LoginSignup
11
12

More than 5 years have passed since last update.

Google アナリティクス から Firebase 向け Google アナリティクス の移行(Firebaseイベントの設計)

Last updated at Posted at 2019-03-20

TL;DR

2019 年 10 月以降、Google アナリティクス開発者サービス SDK は順次サービスを終了となります。
これにより アプリ分析を行う場合はFirebase SDK に移行する必要がありますが、Googleアナリティクス(以降GA)からFirebase向けGoogleアナリティクス(以降FA)の移行についてイベントに対する考え方が大きく変わっております。

実際のアプリへの導入、分析については以下を参照してください。
Firebase 向け Google アナリティクス の初期設定・分析運用

GAとFAの比較

GAでは1つのイベントを カテゴリ / アクション / ラベル のように階層化していましたが、FAでは1つのイベントに対して、階層は1つで、パラメータ(属性)を付与する考え方となります。

例)あるアプリで、言語設定を日本語にして 一覧A から 商品1 を選んだイベントの場合
◯ GA
一覧A / 商品1 / 日本語

◯ FA (パラメータの名前は任意)
・パターン1
商品1 (パラメータ1 = 一覧A, パラメータ3 = 日本語 )

・パターン2
一覧A (パラメータ2 = 商品1, パラメータ3 = 日本語 )

FAのイベント設計

パターン1の場合でイベントを作成した場合、FAのダッシュボードで一覧Aの商品を羅列して確認することができません。
パターン2の場合は一覧Aの商品を確認することができますが、ConversionsやFunnelsといった達成率を計測する機能はイベントのみ登録可能(属性はだめ)なので商品1を指定することができなくなります。

パラメータは1プロジェクトにつき50個までという制限があります。
※同じパラメータでも3つのイベントで利用していたら3個消費
※GUI上で見れないだけでBigQueryとの連携を行うのであれば可能

またFAが標準で用意しているイベントと推奨イベントがあります。
https://support.google.com/analytics/topic/6317484?hl=ja

上記イベントでアプリの初回起動やバージョンアップなどは自動で採取されます。
その他にも上記に記載しているイベントを利用することで、将来のFirebase側のバージョンアップ時にダッシュボードの新しい集計閲覧など恩恵を受けれるようです。

また推奨イベントの中にSelectContentというイベントがあり、CotentItemとContentTypeを利用することで階層を実現することが可能で、Firebase上のGUIで専用の分析エリアが設けられています。

ただし現状はCotentItemなどもConversionsやFunnelsには設定できないようです。

各種制限値は以下となります。

項目 制限内容
イベントの種類 500個まで
属性の種類 50個まで
イベント名・属性名 半角英数40文字まで
属性の値 100文字まで(同一属性名の型は揃える)

結論

現状のイベント登録方式は以下3つから選択と考えております。
1) カスタム(任意)パラメータを利用してイベントを登録する。
2) SelectContentを利用してContentType、CotentItemで親子関係を作る。
3) パラメータは利用せず、"一覧1"・"一覧1_商品1"・"一覧1_商品1_日本語"など
イベント名にカテゴリ名を含める。(ダッシュボードのフィルタ機能で確認する)

ConversionsやFunnelsを利用する場合は、3)しか方法がない状況となりますが
各カテゴリごとの集計値は自前で計算するまたは専用のイベントを発行する必要があります。
ただしBigQuery連携を行うのであれば以下の形式で全データを抽出できます。

{
  "event_date": "20190315",
  "event_timestamp": "1552625635701322",
  "event_name": "SampleEvent1",
  "event_params": [
      {
          "key": "firebase_event_origin",
          "value": {
              "string_value": "app"
          }
      },
      {
          "key": "firebase_screen_id",
          "value": {
              "int_value": "-5828902028743042063"
          }
      }
    ],

    ...

    "platform": "IOS"
}

なので、基本的には BigQuery との連携を推奨する考え方なのかもしれません。
1)、2)については、親/子の集計値をそれぞれ確認できますが、最大50個の制限とConversionsやFunnelsを利用できない状況となります。

またGAとFAを共存することは問題ないようです。(多少なり余計なトラフィックは増えますが)
https://developers-jp.googleblog.com/2017/03/how-do-i-add-firebase-analytics-to-app.html

GAの画面上でFAのデータを表示することは以下手順で可能です。

  1. アプリのプロパティに移動
  2. [プロパティ] メニューの [新しいプロパティを作成] を選択
  3. [モバイルアプリ] をクリック
  4. Firebase アプリを選択
  5. [アプリを接続] をクリック

※公式ヘルプ関連
https://firebase.google.com/docs/analytics/?hl=ja
https://support.google.com/analytics/answer/6317479
https://support.google.com/firebase/answer/7397304?hl=ja
https://support.google.com/analytics/answer/7663853?hl=ja
https://support.google.com/analytics/topic/6317484?hl=ja

11
12
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
11
12