Apple Silicon搭載のMacBookを前提に、iOS・Android両方のアプリ開発環境を一から作る手順をまとめます。バージョン情報は2026年7月時点です。
また、Flutterのインストールは公式ドキュメントをどうぞ
1. 共通の基盤ツール
Homebrew
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
今でも公式の標準インストールコマンドです。Apple Siliconなら /opt/homebrew 配下に入るので、~/.zshrc にPATHが通っているか確認しておくとよいです(最近のインストーラは自動で追記してくれます)。
Node.js / Bun
React Nativeなどクロスプラットフォーム開発のビルドやパッケージ管理に必要な点は変わりません。
- Node.js:
brew install node(fnmやnvmでバージョン管理する方が実務では無難) - Bun: 高速な代替ランタイムとして必要に応じて
2. iOS開発環境
Xcode
2026年7月時点の最新安定版はXcode 26.6(2026年6月25日リリース)で、macOS Tahoe 26系が前提です。WWDC 2026(6月8日)でXcode 27のベータも発表されていますが、まだ正式版ではありません。
- 入手方法:Mac App Storeからダウンロード
- コマンドラインツールの設定:
sudo xcode-select -s /Applications/Xcode.app/Contents/Developer
sudo xcodebuild -runFirstLaunch
sudo xcodebuild -license
** App Store提出にはXcode 26以降が必須**
2026年4月28日以降、App Store Connectへの新規提出・アップデートは「iOS 26 SDK(=Xcode 26以降)でビルドしたもの」が必須になっています。古いXcodeでシミュレータ検証や実機デバッグをすること自体は問題ありませんが、公開まで見据えるなら最終的にXcode 26以降が必要です。
旧バージョンのXcodeを使う場合のmacOS要件
Xcode 16.0〜16.2はmacOS Sonoma 14.5以降で動作します。ただしXcode 16.3以降にアップデートするとSequoia 15.2以降が必須になるため、Sonomaのままだと16.2で足止めされます。Xcodeは複数バージョンを共存インストールできるので、古いプロジェクト用に旧Xcodeを残しつつ新しいXcodeも入れる、という運用も可能です。
iOS Simulator
Xcodeの Settings > Platforms から必要なiOSバージョンをダウンロードして利用します。
CocoaPods
brew install cocoapods
これでも動きますが、実際には公式ドキュメントが案内しているのは gem install cocoapods(RubyGems経由)です。Homebrew版はメンテナンスの都合で更新が遅れることがあるので、CocoaPodsのバージョンで詰まったら sudo gem install cocoapods を試すと解決することが多いです。
3. Android開発環境
Android Studio
2026年7月時点の安定版は「Quail」系列です。Android Studioは動物の名前がついたコードネームで半年〜1年ごとにメジャーアップデートされ、直近では Panda → Quail という順で進んでいます。最新安定版はQuail 2(Quail 1の1つ先)ですが、Quail 1でも開発に支障はありません。
- 公式サイトから「Mac with Apple chip」または「Mac with Intel chip」版をダウンロード
- 必須コンポーネント(Android SDK / SDK Platform / AVD)
JDK
brew install openjdk@17
Android Gradle Plugin(AGP)8系はJDK 17が必須、Gradle自体はJDK 17〜26まで幅広く対応しています。ただし実務ではAndroid Studioに同梱されているJetBrains Runtime(JBR)をそのまま使う運用も一般的で、必ずしも別途JDKをHomebrewで入れる必要はありません。IDE内蔵のJDKとターミナルのJAVA_HOMEがズレるとGradleのdaemonが余分に立ち上がる原因になるので、揃えておくのがポイントです。
Android Emulator (AVD)
Android Studio内の「Virtual Device Manager」から、任意のデバイス(Pixelなど)とシステムイメージ(Google Play Intel/ARM64 Image)を選択して作成します。
4. 環境変数の設定(~/.zshrc)
# Java
export JAVA_HOME=$(brew --prefix openjdk@17)
export PATH=$JAVA_HOME/bin:$PATH
# Android SDK
export ANDROID_HOME=$HOME/Library/Android/sdk
export PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/emulator
export PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/platform-tools
export PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/tools
export PATH=$PATH:$ANDROID_HOME/tools/bin
source ~/.zshrc
toolsディレクトリは古いSDKの名残で、最近のSDK Managerではcmdline-tools配下に入ることが多いので、echo $ANDROID_HOMEで実際のパス構成を確認してから通すのがおすすめです。
5. フレームワーク別の追加ツール
A. Flutterを選ぶ場合
brew install --cask flutter
導入後は
flutter doctor
で不足コンポーネントを教えてくれます。
B. React Nativeを選ぶ場合
brew install watchman
Rubyについては、macOS標準搭載のRubyやXcode付属のRubyだけでCocoaPodsは動きますが、バージョン管理したいならrbenvかchrubyを使うのが一般的です。
C. 共通エディタ/IDE
- VS Code:Flutter/React Native開発のメインエディタとして人気
- Android Studio:Androidネイティブ(Kotlin/Java)やFlutter開発のメインIDE
まとめチェックリスト
- Homebrewのインストール
- Xcode(用途に応じたバージョン)のインストール&ライセンス同意
-
CocoaPodsのインストール(
gem install cocoapods推奨) - Android Studioのインストール&SDKセットアップ
- JDKのインストール(Android Studio同梱JBRとの整合を確認)
-
~/.zshrcへのパス通し - (任意)Flutter / React Native周辺ツールのインストール
筆者の検証環境
| 項目 | バージョン/機種 |
|---|---|
| Mac | MacBook Pro(Intel) |
| macOS | Sonoma |
| Xcode | 16 |
| Android Studio | Quail 1(2026.1.1) |
| Homebrew | 最新版 |
| Java | OpenJDK |
| Node.js | 導入済み |
| CocoaPods | 導入済み |
| 実機(iOS) | iPhone SE(第2世代) |
| 実機(Android) | Xiaomi Redmi 12 5G |
この環境ならではの注意点
Xcode 16 × Sonomaは問題なし、ただし16.3以降は要macOS更新
Xcode 16.0〜16.2はmacOS Sonoma 14.5以降で動作します。16.3以降にアップデートするとSequoia 15.2以降が必須になるため、Sonomaのままだと16.2止まりになります。
** App Store提出にはXcode 26以降が必要**
2026年4月28日以降、App Store Connectへの提出物はiOS 26 SDK(Xcode 26以降)でのビルドが必須です。Xcode 16でのシミュレータ検証・実機デバッグには支障ありませんが、公開を見据えるならmacOSをSequoia以降にアップグレードし、Xcode 26系も別途インストールする必要があります(Xcode 16と26は共存可能)。
Intel Macについて
Xcode 16自体はIntel Macでも動作しますが、Apple SiliconほどのビルドやSimulatorの快適さは期待できません。実機中心のテストなら大きな問題にはなりにくいです。
Android Studio Quail 1は正規バージョン
2026年6月リリースの正式版です。2026年7月時点の最新安定版は1つ先の「Quail 2」ですが、Quail 1のままでも開発には支障ありません。
終わりに
Windowsの立つ瀬がないですがかなり便利なので中古で入手などした際は構築してみてはいかがでしょうか