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基本情報技術者 ネットワーク編①

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初めに

タイトル通りです。

以下の本を参考に書いていきます。
キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者 令和03年 | Amazon

LANとWAN

オフィスの中や家庭で構築する宅内ネットワークなど局地的な
狭い範囲のネットワークをLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)と呼びます。

そして、企業などで東京本社から大阪支社を繋げているような遠く離れたLAN同士を繋ぐ広域ネットワークを
WAN(ワイド・エリア・ネットワーク)と呼びます。

コンピュータの扱うデータは、LANやWANというネットワークを用いることで
物理的な距離を意識せずにやり取りができるようになっています。

データを運ぶ通信路の方式とWAN通信技術

コンピュータがデータをやり取りするために
互いを結ぶ通信路が必要になってきます。

もっともシンプルな方法としては、互いを直接1本の線で結ぶことです。
これを専用回線方式と呼びます。

しかしこの方法では1対1の通信しか行えません。

より多くのコンピュータと自由にやり取りする為には
交換機という通信機器が役に立ちます。

交換機が回線の選択を行い、必要に応じて通信路を確立してくれます。
これを交換方式と呼びます。

大きく分けて以下の2種類があります。

・回線交換方式

データの送信元から送信先まで経路を交換機が繋いで
通信路として固定してくれます。

ただこれは通信路に選ばれた送信元・送信先のペアに回線が占有されてしまうので
他の端末がその回線を使うことはできません

・パケット交換方式

パケットという小さな単位に分割された通信データを
交換機が適切な回線へと送り出すことで通信路が作られます。

パケットには宛先情報が付与されており、交換機がパケットを受け取ると
その宛先を確認し、適切な回線にパケットを送信しています。

つまり、交換機はパケットの仕分け係ですね。

回線が使用中になるのはパケットが送信先に送られる時間だけで
しかも次のパケットを交換機が蓄積しておいてくれるので複数の端末で回線を共有できます。

WANの構築で拠点間を接続する場合などを除いて
現在のコンピュータネットワークでは基本的に全てパケット交換方式になっています。

参考資料↓
回線交換方式とは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

WANの構築で用いられる通信方式

WANの構築では電気通信事業者の提供する通信サービスを用いて拠点間を繋ぐことになります。
そこで用いられる通信方式として代表的なものは以下の4つです。

・専用線

拠点間を専用回線で結ぶサービスで、回線速度と距離によって費用が決まって
セキュリティは高いが、非常に高額なのが特徴です。

・フレームリレー方式

パケット交換方式をもとに、伝送中の誤り制御を簡略化して高速化を図ったものです。

・ATM交換方式(セルリレー方式)

パケット交換方式をもとに、データ転送の単位を固定長のセル(53バイト)とすることにより
高速化を図ったものでパケット交換方式と比べ、伝送遅延は小さいです。

・広域イーサネット

LANで一般的に使われているイーサネット技術を用いて拠点間を接続するもので
高速で、しかも一般的に使用している機器をそのまま使えるのでコスト面でのメリットも大きいです。

WAN構築における近年の主流サービスとなっています。

LANの接続形態

LANを構築するときの接続形態のことをトポロジーと呼びます。
以下の3つが代表的なものとなっています。

・スター型

ハブを中心として、スターのような形で
各コンピュータを接続する形態です。

イーサネットの100BASE-TXや100BASE-Tという規格などで使われています。

・バス型

1本の基幹となるケーブルに、各コンピュータを接続する形態です。

イーサネットの10BASE-2や100BASE-5という規格などで使われています。

・リング型

リング状に各コンピュータを接続する形態です。

トークンリングという規格などで使われています。
トポロジー画像.gif
おもしろインターネット活用講座 参照

現在のLANはイーサネットが基本

先ほどでも出てきましたが、LANの規格として現在もっとも普及しているのがイーサネットです。

IEEE(米国電気電子技術者協会)によって標準化されており、接続形態や伝送速度ごとに規格が分かれています。

伝送速度に使われているbps(bits per second)という単位は
1秒間に送ることの出来るデータ量(ビット数)を表しています。

・バス型の規格

規格名称 伝送速度 伝送距離 伝送媒体
10BASE5 10Mbps 最大500m 同軸ケーブル(Thick coax)
規格名称 伝送速度 伝送距離 伝送媒体
10BASE2 10Mbps 最大185m 同軸ケーブル(Thin coax)

・スター型の規格

規格名称 伝送速度 伝送距離 伝送媒体
10BASE-T 10Mbps 最大100m ツイストペアケーブル
100BASE-TX 100Mbps 最大100m ツイストペアケーブル
1000BASE-T 1Gbps 最大100m ツイストペアケーブル

このように規格が統一されているので、メーカーの異なる機器同士でも接続できるようになっています。

因みにLANケーブルもイーサネット規格の一種であり、ほぼ同義とされています。

イーサネットはCSMA/CD方式でネットワークを監視する

イーサネットは、アクセス制御方式としてCSMA/CD方式を用いています。

これは、ネットワーク上の通信状況を監視して
他に送信を行っている機器がいない場合に限り、データの送信を始めます。

それでも同時に送信してしまい、通信パケットの衝突(コリジョン)が発生した場合は
各々ランダムに求めた時間分待機してから、再度送信を行います。

このように通信を行うことで、1本のケーブルを複数のコンピュータで共有する(Multiple Access)ことができます。

参考資料↓
CSMA/CDとは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

トークンリングとトークンパッシング方式

リング型LANの代表格であるトークンリングでは
アクセス制御方式にトークンパッシング方式を用いています。

これは、送信の権利を表すトークンという小さなデータがネットワーク上を流れており
平常時はトークンのみがネットワークに流れています。

この平常時に流れているトークンをフリートークンと呼びます。

そして、データを送信する場合はこのトークンにデータをくっつけてネットワークへと流します。
このデータがくっついたトークンをビジートークンと呼びます。

ビジートークンが送信先に辿り着くまで流れ、送信先に届いたらデータを受け取り
「受信したよ!」というマークを付けて再度、ネットワークに流します。

そのマークが付与されたトークンが送信元に到着すると
送信元はトークンをフリートークンに戻してネットワークに再度、流します。

これでネットワークは最初の平常時の状態へと戻ります。

以上の事から、トークンを持つ端末のみがデータを流すことが出来るので
衝突が発生しないというメリットがあります。

しかし、トークンが回ってくるまで他の端末はデータを送信できません
トークンパッシング方式.jpg
情報ネットワーク (明石高専 電気情報工学科 5年)参照

無線LAN

ケーブルを必要とせず、電波などを使って無線で通信を行うLANが無線LANになります。

IEEE802.11シリーズとして規格化されており
2.4GHzや5.2GHzなどの周波数帯を使って通信しています。

電波の届く範囲であれば自由に移動することができるので
ノートパソコンなど持ち運びできる装置をLANへと繋ぐ場合に便利です。

しかしその反面、電波の中をパケットがあちこち流れているので
通信を暗号化するなどのセキュリティ対策をしないと中身が丸裸になってしまう危険性があります。

クライアントとサーバ

ネットワークにより、複数のコンピュータが組み合わさって働く処理の形態にはいくつか種類があります。

中でも代表的なのが以下の2つです。

・集中処理

ホストコンピュータが集中的に処理し、他のコンピュータはそれにぶら下がる構成です。
計算や処理はホストに任せて、他は入出力のみとなっています。

長所として

・ホストに集中するのでデータの一貫性を維持・管理しやすい
・セキュリティの確保や運用管理が簡単

短所として

・システムの拡張が大変
・ホストが壊れると全体が止まる

参考資料↓
集中システム|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

・分散処理

複数のコンピュータに負荷を分散させて、それぞれで処理を行うようにした構成です。
計算や処理は個々のコンピュータが行い、データも個々のコンピュータが保管しています。

画像

長所として

・システムの拡張が簡単である
・一部のコンピュータが壊れても全体には影響しない

短所として

・データの一貫性を維持・管理しづらい
・セキュリティの確保や運用管理が大変

参考資料↓
分散システム|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

しかし近年、コンピュータの性能が飛躍的に向上した事によって
クライアントサーバシステムというシステム形態が主流になっています。

クライアントサーバシステム

プリンタ、メールやDBなどのサービスを提供するサーバと、それが必要なクライアントがリクエストを投げ、使用する2種類のコンピュータで処理を行う構成で、現在の主流となっています。

参考資料↓
クライアントサーバシステム|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

因みにサーバやクライアントは役割を示す言葉であり
そうした名前の専用の機械がある訳ではないです。

なので、サーバ自体がクライアントとして他のサーバにリクエストしたり
1台のサーバが複数のサーバ機能を兼任することもあります。

おわりに

今回はここまでです。

間違っている部分や気になるところがありましたらコメントして下さい。

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