初めに
前回の続きです。
プロトコルとOSI基本参照モデル
ネットワークを通じてコンピュータ同士がやり取りするための約束事をプロトコル
と呼びます。
英語が分からない人に対して英語で話しても通じません。
コンピュータも同じで、どんなケーブルを使って、どんな形式でデータを送り
それをどうやって受け取って、どのように応答するかは全部共通の約束事があります。
これらを7階層に分けてみたのがOSI基本参照モデル
と呼びます。
基本的には、この第1階層から第7階層までの全てを組み合わせることで
コンピュータ同士のコミュニケーションが成立するようになっています。
※ 第10回 OSI基本参照モデル――7階層による道案内で,データを迷わせない 参照
何故このように階層で分けているのかというと、プロトコルを一部改変したい時なんかに
どの機能を差し替えたいのかが一目瞭然だからです。
現在は、インターネットの世界で標準とされているのがTCP/IP
というプロトコルです。
なんでパケットに分けるのか
TCP/IPを使うネットワークでは、通信データをパケットに分割して通信路へ流します。
なんでわざわざ分割して流すのかというと、通信路上を流せるデータ量が有限
だからです。
例えば、100BASE-TXのネットワークだと、1秒間に流せるのは100Mbitまでです。
仮にパケットにせず、そのまま流すと他のコンピュータは誰もネットワークを利用できなくなります。
これを避けるために、小さなパケットに分割して流しています。
ネットワークの伝送速度
ネットワークの伝送に要する時間は計算式で求める事ができます。
伝送時間 = データ量 ÷ 回線速度
しかし、この計算式はあくまで理論値
なので実際は違ってきます。
例えば、100Mbpsの回線があったとします。
ですがこれは規格上の理論値であり
一般的な使用法で実際に出る速度は90Mbpsだとします。
このような速度を実効速度
と呼びます。
つまり、実効速度は90Mbpsということになります。
そして理論値に対して実際に出る速度の割合を表すのが伝送効率
と呼びます。
実効速度・伝送効率どちらも求める計算式があります↓
実効速度 = 理論値 × 伝送効率
伝送効率 = 実効速度 ÷ 理論値
今回の場合、伝送効率は0.9となります。
ネットワークを流れるパケットも分割したサイズが
そのまま流れる訳ではありません。
例えば、1つのパケットが128バイトだったとしても、そこから宛先情報などがくっついて元の128バイトからプラスされていくので計算する場合は注意が必要です。
おわりに
今日はここまでです。
間違っている部分や気になるところがあればコメントして下さい。