構造生物学の分野においてクライオ電子顕微鏡が使用されるようになって久しい。
ここでは私が研究で使用したRELION(クライオ電子顕微鏡でのタンパク質構造解析ソフトウェア)をはじめとする様々なツールのインストール方法を記載する。
(パソコンあまり詳しくないよー(>_<。)という方も書いてある通りに文字を打ち込めばなんとかなるような記事を目指して書いてます。)
以下に使用パソコンのスペックを記載する。
Ubuntu 22.04.5 LTS
CPU : AMD Ryzen9 9950X 16-core processor
GPU : ---
解析に使用される相場のスペックとは違いGPUが載っていない。
GPUjobはラボのサーバーにsshで接続し行っている。
まずはRELIONをインストールするために必要な諸々をインストールする。
以下のサイトを参照する。
・Anaconda
・G++
・make
・gfortran
・openMPI
・FLTK
・libtiff libpng pbzip2
・FFT
・Git
・GitHub
Anaconda
RELIONを使用する際に必要なパッケージの一部はAnaconda経由でインストールする。
何らかの干渉を受けないようにできるだけ一番最初にインストールしたい。
sudo apt update
wget https://repo.anaconda.com/archive/Anaconda3-2025.05-1-Linux-x86_64.sh
bash ~/Downloads/Anaconda3-2025.05-Linux-x86_64.sh
Do you accept the license terms? [yes|no]が出力されるまで待ち、yを入力する。
その後、[/home/ユーザー名/anaconda3] >>> や[/root/anaconda3] >>> のようにインストールする場所が示される。
変更しない場合はEnterを押して次に進む。
You can undo this by running conda init --reverse $SHELL?[yes|no]と聞かれるが何も入力せずEnterでよい。
自動的にConda環境を起動させたいならyを入力する。
export PATH=/home/ユーザー名/anaconda3/bin:$PATH
パスを通したあと、バージョンを確認しておく。
conda --version
conda 25.5.1と出力されたら成功。
Anacondaはチャンネルによっては研究で使用することができない。
(営利目的にあたる?ため無料できない)
そこで、デフォルトのチャネルからcondaforgeというチャンネルに変更する。
conda config --remove channels defaults
conda config --show channels
channels: - conda-forgeのみ出力されていれば成功。
また、Anacondaのホームページでもチャンネルを変更することができる。
その他に、Anacondaでインストールする際に毎回-c conda-forgeと入力することでも対応可能である。
conda install -c conda-forge(インストールしたいパッケージ)
C++Compiler(G++)
RELIONはC/C++を主に使用する。
C言語はコンパイラ言語のため、それを動かすコンパイラが必要である。
すでにインストールされているかもしれないので確認する。
g++ --version
g++ (Ubuntu 11.4.0-1ubuntu1~22.04.2) 11.4.0のようにバージョンが出力されたら既にインストールされている。
make
openMPIのインストールにはG++とmake、gfortranが必要である。
インストールされている可能性があるので、同様にバージョンを確認する。
make --version
GNU Make 4.3 Built for x86_64-pc-linux-gnuのように出力されたら既にインストールされている。
インストールされていない場合はbuild-essentialでGCCとmakeがインストールできます。
sudo apt update
sudo apt install build-essential
gfortran
バージョンを確認する。
gfortran -v
GNU Make 4.3 Built for x86_64-pc-linux-gnuのように出力されたら既にインストールされている。
インストールされていない場合は以下のコマンドを打ち込むことでインストールができる。
sudo apt update
sudo apt-get install gfortran
openMPI
3つともインストールされていることを確認した後、openMPIのインストールを行う。
openmpi-4.0.7.tar.gzをダウンロードしました。
ダウンロードしたディレクトリに移動して以下のように解凍します。
cd /home/ユーザー名/Downloads
tar -xvf openmpi-4.0.7.tar.gz
インストール前に、インストール先とコンパイラを指定する。
cd openmpi-4.0.7
./configure --prefix=/home/ユーザー名/openmpi-4.0.7 CC=gcc CXX=g++ FC=gfortran
ビルドする。
make all
sudo make install
実行すると長ったらしい文が出てきて結構時間がかかる。
挙動は合っているので勝手に落とさないようにしてください。
cd /home/ユーザー名
sudo gedit ~/.bashrc
で.bashrcを開いて、ファイルの最後に次の文を付け加えます。
MPIROOT=/home/master/openmpi-4.0.7
PATH=$MPIROOT/bin:$PATH
LD_LIBRARY_PATH=$MPIROOT/lib:$LD_LIBRARY_PATH
MANPATH=$MPIROOT/share/man:$MANPATH
export MPIROOT PATH LD_LIBRARY_PATH MANPATH
以下でsaveして再読込をする。
source ~/.bashrc
インストールからパス通しまで一連の流れが完了しているかテスト行う。
テスト内容は以下のサイトから引用させていただきました。
https://qiita.com/kitarow0309/items/8bb6fe2006760ed5a72e
cd
touch sample.cpp
gedit sample.cpp
ホームディレクトリに戻り、sampleというファイルを作成する。
以下のコードをファイルの中にコピペする。
//sample.cpp
# include "mpi.h"
# include <stdio.h>
int
main(int argc, char *argv[])
{
int rank, size;
MPI_Init(&argc, &argv);
MPI_Comm_rank(MPI_COMM_WORLD, &rank);
MPI_Comm_size(MPI_COMM_WORLD, &size);
printf("Hello, World. I am %d of %d\n", rank, size);
MPI_Finalize();
return 0;
}
その後このファイルをコンパイルして実行する。
mpic++ sample.cpp
mpirun -np 2 a.out
Hello, World. I am 0 of 2 Hello, World. I am 1 of 2と出力されたら成功。
FLTK
FLTKのインストールはこのコマンドを打ち込むだけで良い。
sudo apt update
sudo apt -y install libfltk1.1-dev
X Window system(X11)
X11のインストールはこのコマンドを打ち込むだけで良い。
sudo apt update
sudo apt -y install libxft-dev
libtiff and libpng and pbzip2
この3つもX11と同様にこのコマンドを打ち込むだけで良い。
sudo apt update
sudo apt -y install libtiff-dev
sudo apt update
sudo apt -y install libpng-dev
sudo apt update
sudo apt -y install pbzip2
FFT
FFTはデフォルトバージョンの他に、CPUに合わせたIntelバージョン、AMDバージョンがある。
デフォルトよりも速くなるので今回はAMDバージョンをインストールする。
3つのバリエーションがあるが今回はgccのパッケージをダウンロードする。
ダウンロードしたら以下のように解凍する。
cd /home/ユーザー名/Downloads
tar -xvf aocl-fftw-linux-gcc-5.1.0.tar.gz
Git
RELIONのインストールはGitHubを経由する。
そのためターミナルにGitをインストールする必要がある。
sudo apt update
sudo apt-get install git
途中でDo you want to continue? [Y/n]と聞かれるのでyと入力する。
ユーザーの登録をする。
git config --global user.name "xxxx"
git config --global user.email "xxxxxx@gmail.com"
Initialized empty Git repository in 作業ディレクトリ/.git/と出力されれば成功。
GitHub
GitHubにアカウントを作る。
GitHubからパッケージをダウンロードするためにはGitHubのサーバーとSSH接続をしなければいけない。
公開鍵の設定は以下のリンクで行う。
まず公開鍵と秘密鍵を作成する。
cd /home/master/.ssh
ssh-keygen -t ed25519 -C "GitHubに登録したメルアド"
3回質問が出るが、全てエンターキーを押せば良い。
cat id_ed25519.pub
文字の羅列が出たらそれをコピーする。
先程のGitHubのページに行き、SSH keys → New SSh Keyのページに飛ぶ。
TitleにはLabDesktopなどわかりやすい名前をつける。
2つ目の空欄にコピーした公開鍵を貼り付ける。
下のAdd Keyを押して成功と出たら良い。
RELIONをインストールする手順は次回の記事に記載します。