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証明書発行元の信頼性担保 のための評価システム

Last updated at Posted at 2019-12-11
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証明書の発行

  • ブロックチェーンの利用例としてポピュラー
    • ERC725/734/735などの標準化の動き
  • 発行元(Issuer)→発行先(Subject)に対して証明書を発行
    • 発行元:大学の卒業証書/学位、国家資格/ベンダー資格、など
    • 発行先:学生、研究者、エンジニア、など
  • 発行先は、発行元への信頼によって資格を証明される
    • 大学→卒業証書→大卒の証明
    • ノーベル財団→ノーベル賞→特定分野で顕著な功績を残した証明

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発行元の信頼?

  • ブロックチェーンを使えば経歴詐称などはなくなるかもしれない
    • 証明書自体の偽造や改竄は難しい
    • ショーン・K
  • 発行元は信頼できるのか?=証明書の信用
    • 卒業の証明:大学では数年で破棄?大学がなくなったら?
    • プライバシーマーク:誰が何を証明してるのかすら不鮮明?
    • ノーベル賞:安倍首相がトランプ大統領を推薦した?

相互評価?

  • 発行元は発行先に証明書を発行する
  • 発行先は発行元を評価する
  • 某ハッカソン中にもERC1757として提案された

これで発行元の信頼性を担保できたと言えるか?

評価の相対取引になってしまう

  • 相対取引のリスク
    • お互いの評価を自由に設定できる
    • 評価の値が社会=市場とは無関係に設定できる
    • 詐欺にあう
    • 納得のいく相互評価になるまで時間がかかる

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一旦結論

相互評価は筋が悪そう

代替案

信頼のおける第三者機関が評価

発行元の評価をブロックチェーンが行う

  • IssuerReputation コントラクトが評価
  • あらかじめ合意された契約に沿って発行元への評価が行われる
  • 評価は自動的に行われ発行元/発行先は直接関与しない

信頼のおける第三者が評価

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発行先が評価されると発行元の評価にフィードバックされる

  • 証明書の発行先が、他の発行元からどれだけ証明書を発行されているかを集計
  • 自分(発行元)が発行した証明書は、自分の評価に入らない
    • 証明書を濫発すれば自己評価をどんどんあげられてしまうので

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流れ

発行先のSubjectが「人」として、その人が価値を生み出すと発行元のIssuerから何かしらの評価/証明書を得られる仕組み
その評価/証明書の価値を決めるため、発行元の評価を公正に行う


発行先への最初の評価

IssuerA → SubjectA/B
証明書を発行しただけでは、発行元の評価は変わらない

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その後、SubjectBが価値を生むと…


発行先に評価が集まる

IssuerB → SubjectB
IssuerC → SubjectB

SubjectBが証明書を集める

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発行元が評価される

SubjectBに証明書を発行していた(=評価していた)IssuerAの評価が上がる
2つの証明書が増えたのでIssuerAには評価が+2されるイメージ

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発行先の評価方法

  • ReputationにはERC20を利用
    • 人材の価値を担保にトークンを発行
    • 複数のトークンを用意すれば評価軸が増える
    • 発行元の分割/統合時には契約に則った信頼残高の移動ができる
    • 発行元の消滅時にも評価を残すことができる

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効果

  • 早く評価した発行元へのメリット
    • Subjectが証明書を集める=活躍するほどIssuerの評価が上がる
    • 先に証明書を発行していたIssuerほど評価が上がる(原石発見者)
  • 発行先にアウトプットを求める
    • 外部でも評価されると発行元の評価が上がるので、外部へのアウトプットを促す
    • 少子化・高齢化によって人材の流動化や働き方改革が進む中でマッチしそうな仕組み

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具体例

企業人事が学生の評価を知りたい場合、学生の持つ評価/証明書(Claim)やその評価(Reputation)を取得することでその価値を客観的に知ることが出来る

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あとがき

Claimという英語に自信がない
Claimってなに…?

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