はじめに
執筆の動機
Google Colabを使ったPythonへの入門は、難しいPythonの環境構築をスキップしてPython学習を始められるので非常におすすめであるが、会社ではColabが使えないという人もとても多いと思う。
環境構築について、Pythonの入門記事をネットで探しても、「Colab前提のもの」、「Anaconda前提のもの」、「VSCodeの使い方を知っている前提のもの」などしかなかったので、改めてかなり丁寧にまとめてみる。(特に、Anacondaは有料になってしまったので)
想定読者
- この記事で解説すること
- VSCodeのインストール方法と基本的な使い方
- Pythonのインストール方法と動かし方
- この記事で解説しないこと
- 仮想環境の作り方と外部モジュールのインストール
- Pythonの細かいプログラミング
目次
- 前提(事前準備)
- VSCode偏
- Python偏
- 最後に
前提
- Windows PCを前提に解説します。
- これを理解すれば、とりあえず自分のパソコンの中でPythonを実行できるようになります。
- PythonやVSCodeの知識など、一切の前提知識を不要としていますが、ターミナルなども出てくるので、ChatGPTなどの助けを借りながら頑張ってください!
- 登場人物は以下です。(後でそれぞれ詳しく解説)
- VSCode →メモ帳と同じくエディタです。Pythonコードを作るために使います。
- Pythonアプリ →Python本体です。Pythonコードを入力すると、実行して、結果を教えてくれます。
- ターミナル →Pythonアプリはボタンなどがあるアプリと違い、このターミナルから「コマンド」を打ち込むことで、操作します。
1. VSCode偏
VSCodeとは
- VS Code(Visual Studio Code)は、Microsoftが開発・提供している無料のソースコードエディタです。
- Windows、macOS、Linuxに対応しており、現在世界中で最も広く使われている開発環境の1つです。
Visual Studioという名前がややこしい!(Visual Studioとは別物!)
- Visual Studioというものを聞いたり使ったり、(挫折したり、)したことがある人もいるかもしれません。
- Visual Studioはコンパイラ、GUIデザイナ、高度な解析ツールが最初からフル装備されていて、いわゆる統合開発環境(IDE)と呼ばれる。C#を用いたWindowsデスクトップアプリや、大規模なC++システム構築などに使われるアプリです。(操作は結構難しいと思う)
- 一方で、Visual Studio Code(VS Code)はただのエディタ。ただのメモ帳。カラフルなだけ。ステキ。みんな大好き。
なぜVSCodeは人気があるのか
- 軽い。ただのエディタ(メモ帳)なので軽い。
- 使い方が簡単。ただのエディタ(メモ帳)なので、使い方が簡単。
- 商用でも、無償で使える。(世界中の開発者とMicrosoft様に感謝)
- どんなプログラミング言語でも使える。(もちろん日本語もOK。ということは、プログラミングしない人でも、強力な文書作成ツールとして使える!)
- iPhoneのアプリを入れるように、いろいろな拡張機能が入れられて自分好みにカスタマイズ可能(セキュリティ注意)
- AI活用と非常に相性が良い。
VSCodeのインストールとセットアップ
↓ VSCodeのインストール方法は、山ほどネットにあったので、わかりやすいものを載せておきます。
https://trustbrain.jp/blog/blog15513/
↓日本語化したい人はこちらも(この記事は英語設定のまま進めます)
https://www.javadrive.jp/vscode/install/index4.html
VSCodeを使ってみる(習うより、慣れよ!)
↓ まずは、 VSCodeのアプリを開いてみます。(Welcomeと表示されているはずです。歓迎してくれてますね)

↓ VSCode離れて、自分のパソコンのデスクトップに、新しいフォルダを作ってみてください。(名前は「新しいフォルダー」でOK)

↓次にVSCodeに戻って、左上のタブの「File」を押して、次に「Open Folder」を選びます。

↓ 先ほどデスクトップに作ったフォルダを選択して、右下の「Select folder」ボタンを押してください。

↓ すると、この画面が表示されたはずです。そのまま、エクスプローラーの空白のところで、「右クリック」をして、「New File」を作ってください。

↓ ファイル名は何でもよいですが、まずは「あいうえお.txt」とします。(.txtもちゃんと入力!)

↓ そのまま、作成した「あいうえお.txt」をクリックすると、エディタの画面が開きます。何か文字を入力して、「Ctrl + S」で上書き保存をしてください。

↓ 先ほどデスクトップに作ったフォルダを開いてみてください。(今VSCodeで作った、「あいうえお.txt」が作られているはずです。今度はメモ帳側で何か入力して、保存してみてください)

↓ すると今度は、VSCode側にも同じものが作られています。

↓ なので、最初に言った、VSCodeは、エクスプローラーとメモ帳が合体しただけ(極論)というのは、こういうことです。

後は、簡単です。ひたすらフォルダを作っては、ファイルを作っては、編集してみたり保存してみたり、いろんなボタンを押してみては、閉じてみたり、してみてください。
VSCodeの上達のコツ
- とにかく使ってみる。まずはメモツールくらいに使ってみる。
- 汎用的なツールだからこそ、機能は無限、(おそらく)地球上で誰一人すべての機能を理解していないので、わからないところは触らない!
- よくわからなくなったら、ChatGPTに聞く!(ex: テーマの色を変えたいけどどうすればよい?など。)
- 時間がある人は、Pythonに入る前に、しばらくVSCodeで毎日メモを取ったりして、このアプリに慣れてからPythonに進んでもよいかもしれない!
3. Python偏
Pythonとは何か
Pythonは、比較的わかりやすい文法と豊富なライブラリを持ち、特にデータ分析・AI・自動化などで幅広く利用されているため、人気の高いプログラミング言語です。(by ChatGPT)
- 用途例
- 大量のExcelデータを集計する
- CSVを読み込んでグラフを作る
- 機械学習モデルを作る
- ChatGPTのようなAIを利用する
- ファイルを自動で整理する
- Web APIを作る
- 定型的な業務を自動化する
↓わかりやすい説明の動画がありました。
https://www.youtube.com/watch?v=LhfF8WwhYus
Pythonを入れる前に、Pythonコードを書いてみる
- 実は、すでにこの時点ですでに、Pythonコードを書ける環境は整っています。
- 最初のころは意外と理解が難しいかもしれませんが、「Python = Pythonコード+Pythonアプリ本体」です。
- PythonコードはPythonの文法で書いてくれさえすれば、VSCodeで書こうと、メモ帳で書こうと、どんなアプリで書いても全く問題ないです。
- 重要なのは以下です。
- Pythonの文法を守っていること。
- 拡張子が「.py」であること。
- ちなみに、これからPythonアプリをインストールせずに、Pythonコードを書いてみます。Pythonコードは、Pythonアプリに入れて初めて役に立つものなので、Pythonアプリが使えないうちは、実用上の価値はゼロです!
↓Pythonコードが、Pythonアプリに入力されて、実行されるイメージ

というわけで、Pythonコードだけ書いてみる。
とりあえず、試しに、何か新しいファイル(test.txt)などを使って以下をコピーしてみてください。
a = 1
b = 2
c = a + b
print(f"aとbの合計は{c}")
おそらく、色がつかなかったのではないでしょうか?(↓こんな風に)
a = 1
b = 2
c = a + b
print(f"aとbの合計は{c}")
実は、ファイルの名前(正確には拡張子)が良くなかった、、、
先ほどは、あえてファイル名をtest.txtにしてました。
今度は、ファイル名をtest.txtからtest.pyに変更して、再度VSCodeで見てみてください。今度は、色がついたのではないでしょうか。(ファイル名の変更はVSCodeでファイル名を右クリックで行っても、エクスプローラから行っても、どちらでも問題ないです)
VSCodeは拡張子(.txt, .py)を見て、色の付け方を判断している。
- これが、カラフルなメモ帳と呼ばれる所以です。
- ちなみに、「俺は色なんかなくてもPythonを書けるんだ!」という人は、メモ帳で「.py」の拡張子のファイルを開いて編集してもらえれば、もはやVSCodeをインストールしなくても、Python開発は全く問題なくできます。
ついに、Python「アプリ」のインストールとセットアップ
いよいよPythonのセットアップです。
↓まずは、インストールしましょう。(実行まで開設されていますが、まずはインストールだけできれば、実行のところは理解できなくてもOKです)
https://prog-8.com/docs/python-env-win
なぜ、Pythonの環境構築は難しいのか。(いきなりコマンドの黒い画面が出てきて、びっくりした人へ)
ここまでくれば、Pythonがなぜ難しいのかなんとなくわかると思います。
わりとPythonの環境構築が難しい理由が、ターミナルに触らなければならない。というところに集中していると思います。(だからGoogle Colabが人気なんだと思う)
- PythonもWordやExcel、VSCodeなどと同じのアプリにすぎません。(なので.exeでインストールしました)。
- ただし、このPythonというアプリの厄介なところは、一般的なアプリはボタンなどで操作するのに対して、このPythonというアプリはターミナルから、コマンドを打って、操作しないといけません!
- 例えば、入力するファイルの指定一つとってみても
- Word →アプリを開いて、ボタンを押して、「開く」ボタンからファイルを選ぶ。
- Python →ターミナルを開いて、Pythonコマンドを打つ。
実は、ターミナルもそんなに難しくない(まずは開いてみる)
ターミナルを開ける方法はいくつかある(どの入り口から入っても、中身は同じ。つながってる)
↓でも、今回はこっち。VSCodeの右上の「Terminal → New Terminal」から開く

ターミナルの基本コマンド(とりあえず、一つだけでOK!)
以下を、入力して「Enterキー」を押してみる
ls
すると、おそらく作成したファイルと、フォルダの一覧が出てくるはず!
PS C:\Users\your-user-name\Documents\local_dev\新しいフォルダー> ls
ディレクトリ: C:\Users\your-user-name\Documents\local_dev\新しいフォルダー
Mode LastWriteTime Length Name
---- ------------- ------ ----
-a---- 2026/09/24 12:43 0 test.py
ターミナル(VSCode)でPythonアプリの動作確認をしてみる
Pythonを実行するときのお作法は、なんと以下だけ。
そう、Pythonと頭につけるだけで、Pythonアプリを起動して使うことができる!
python <コマンド>
次に以下を打ってみる
python --version
すると、以下が出てくるはず。(数字がちょっと違ってもOK!)
ここでエラーが出てきた場合、Pythonのインストールに失敗したか、もしくは、インストールには成功したが、パソコンがPythonのアプリがどこにあるかわからない状態になっている。
PS C:\Users\your-user-name\Documents\local_dev\新しいフォルダー> python --version
Python 3.10.11
もしここまでで、エラーが出たら、ChatGPTと相談しながら、意外と解決は難しいので、解決することをお勧めします!独力での解決はパソコンの仕組みに詳しくないと結構難しいです。
Pythonアプリに、Pythonコードを入力して、実行してみる
ここまでくれば、結構簡単です。
python <実行するPythonコード>
今回だったら以下です。
python test.py
すると、以下のような結果が返ってきたのではないでしょうか。
PS C:\Users\your-user-name\Documents\local_dev\新しいフォルダー> python test.py
aとbの合計は3
おめでとうございます!!これで、Pythonへの「入門」は完了です。
あとは、ファイルの中身を変えて、実行しては、またファイルの中身をいろいろ変えて実行してみるだけです。
Pythonについてちょっとまとめ
- これまでやってきたことは、iPhoneで例えると、「iOSの基本」です。
- 「iPhoneの電源の付け方」、「アプリの開き方」など、最低限の使い方を解説しました。
- 逆に、ここまで理解すれば、あとは、どんどん積み重ねるだけです。
| Pythonの機能 | iPhoneで例えると |
|---|---|
| 初期設定(この記事の内容) | 電源の付け方とか、Appleアカウントの作成 |
| 基本文法 | スワイプとか、ダブルタップとか、アプリに寄らない操作 |
| 仮想環境 | icloudとか、ちょっと難しいが、理解するとよりiPhoneを使いこなせる |
| 標準モジュール | 電話アプリとか、カメラアプリとか、iPhoneに最初から入っているアプリの操作 |
| 外部モジュール | LINEアプリとかInstagramアプリとか、Apple以外が開発してくれたアプリの操作 |
※ LINEアプリを使うよりも、Appleアカウントの設定とか、iCloudの設定とかのほうが難しいところも、Pythonとそっくりな気がしてきました。
最後に
ここまで苦労して、なぜPythonを使う必要があるのか。(Excelではダメか)
(なんとか)環境構築できたけど、ちゃんと理解できたか自身の無い方へ
ChatGPTに聞いた部分が良く理解できなかったけど、これでいいんだろうか、と思う人もいるかもしれません。
実は、もっと簡単にPythonを使う方法もある!?
今回は、あえて、いばらの道を通りましたが、本当は、Pythonを書くだけなら、JupyterNotebookなどの外部モジュールを使えば、もっと手軽にPythonコードを実行することができます。
ただし、Pythonを書く前にJupyterNotebookという外部ライブラリを使わないといけなかったり、実は今回の方法が遠回りに見えて、一番着実にPythonを理解するための王道だったりします。
今後の学習パス
環境構築ができたら、次は基本文法(for文、if文、変数、関数など)を理解することが重要です。
クラスやオブジェクト指向といった、難しい文法や概念も出てきますが、それらを使わずとも十分有効な使い方ができます。(これらが難しくて理解できないからと言って、Python自体を使うことをあきらめるのは、あまりにもったいないと思います)
基本文法をおさえた後は、Pythonの醍醐味ともいえる、外部ライブラリの使用です。一見難しく聞こえますが、実はそうでもなく、一度理解すれば、(先人の作ったものにおんぶにだっこで)データ分析でも業務効率化でも、簡単に行うことができます。
最後に最後に
ここまで、長文にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
生成AI全盛の時代になりましたが、たとえ、生成AIにコードを書いてもらうとしても、Pythonを理解することは引き続き重要だと思っています。
私もPythonを愛する者の一人として、Pythonファンが一人でも増えるとうれしいです。
つまづいたところや、よくわからないところ、次はこんな記事が読みたいなどの希望などがあれば、コメントで教えていただけると嬉しいです。






