Debian Squeezeのサポート終了
2016年2月29日に、Debian Squeezeのサポートが終了しました。
サポート終了にともなって、Squeeze向けのaptリポジトリもアクセスできなくなっています(apt-get update
すると404 Not Foundが返ってきます)。
何らかの事情で、Squeezeのまま残しておく必要のあるサーバもあるでしょう。また、そのようなサーバに、新しいソフトウェアをインストールしたくなることもあるでしょう。そこで、aptの参照先をarchivesに変えることで、従来通りapt-get
できるようにする手順を紹介します。
なお、本記事で紹介した手順は、公式で推奨されているものではありません。できるだけ早くアップグレードすることをおすすめします。
apt参照先の変更
/etc/apt/sources.list
を編集します。現在のsources.list
には以下のような設定がされていると思います。
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ squeeze main
deb-src http://ftp.jp.debian.org/debian/ squeeze main
debがバイナリ、deb-srcがソースの参照先です。いずれのURLも現在は使えないので、#
を行頭に追加して、全てコメントアウトします。
次に、以下のような設定を/etc/apt/sources.list
に追加します。
deb http://archive.debian.org/debian/ squeeze main
deb-src http://archive.debian.org/debian/ squeeze main
使用するパッケージがmainのみか、contribを含むか、non-freeまで含むか、といった設定は、コメントアウトした行を参考に、既存の設定を踏襲してください。
上で指定した http://archive.debian.org/ には、過去のDebianのパッケージが保管されています。ここを参照するように変えることで、従来通りapt-get
が動くようになります。
最後に、この設定で正常に動作することを確認しておきましょう。
$ sudo apt-get update
アップグレードについて
最後に、簡単にDebianのアップグレードについて記述します。
推奨はJessie(8.0)へのアップグレードです。手順としては、
の2段階を踏む必要があります。Wheezy(7.0)は2016年4月25日にサポート終了して、LTS(セキュリティアップデートのみ提供される状態)に移行する点に注意してください。
Wheezy LTSを使用する場合は、/etc/apt/sources.list
を確認して、
deb http://security.debian.org/ wheezy/updates main
deb-src http://security.debian.org/ wheezy/updates main
という記述があれば、無変更でWheezy LTSに移行可能です(Wheezy LTSのセキュリティアップデートはsecurity.debian.orgのwheezy/updatesから提供されます)。上記設定がない場合は、上記設定を追加することで、Wheezy LTSに移行できます。
また、/etc/apt/apt.conf
に以下のような設定がされている場合は、
APT::Default-Release "squeeze-lts";
この行をコメントアウトするか、以下のように書き換えることが推奨されています。
APT::Default-Release "wheezy";