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Ryeのはじめかた【Pythonパッケージ管理+Pythonバージョン管理】

Last updated at Posted at 2024-08-01

はじめに

以下の記事でも言及されているように,AnacondaのLicenseが改定されたことによって,Anacondaを使用するのをやめて,違うパッケージ管理ツールに切り替えようと思いました.
そこで,Ryeについて自身で調べたことをまとめました.

現在uvだけでRyeと同様のことが行えるようにアップデートされているみたいなので,そちらも参考にしてください↓

Ryeとは

Astralが開発を行っているPythonパッケージ管理ツール.Rustで実装されており高速.
パッケージ管理だけでなく,Pythonのバージョン管理もまとめて行える.

  • Poetroy(パッケージ管理+仮想環境) + pyenv(Pythonバージョン管理)
  • Rye(パッケージ管理+仮想環境+Pythonバージョン管理)

導入

以下のinstall方法は更新されている可能性があるので,詳細は公式サイトをご確認ください

Linux・macOS

curl -sSf https://rye.astral.sh/get | bash

macOSの場合以下でも可

brew install rye

install後,PATHを通す

echo 'source "$HOME/.rye/env"' >> ~/.profile

または

echo 'source "$HOME/.rye/env"' >> ~/.bashrc

以下などで設定を反映させる.使用しているshellや環境に応じて,適切なファイルに記述してください.

source ~/.bashrc

コマンド

ryeでよく使うコマンドについて解説

init

ryeプロジェクトの作成

rye init プロジェクト名

src/ディレクトリがすでにある場合はsrc/以下にプロジェクト名/などを作成しない.
ただし,buildはsrc/プロジェクト名となっている

pin

pythonバージョンの指定

rye pin 3.10

sync

ライブラリの同期.pythonバージョンの変更や,ライブラリの追加(add)を行った後は必ず行う.

rye sync

pyproject.tomlが存在する既存プロジェクトではrye syncを実行するとプロジェクトの仮想環境を作成できる

add

パッケージの追加(pip install)

pip installの代わりにrye addでパッケージを追加していくのが基本的な使い方
rye syncも忘れずに

rye add パッケージ名

開発用パッケージの追加(formatやtest用など)

rye add --dev パッケージ名

バージョン指定

rye add "パッケージ名==1.1.1"

remove

パッケージの削除(pip uninstall)

rye remove パッケージ名

run

仮想環境で実行

rye run python 〇〇.py
rye run コマンド

pyproject.tomlの以下の欄にコマンドを設定することが出来ます.
以下のように設定した場合rye run formatでformatを実行可能

[tool.rye.scripts]
"format" = "ruff format src/"

activate

仮想環境に入る(OSによって異なる可能性があります.各自venv等で検索してください)

. .venv/bin/activate

deactivate

仮想環境から抜け出す

deactivate

おすすめ設定

  • Ruff
    • 静的コード解析ツール,Formatter&Linter
    • Rustで実装されており,動作が高速
    • VSCodeのRyeの拡張機能もあり
    • Ryeと開発元が同じ
    • Ruffのコマンドをrye runで実行できるように設定すると良い

最後に

少しでもRyeを使う方の参考になれば幸いです.
最後まで読んでいただきありがとうございました.

初期化シェルスクリプト

自作のRyeプロジェクト初期化シェルスクリプトです.新規プロジェクトの作成時にご活用ください.
詳細はREADMEをご確認ください

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