新卒からSIerで働いていましたが、産休・育休明けにひょんなご縁からスタートアップ企業に転職しました。
そしたら人生で初めて仕事が楽しい!と思うようになりました。
これまでの仕事経歴を振り返って、なぜ「仕事が楽しくできるようになった」か考えてみました。
新卒〜産休まで
新卒でSIerに就職しました。就職先の決め手は、大手子会社でそれなりの規模(2000人以上)であったこと、大手子会社なりの福利厚生が整っていたこと、本社が家から近いことでした。なお、本社にはエンジニアは配属されなかったので最後の理由には全く意味がありませんでした。(就活の時に楽だったくらいかな……)
就職して2年くらい働きました。大規模なだけあって1年目はほとんど研修のようなもので、お客様感覚で簡単なタスクをこなしていたように思います。2年目からは既存システムの運用保守をやっていました。
とはいえ、この2年間でシステムの構成やDBの実行などを学び、基本情報技術者資格も取り、エンジニアとしての基礎を築いたと思っています。いい上司や優秀な同期にも恵まれ、環境は今考えると結構良かったと思いますが、病気をして辞めてしまいました。
その後、フリーターをやり、手取り収入の少なさに絶望して再度SIerへの出戻り転職をします。2社目も大手子会社(規模は前の会社より小さく、600人程度)。ここで働いてもなんだか居場所を掴めないうちに病気が再発し、そのままなし崩し的に産休に入りました。正直、逃げるように長期休暇になだれ込んだような形でした。
育休中の出会い
妊娠中はメンタルがとにかく調子悪かったものの、産後はあまりの我が子の可愛さにハイになりました。夫も育児には積極参加してくれるので、1人時間も取れるようになりました。
そんな中で友人が開いたイベントで、今の会社の代表とマーケティング担当に出会いました。
最初は転職など全く考えていなかったので、仕事のことを聞いてもふーんと思っていたのですが、最先端のAIを使って開発を進めていると聞き、興味本位でジョインすることに。
そのときはまだ、育休中に片手間でできることをやってみよう、程度の認識でした。
AI駆動開発の衝撃
自分からジョインしたいと持ちかけておきながら、技術スタックや使っているツールの説明を受け、何ひとつわからず、絶望しました。
SIerで学んだ開発手法も、小規模スタートアップではスピードに対する足枷にしかなりません。
ジョイン直前になって代表に「ジョインしても何も力になれることがない、やっぱりやめるってできないかな……」と泣き言を漏らす始末。
まあやるだけやってみて、と背中を押してもらい、なんとかスタートを切りました。
そして初めてCursorを使ってみることに。
衝撃でした。
日本語で指示したことをAIがやってくれる。自分では書けないようなコードを一瞬で生成し、動かせる状態にしてくれる。
なんで時代なんだ!と思いました。
そして、こうも思いました。
これなら、私もエンジニアになれる!と。
エンジニアとは何か?
考えてみれば、SIer勤務時代は自分のことを「エンジニア」とは捉えていなかったような気がします。エンジニアというより、IT関連企業の従業員と捉えていました。
自分の中で、「エンジニア=コードが書ける」のイメージが強かったのだと思います。
SIerでは下流工程は協力会社に任せることが多いので、業務外で勉強しないと、あまりコードを書けるようにはなりません。
業務外での勉強も、資格取得への圧が強いため、その勉強になりがちというのはSIerあるあるではないでしょうか。
とにかく、コードが書けない自分はエンジニアを名乗れないという意識が強かったのですが、生成AIを操ることで、自分もコードを(書いているとはいえませんが)生み出すことができる立場に立ったわけです。
憧れのエンジニアに一歩近づきました。
エンジニアの何が楽しいって、「作ってる感」が楽しい。
イメージが形になって動くようになるのが楽しい。
そんな基本的なものづくりへの情熱が自分にあったと気付かされました。
AI時代のエンジニアに必要なこと
エンジニアの在り方が生成AIの登場・進化で変わるとは散々言われてきました。
100%AI駆動開発の仕事をしていると、まさにそれを体験していることになります。
そんな私が考える、AI時代のエンジニアに最も必要なもの、それは、陳腐ですが「論理的思考」と「言語力」だと思います。
誰しも基本的には母国語で考えています。逆に言えば、思考は言語で縛られているのです。
自分の思考を明確に言語化できれば、それはAIに渡せます。なおかつ、論理性が適切に構築されていれば、読み取りやすいプロンプトとして渡すことができます。
私はたまたま、その2点をそれなりに持ち合わせていたので、今の仕事をする上で大きな困難を感じたことは今のところありません。
なぜスタートアップか
私がスタートアップ企業にジョインしたのは、ご縁という面が大きいですが、スタートアップならではの良さを感じる機会も多いです。
特に、スピード感には特筆すべきものがあります。
問題発生(発見)から共有、方針策定、対応、解決までのスピードが尋常じゃない。
個人の裁量も大きく、「とりあえずやってみる」ができる環境です。
スモールチームなので、それをカバーし合える信頼関係もあります。
自分の「やってみたい」という気持ちを素直に伸ばせる環境でのびのびやらせてもらっています。
仕事の楽しさとは何か
仕事が楽しい。それってどんな時でしょうか。
うまくいったとき。褒められたとき。
タイミングは色々あると思いますが、要するに、「仕事が自分とフィットしている」ときだと思います。
自分の能力を最大限活かせる仕事であること。自分の能力を最大限活かすことで遂行できる仕事であること。
過不足がありすぎると、物足りなかったり、挫けてしまったりしてしまいます。
自分とフィットする仕事に巡り会えたとき、仕事人生は輝き始めます。
これから
育休終了後、正式に転職して今に至ります。
今の環境には満足していますが、会社も人も変化していきます。ずっと同じ状態は続きません。むしろそれが健全です。
今、仕事が楽しいと思えることで、どんどんやりたいことが出てきています。
業界の最新情報はキャッチアップしたいし、新しい技術も使ってみたい。不便があればツールを作って対処したいし、基礎体力的な技術面ももっと身に付けたい。
そうして自分を拡張し、それをまた仕事に還元して、仕事も拡張するようなサイクルを作っていきたいです。