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Neural Network Console Challenge 人数による分類

Last updated at Posted at 2020-03-30

はじめに

今回 Neural Network Console Challenge(以下、NNC Challenge)というコンテストに参加しました。

コンテスト概要

NNC ChallengeはSonyが提供している Neural Network Console(以下、NNC)を用いて[PIXTA]の写真素材を画像分類するというものです。
※学習用データ提供:[PIXTA]

コンテストに応募すると写真素材1万枚がダウンロードできます。その中から好きな枚数を使用して学習を行います。
[PIXTA]:https://pixta.jp/

テーマは次の4テーマ
1.『人物画像をNNCで学習させ新しいオノマトペ(擬音語/擬声語/擬態語)の画像カテゴリ分類を作り出す』

2.『画像内人物をNNCで学習させ画角/焦点距離による画像分類を作り出す』

3.『NNCで画像を学習し人の感情によって分類』

4.『上記以外のチャレンジテーマを自由に設定しての応募』

テーマ選択

今回チャレンジしたのは人数による画像分類です。4テーマのうち4番目です。

アノテーション(ラベル付け)

画像に対してテーマに沿ったラベル付けを行います。
今回は1人なら0、2人なら1としていき、6人以上を5にすることにしました。

流れとしてはこんな感じです。
1.まずは画像を全体的に確認して、どの様な画像があるのか確認
2.画像のサイズが640×426のファイルを抽出(サイズが数パターンあったため)
3.顔がわかる、人のシルエットがわかる、などの人が判別できる画像を抽出
4.人数毎に該当するラベルのディレクトリにドラッグ&ドロップ

画像のサンプルと各ラベルの枚数

label 枚数
0 pixta_49730106_S.jpg pixta_45613866_S.jpg pixta_42044199_S.jpg pixta_28034355_S.jpg 2,675
1 pixta_49730332_S.jpg pixta_37768975_S.jpg pixta_37618239_S.jpg pixta_21936400_S.jpg 1,229
2 pixta_47212623_S.jpg pixta_39311325_S.jpg pixta_37769224_S.jpg pixta_16545052_S.jpg 553
3 pixta_44043076_S.jpg pixta_38359608_S.jpg pixta_26211703_S.jpg pixta_16544821_S.jpg 247
4 pixta_43256100_S.jpg pixta_40738543_S.jpg pixta_22461703_S.jpg pixta_27060009_S.jpg 93
5 pixta_60365828_S.jpg pixta_60365663_S.jpg pixta_41667077_S.jpg pixta_21910027_S.jpg 266
※学習用データ提供:[PIXTA]

DataSet

アノテーションで分類した画像を元にNNCを使用してDataSetの作成を行います。
DataSet.png
画像サイズは今回640×426の画像を使用しているので、640×426を指定します。
train:testを8:2で作成しました。
trainが約4,000枚、testが約1,000枚になりました。

モデル作成

以前作成したCNNのモデルを流用したものを使用しました。
人物を検出するようにアノテーションした方がいいと思ったのですが、アノテーションから含めての作業は初めてだったので、とりあえずCNNで行うことにしました。
nnc_challenge.png

複数条件のCNNをConcatenateで結合して次の層に渡すというイメージです。
また、入力データの水増しのためにInput後にImageAugmentationを使用しています。

学習

学習は主にローカルPCを使用しました。
GPUはGeForce GTX1070

NNC Challengeではクラウド環境のGPU利用枠10,000円分が使用できるということで、クラウド環境も利用しました。
※クラウドのGPUはTesla V100x4を使用

300epochの学習時間比較

ローカルPC
GeForce GTX1070
クラウド
Tesla V100x4
CPU - メモリ不足で動かず
GPU 06:10:08 00:48:45

Tesla V100x4だと1/7以下の学習時間になりました。

学習結果

トレーニング結果
nnc_challenge_training.png
training error(赤の実線)は下がっていますが、validation error(赤の破線)が0.6付近で停滞しています。
さらにvalidation errorが250epoch辺りから若干上がり気味なので、過学習とも考えられます。

評価結果
nnc_challenge_result.png
Accuracy(正確度)が0.845、まずまずの結果というところでしょうか。
実用レベルではなさそうです。
各ラベル別に見ると、ラベル4(5人)の精度が他のラベルと比べて低い結果となりました。
Precision(精度):0.625
Recall(再現率):0.4761

NNCで分類した画像の一例

|label|||||
|:-:|:-:|:-:|:-:|:-:|:-:|
|0|pixta_16544787_S.png|pixta_21936133_S.png|pixta_24851264_S.png|pixta_41089359_S.png|
|1|pixta_16544779_S.png|pixta_20419893_S.png|pixta_21910207_S.png|pixta_28958771_S.png|
|2|pixta_16544896_S.png|pixta_21206790_S.png|pixta_22374404_S.png|pixta_37769251_S.png|
|3|pixta_16544761_S.png|pixta_24243985_S.png|pixta_34474268_S.png|pixta_46865934_S.png|
|4|pixta_22461731_S.png|pixta_22461744_S.png|pixta_29322517_S.png|pixta_34474274_S.png|
|5|pixta_21910055_S.png|pixta_21936258_S.png|pixta_22461732_S.png|pixta_23165756_S.png|
※学習用データ提供:[PIXTA]

考察

モデルやパラメータを変更したり、NNCの構造自動探索機能を使用してみましたが、精度の向上がほとんど見られなかったことから、精度を向上させるためにはアノテーションのやり方やモデル全体の見直しが必要だと考えられます。

またラベル4の精度が低い原因として、ほかのラベルよりも画像枚数が少ないため(100枚以下)と考えられます。画像の枚数が多いラベル0やラベル1は他のラベルよりも正解率が高い傾向にあると言えます。
ラベル4(5人)の枚数が少ないのであれば6人以上ではなく、5人以上でまとめたDataSetだと違う結果になるかもしれません。

追記(2020/3/31)
5人以上でまとめたDataSetで試してみました。
https://qiita.com/ryo19841204/items/4e083c427eeb149bc86f

感想

今回、初めてアノテーションから作業しましたが、かなり大変でした。

元々は3の感情による分類を行うつもりだったのですが、アノテーションの段階でこの表情は何に分類しようか?複数人写っている写真の場合はどうするか?などなど作業が止まり中々進まず。。。
気を取り直して、取り合えず人数で分類できるようになれば1人の写真を抽出できるし、その後のアノテーションも楽になるはず。今後のことを考えると一石二鳥。という感じで人数での分類に変更しました。

NNCを使用した感想ですが、NNCはネットワークの設計がGUIで出来るのでプログラムより作業がかなり楽です。更にパラメータの調整もある程度自動でやってくれるため、試行錯誤もやり易いと思います。
また、評価結果の確認もやり易いです。
今後、さらに使いやすくなっていくのではないかと期待します。

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