットプレイス型で、プロバイダー間で価格競争してるので常に最安値が見つかります。

セットアップには技術的な知識が必要で、最初は戸惑いましたが、慣れればコスパは最強です。

良かった点

  • 圧倒的に安い
  • GPU選択肢が豊富
  • リアルタイムで価格が変動する

イマイチだった点

  • 無料枠がない
  • セットアップに技術知識が必要
  • ドキュメントがわかりにくい

どんな人向けか:コスト抑えたい技術者

Together AI - FLUX.1使うなら

料金

$0.01〜/枚

使ってみた感想

FLUX.1 Schnellが数秒で生成できて、かなり速かった。リアルタイム生成が必要なアプリケーションには良い選択肢。

from together import Together
import os

client = Together(api_key=os.environ.get("TOGETHER_API_KEY"))

response = client.images.generate(
    prompt="A zen garden with stone path",
    model="black-forest-labs/FLUX.1-schnell",
    width=1024,
    height=768,
    steps=4
)

print(response.data.url)

良かった点

  • 生成速度が速い
  • 最新のFLUX.1に対応
  • APIがシンプル

イマイチだった点

  • Replicateより若干高い
  • 無料枠が限定的

どんな人向けか:リアルタイム生成が必要な人

結局どれ使えばいいの?

目的別にまとめるとこんな感じ:

目的 おすすめ
とりあえず試したい Google Colab
API開発したい Replicate
デモアプリ作りたい Hugging Face Spaces
本格的に運用したい Runpod
コスト最優先 Vast.ai
高速生成したい Together AI
大規模テストしたい GCP

無料枠フル活用戦略

完全無料で月数千枚生成する方法を発見しました:

  1. Google Colab(週30時間)で普段は生成
  2. Replicate(月50枚)でAPI連携必要な時
  3. Hugging Face Spaces(日5分)でデモ公開

この3つ組み合わせれば、かなりの量を無料で作れます。

ハマったポイント

Runpodのエンドポイント設定

最初、エンドポイントIDの設定がわからなくて30分くらいハマった。ドキュメント読んでもわかりにくかったので、ググって解決。

Replicateのレート制限

無料枠50枚を1日で使い切ったら、翌月まで待つか課金するしかない。計画的に使いましょう。

Google Colabのセッション切れ

長時間の学習中にセッション切れると最初からやり直しになる。チェックポイント保存は必須。

Vast.aiの複雑なUI

最初、どのGPUを選べばいいのかわからなくて迷った。フィルター機能をちゃんと使えばいい感じのが見つかります。

まとめ

7社試してみた結果、目的次第でベストな選択が全然違うことがわかりました。

個人的には、学習目的ならGoogle Colab、API開発ならReplicate、本格運用ならRunpodって感じで使い分けてます。

これからAI画像生成始める人の参考になれば幸いです。何か質問あればコメントください。

参考

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