目的
- 確率的プログラミング言語であるStanをRから利用するためのライブラリである「RStan」をインストールします。
動作確認環境
- macOS Big Sur (version 11.1)
- Jupyter Core : 4.6.3
- Jupyter Lab : 2.2.8
- R : 4.0.3
前提条件
- Rがインストールされていること
JupyterLab環境へのRのインストール手順についてはこちらにまとめています。
インストール手順
基本的には公式リポジトリに記載されている手順に従います。
ただし本記事では、RStudioやRコンソールではなく、JupyterLabのRカーネル上で実行・動作確認しています。
JupyterLabを起動し、Rカーネルを起動します。
% jupyter lab
0. 古いRStanの削除
古いRStanがインストールされている場合には安全のため、以下の手順で既存のRStanパッケージを削除した方がよい場合があります。必要な場合のみ実施してください。
In
remove.packages("rstan")
if (file.exists(".RData")) file.remove(".RData")
1. RStanのインストール
以下を実行することでRStanライブラリをインストールできます。
In
install.packages('rstan', repos='https://cloud.r-project.org/', dependencies=TRUE)
筆者の環境で起きたエラーの回避策を示しておきます。
【回避策1】 依存ライブラリ igraph
のインストールエラー
macOSのバージョンに起因するclang errorが発生しました。
XCodeを再インストールすることで回避できました。
% sudo rm -rf /Library/Developer/CommandLineTools
% sudo xcode-select --install
【回避策2】 依存ライブラリ V8
のインストールエラー
v8.h
がないからインストールできない、というエラーが発生しました。
HomebrewでV8をインストールすることで回避できました。
% brew install v8
2. C++コンパイラ
C++コンパイラがインストールされているかチェックするため、以下を実行します。
インストールされていれば TRUE
が返ってきます。
In
pkgbuild::has_build_tools(debug = TRUE)
# TRUE
3. インストールの確認
正常にインストールされていれば、次を実行することで以下のような出力が得られます。
In
library(rstan)
Out
Loading required package: StanHeaders
Loading required package: ggplot2
rstan (Version 2.21.2, GitRev: 2e1f913d3ca3)
For execution on a local, multicore CPU with excess RAM we recommend calling
options(mc.cores = parallel::detectCores()).
To avoid recompilation of unchanged Stan programs, we recommend calling
rstan_options(auto_write = TRUE)