このプロジェクトについて
EDINET(有価証券報告書等)の開示データをもとに、日本株の財務指標・投資判断スコアを日次で算出・公開しているサービスです。
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前回の記事(2026-10-05公開・後半)はこちら → https://qiita.com/rightcross-ae86/items/f04353be602e00559767
この記事について
前回の記事(2026-10-05公開・後半。以下、本文で「前回」と書くのは、全てこの2026-10-05公開の記事のことです)に書いたことのうち、いくつかが、その後の調査で誤りと分かりました。この記事では、先に訂正を書き、そのあと、削除せずに残した815件を、どのように確かめ直したかを書きます。開発の記録は2026-10-05のものまでで、それ以降の作業は反映していません。
この記事では、1社の1日分の株価(始値・高値・安値・終値・出来高)を「1件」と数えます。始値・高値・安値・終値の4つの値を、「四本値」と呼びます。
前回の記事の訂正
| 前回の記述 | 分かったこと |
|---|---|
| 2014年7月より前の815件は、「約9割はコピーと推定される」 | 誤りでした。コピーが多く混ざっている形跡は見つかりませんでした。実データとして扱うことにしました(次の節以降) |
| 2014年7月以降の約4,100件は、「流動性の低いETF・ETN」 | 件数は4,093件でした。同じ値の重複が集中している2019年3月〜2020年3月の3,862件は、スタンダード市場の株が2,785件、ETFが916件、グロース市場の株が107件などで、株が大半でした |
| 「平日なのに大半の出来高が0になる日」の表のうち、2000年11月14日・16日・29日・12月29日(約49%)と、2003年8月15日(24%) | 欠損日ではありませんでした。2000年は、通常の日でも出来高が0の株価が多い年でした。表の残り3日(2001年3月14日・2015年12月25日・2016年7月11日)は、欠損日でした |
先に結論
- 815件は、削除しません。コピーが多く混ざっている形跡が見つからず、外部サイトで照合できた同じ条件の231件では、当日の行が外部サイトと食い違うものは0件でした
- ただし、815件そのものは、照合できる外部サイトがありません。「2014年7月より前も、2014年7月以降と同じ性質だ」と考えて、実データとして扱います。確かめられた事実ではなく、判断です
- 前回の表の割合と同じ見積りに基づいて削除したものの一部(2つの条件・43件と95件)は、見直しが必要です。2026-10-05の時点で、見直しは終わっていません
815件とは(前回のおさらい)
前回の記事で「課題1」として書いたものです。2014年7月より前の株価で、出来高が1万株未満、特定の日に集中しておらず、前日と四本値・出来高が全く同じ株価が815件あります。
前回は、次の考えで「約9割はコピー」と推定していました。
- 同じ銘柄で、10〜30日離れた日どうしで、四本値・出来高が一致する件数は、約62件だった
- 離れた日どうしの一致は、ほとんど偶然なので、約62件を「偶然に起きる件数」とみなした
- 815件のうち偶然は約62件で、残りの約9割はコピーと推定した
推定が成り立たなかった理由
同じ銘柄の株価を日付順に並べて、四本値と出来高が全く同じ株価が、何件あとにもう一度出るかを数えました。
| 何件あとか | 件数 |
|---|---|
| 1件あと(前日。前回の815件) | 815 |
| 2件あと | 490 |
| 3件あと | 371 |
| 4件あと | 284 |
| 5件あと | 224 |
| 10件あと | 92 |
| 40件あと | 45 |
遠くなるほど、件数はなだらかに減っています。コピーが多く混ざっているなら、「1件あと」だけが、この減り方の延長線よりも突き出るはずです。2件あと以降の減り方を「1件あと」まで延ばすと、905〜1,036件になります。実際は815件で、突き出ていませんでした。
前回の推定が成り立たなかったのは、実際の株価では、同じ値が日付の近いところに集まりやすいためです。離れた日どうしの一致件数(約62件)を、近い日の偶然の件数とみなすことは、できませんでした。
決め手は、外部サイトと全件照合した231件
815件が含まれる2014年7月より前は、照合できる外部サイトがありません。
- 取得元に再度問い合わせても、40件中40件で、前日と当日に同じ値が返ってきました。取得元の側に、同じ重複があります
- 別の外部サイトの日足は、約1.5年分しか遡れません
- もう1つの外部サイトは、2014年7月以降しかありません
そこで、外部サイトで照合できる2014年7月以降に、815件と同じ条件(前日と四本値・出来高が全く同じ、出来高が0より大きい、値動きがある)の株価で、同じ値の重複が集中している2019年3月〜2020年3月の外にあるもの231件を、外部サイトの値と全件照合しました。
- 実データ206件: 外部サイトでも、同じ値が続いていました。うち94件は、株式分割などで過去の値がまとめて直されていて、倍率をそろえると一致するものでした
- 前日側がずれていた11件: 当日の行は正しく、前日の行が別の日の値になっていたため、同じ値に見えたものです
- 照合できなかった14件: 外部サイトに、該当の日のページがありませんでした
- 当日の行が外部サイトと食い違うもの: 0件
照合できた217件(206件+11件)のうち、当日の行が誤りだったのは、0件でした。
815件は削除しない
- 照合できたのは、別の期間(2014年7月以降)の231件です。815件そのものは、照合できません
- 2014年7月より前も、2014年7月以降と同じ性質だと考えて、実データとして扱います。これは、確かめられた事実ではなく、判断です
- 815件を一括で削除すると、実在した株価を大量に失います。231件のうち206件は、実データでした
- この調査では、データの削除も訂正もしていません
削除した分への影響
前回の記事の表の「偶然に一致する割合」は、今回の推定と同じ方法(10〜30日離れた日どうしの一致)で出した値でした。同じ見積りに基づいて削除したものは、見直しが必要です。
前日と同じ株価として削除した型④のうち、次の2つの条件で削除したものが、これに当たります。
| 型④の条件 | 削除した件数 |
|---|---|
| 4〜7件の日で、出来高1万株以上 | 43件 |
| その日に前日と同じ株価が8件以上集中している | 95件 |
削除前のデータは、バックアップがあり、復元できます。見直しは、2026-10-05の時点で終わっていません。
「出来高が大半0になる日」の再集計
前回の課題3は、「取得元側のデータの欠けとみているが、未調査」でした。東証の休場日を除いて、全期間で再集計し、分類しました。
| 分類 | 日数など | 分かったこと |
|---|---|---|
| 全銘柄が取得元の穴 | 12日 | 流動性が高い上位100社のうち94〜98社の出来高が0。出来高0の株価のほぼ全ては、前の日の終値のまま動かない穴埋め。取得元に再度問い合わせても同じ |
| データベースに1件もない営業日 | 4日 | うち1日は、東証の終日売買停止の日。3社で、取得元にも該当の日がないことを確認 |
| 約550社が、同じ13日だけ出来高0 | 13日・551社 | 2011〜2012年。流動性の高い上位は正常。サンプルの6社は、取得元も同じ穴 |
| 休場日に取引があるような株価 | 2日(369件・338件) | 前日のコピーではない(前営業日の終値と一致するのは、1割未満)。原因は不明 |
| 分類できていない日 | 2日(535件・360件) | 未調査 |
2014年7月より前の穴は、復元に使える元データがなく、直せません。2015年12月25日と2016年7月11日の2日だけは、外部サイトの値で復元できる見込みですが、外部サイトへのアクセスを止めているため、着手していません。対応の方針は、決めていません。
原因について
現時点でも、原因はまだ解明できていません。取得元のデータにもともと入っていたのか、取り込みの途中で入ったのかも、まだ区別できていません。原因の調査には着手しています。
まとめ
- 前回の記事の「約9割はコピーと推定」は誤りだった。外部サイトで照合できた同じ条件の231件では、当日の行が食い違うものは0件で、815件は削除せず、実データとして扱う(2014年7月より前も同じ性質だと考える判断)
- 同じ見積りに基づいて削除した、型④の2つの条件(43件・95件)は、見直しが必要。バックアップから復元できる
- 「出来高が大半0になる日」は、欠損日ではない日が混ざっていた。再集計では、取得元の穴が12日などに分類でき、2014年7月より前は復元元がない
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