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今更聞けない用語集(Web解析編)

Last updated at Posted at 2020-05-01

Webサイトの状態を表す基礎的な指標についての解説です。
自社の新人研修(エンジニア3名、営業職2名)向けに作成した資料ですが、エンジニアでもWebサービス系を経験してないと、使わたことなかったりするので、あらためて社内勉強会でも共有しました。

PV数(PageView数/ページビュー数)

Webページが読み込まれた回数
以下の図の場合、全体のPVは5。ページAのPVは3、ページBのPVは2となる
fig1.png

セッション数

ユーザがサイトに訪問した回数。
ユーザがセッション内で取れだけページをみてもセッション数は1
fig2.png

Google Analyticsにおいて、セッションが終了したと認識されるのは、次の3つ

  • 操作が行われない状態で30分経過
  • 午前0時を超えて、日付が変わる
  • 前回とは違う参照元(別サイト)や、別の検索キーワードを経由しての再訪問

fig3.png

UU数(Unique User数/ユニークユーザ数)

指定した集計期間内に訪問した「ユーザ」の数のこと
アクセス解析ツールによって、どういう集計方法をとるのか様々
IPアドレスやCookieなんかでユーザを特定
Google Analyticsでは、Cookieが使われる。

fig4.png

演習問題1

問題

Aさんは、昨日だけサイトに訪れて3ページ閲覧しました
Bさんは、昨日と今日の2回サイトに訪れて、合計5ページ閲覧しました
2日間のPV数、セッション数、UU数は、それぞれいくつになるでしょうか

fig5.png

正解はこちら
PV数:8 (Aさんが3ページ+Bさんが5ページ)  セッション数:3 (Aさんが1セッション+Bさんが2セッション) UU数:2 (Aさん1人+Bさん1人)

離脱率

サイトから離れることを離脱といいます。
そのページにアクセスしたセッションのうち、そのページを最後に離脱してしまった訪問(セッション)がどれぐらいあるかを表すのが離脱率

離脱率(%)=(そのページから離脱したセッション数÷そのページにアクセスしたセッション数)

fig6.png

ページA を含むセッションは、セッション1セッション3セッション53つ
ページA で離脱したセッションは セッション51つ

ページAの離脱率(%)=(1÷3)=33.3%

直帰率

1ページだけみてサイトから離脱することを直帰という
直帰率は、直帰したセッションの割合

直帰率=1ページだけみて離脱したセッションの数÷全セッション数

fig6.png

1ページだけみて離脱したセッションは、セッション2セッション42つ

直帰率=2÷5=40.0(%)

滞在時間

ページ/サイトがどれだけの時間、閲覧されていたか
一般的には、短いよりは長い方がよいとされますが、長けりゃいいってものでもない
(例えば、ユーザーが迷っているから滞在時間が長いとか)

ページの滞在時間

閲覧開始して、次のページに遷移するまでの時間

サイトの滞在時間

サイトに訪問して、別のサイトに遷移するまでの時間

fig8.png

離脱ページの罠

Google Analyticsに限らず、ほとんどの解析ツールでは、サイトを離脱したことはわかりますが、離脱した時間を正確に測定することはできません。そのため離脱ページの滞在時間は測れません。
Google Analyticsの場合、離脱ページの滞在時間は0分として、滞在時間を算出しています。
下図の例では、PVは3ですが、滞在時間は2ページ分しか測定されていないことになります。
ご注意ください。

 fig9.png

CTR(Click Through Rate/ クリックスルーレート)

URLとかバナーがどれだけクリックされたかを示す指標
何を母数とするかの定義が曖昧だったりするが、基本的には

CTR=クリック数÷表示回数

バナーが100回表示されて、そのうち20回クリックされたら、CTR=20÷100=20(%)

CVR(Conversion Rate/コンバージョンレート)

顧客転換率ともいう
コンバージョンした率

Google Analyticsでは、セッション数で計算します。
CVR=コンバージョンしたセッション数÷全セッション数

だからコンバージョンって何よ?

コンバージョンとは、要するにユーザにやって欲しいこと
購入・資料請求・お問い合わせ・会員登録なんかをコンバージョンとして設定することが多いです。

マイクロコンバージョン(中間コンバージョン)

最終のコンバージョンに至るまでの中間点を「マイクロコンバージョン(中間コンバージョン)」として定義することもよく行われます

fig7.png

最終のコンバージョンに到るプロセスの、どこで離脱してしまうのか、どこにボトルネックがあるのかを探るには、マイクロコンバージョン(中間コンバージョン)の設定が大事

CVRあれこれ

Google Analytics的にはセッション数(訪問数)でCVRを計算しますが、目的によって算出方法がいろいろ
問い合わせ数は少ないけど、CVR高くて、契約件数稼げた・・みたいな会話にでてきたり、サイトに人は来るけど会員登録のCVRが低くて登録者数が伸びない、どこで離脱してるんだろう・・みたいな会話にでてきたり

  • 件数でカウント(CVR=契約件数÷問い合わせ件数)
  • 人数でカウント(CVR=会員登録者数÷サイト訪問者数(UU数))

CVRを指標として扱う場合は、どの数値をつかってカウントするかを明確にする必要があります。

DAU(Daily Active User) 

1日にサービスを利用したユーザ(アクティブユーザ)数
SNSやスマホアプリなんかではよく使われる指標

MAU(Monthly Active User)

1ヶ月にサービスを利用したユーザ(アクティブユーザ)数
ファンくるでは、MAUを使うことが多いです。

アクティブとは

何をもって、アクティブとするのかは、サービスにより様々です。
ファンくるの場合は、「応募した」=「アクティブ」としています。

アクティブ率

アクティブ率といったときの、言葉の意味も様々です

アクティブ率=MAU➗総会員数
登録ユーザーのうち、どれぐらいの人がつかってくれているか

アクティブ率=MAU/ダウンロード数
アプリをダウンロードしたユーザーが実際にどの程度利用しているか

アクティブ率=DAU/MAU比率
Webサービスやアプリが、どれぐらいの頻度で利用されているか(スティッキネス(粘着性)

##LTV(Life Time Value /顧客生涯価値)

一人のユーザーさんが、生み出してくれる価値(利益)のこと

ECだと、例えば
LTV = 一回の平均収益 × 平均年間購入回数× 顧客の継続利用年数
のような計算式で算出できます。

この式だと、すごいざっくりなので、実際にはユーザセグメントや、獲得チャネル毎に細かくみていきます。

まとめ

これらの指標は、サイトの健康状態を表す値です。継続してみていくことが大事です。
(その瞬間の値だけでは、普段より良いのか、悪いのか判断できません)

また、同じ指標名でも、場合によって定義や算出方法が変われば、結果も意味も異なってきます。
コロコロ定義を変えてしまうと、継続性がなくなってしまいますので、
「何を測定したいのか」、各指標の定義・意味を正しく理解して、正しいコミュニケーションを

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