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Androidエミュレータ(AVD)からローカルのwebサーバにアクセス

Last updated at Posted at 2021-04-18

Androidエミュレータ(AVD)内のブラウザから
ホストOS側で実行しているローカルwebサーバにアクセスする方法のメモです

・hostsファイルで任意ドメインをローカルに割り当てている場合
mkcertで発行したSSL証明書を使ってSSL化している場合
についても補足します

※例示しているドメイン名(example.com)や、
webサーバの起動コマンド(http-server)は適宜読み替えてください
※わかりにくい点などありましたら、ご指摘いただけるとありがたいです

前提

Android Studio をインストールし
任意AndroidOSバージョンのAVD作成済みであることを前提にします

以下の記事もよかったらご参照ください
Android Studio のインストールとAVD作成

AVD内のブラウザからホスト側にhttpアクセス

AVD内からはホストOS側のIPアドレスは 10.0.2.2 になります

ホスト側でwebサーバを起動

NodeJSで動作するhttp-serverを利用する例
mkdir public
echo "<body>Hello,World!</body>" > ./public/index.html
npm install -g http-server
http-server -p 80 ./public
PHPの組み込み開発サーバを使う例
mkdir public
echo "<body>Hello,World!</body>" > ./public/index.html
php -S 0.0.0.0:80 -t ./public

エミュレータを起動してブラウザで http://10.0.2.2/ を開く
emu-http.png

任意ドメインでアクセスできるようにする

ホスト側でhostsを書き換え任意ドメインでローカルwebサーバにアクセスできるようにしている場合
そのままではAVD内のブラウザから同様にアクセスすることができません
AVD内のhostsファイルにも設定する必要があります

準備: Android SDK のコマンドラインツールにPathを通す

起動オプションを指定してエミュレータを起動したり
AVD内のファイルを書き換えるためadbコマンドを使えるように
Android SDK インストールディレクトリ配下の
platform-toolsemulator を環境変数Pathに追加

macOS

.zshrc
ANDROID_HOME=$HOME/Library/Android/sdk
PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/platform-tools:$ANDROID_HOME/emulator
export PATH

Windows

SDKは C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Local\Android\Sdk あたりにインストールされているはずです
環境変数はシステムのプロパティで設定できます
(スタートメニューのファイル名を指定して実行SystemPropertiesAdvancedで起動できます
詳細設定タブ→環境変数押下→(ユーザ名)のユーザ環境変数の欄からPathを選んで編集押下)

以下2つをユーザー環境変数 Pathに追加します

C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Local\Android\Sdk\emulator
C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Local\Android\Sdk\platform-tools

AVDの hosts を設定

ターミナルから、AVDを起動

通常のAVD ManagerからAVDを起動した場合、hostsなどのシステムファイルに書き込むことができません

システムイメージへの書き込みを可能にするオプション-writable-systemをつけてコマンドラインから起動します
※コマンドラインオプションについてはこちらの公式ドキュメントもご参照ください

emulator -avd "AVD Name" -writable-system"AVD Name"は起動したいAVDの名前に置き換えてください

adb コマンドを用いてAVDのhostsを書き換える

※emulatorコマンドを実行したのとは別のターミナルで実行します

接続

adb reconnect

再マウント

adb remount

hosts取得

adb pull /system/etc/hosts

取得したhostsを編集
(設定したいドメインを 10.0.2.2 に向ける)

hosts設定例
127.0.0.1 localhost
10.0.2.2 example.com

編集したhostsをpush

adb push hosts /system/etc

AVD内のブラウザを起動し http://example.com/ を入力すると
アクセスできるようになっていると思います
emu-http-vh.png

HTTPS(SSL)でアクセスできるようにする

以前紹介したmkcertで発行したSSL証明書を使用してhttpsサーバを起動している場合
AVD内のブラウザから有効な証明書としてアクセスできるようにするには
mkcertのルートCA証明書をAVD内にインストールします

ルートCAインストール

ホスト側のmkcertがインストールしたルート証明書のインストール先を調べる

mkcert -CAROOT

このディレクトリをwebサーバでホスト

http-server -p 8000 -t (調べたディレクトリ)

※ポートは8000でなくてもよいです

エミュレータ内のブラウザから http://10.0.2.2:8000/ にアクセス
emu-ca1.png

rootCA.pem をダウンロード
emu-ca2.png
Certificate name を入力して OK
※エミュレータ内で端末のロックパスワード(パターンやPIN)を設定してない場合、ここで設定を求められる場合があります

試してみる

SSL証明書発行

mkcertでexample.comの証明書を発行する例
mkcert --cert-file=crt.pem --key-file=key.pem example.com

SSLサーバ起動

http-server -S -C crt.pem -K key.pem -p 443 ./public

AVD内のブラウザから https://example.com/ にアクセスすると、SSLでアクセスできました
emu-test-https.png
※http-serverは古いバージョンのSSL(TLS v1.0など)に対応しておらず、
古いAndroidOSバージョンのAVDのブラウザでは証明書エラーになる場合があります

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