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Cursor Rules / AGENTS.md 診断パックを始めます:AI開発が速くならない原因を見える化する

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Last updated at Posted at 2026-05-26

Cursor を入れた。
AI に実装も調査もレビューも頼めるようになった。
それなのに、思ったほど開発が速くならない。

この状態は、かなりよくあります。

原因は単純で、AI IDE は「入れただけ」では開発プロセスに馴染まないからです。

AI にコードを書かせるだけなら簡単です。
しかし、実務で必要なのはコード生成そのものではありません。

  • 既存設計を壊さない
  • 仕様変更と実装修正を混同しない
  • 影響範囲を確認する
  • レビュー観点をそろえる
  • チーム内の判断基準を統一する
  • 不明点を勝手に補完しない
  • 作業ログを残す

こうした前提がないまま Cursor を使うと、出力はそれっぽくても、実務では危ないものになります。

この記事では、Cursor Rules / AGENTS.md / README / レビュー観点をどう診断し、どこを整備すべきかを整理します。
あわせて、個人開発者・小規模チーム・システムエンジニア向けに試験的に始める「Cursor Rules / AGENTS.md 診断パック」の内容も紹介します。


対象読者

この記事は、以下のような人向けです。

  • Cursor を入れたが、AI の出力品質が安定しない
  • .cursor/rules に何を書けばよいか分からない
  • AGENTS.md と Rules の役割分担が曖昧
  • AI が勝手に大きな修正をして困っている
  • 実装、調査、レビューの指示が毎回ブレる
  • チームで AI 開発を使いたいが、運用ルールがない
  • README や設計メモが散らばっていて、AI に前提を渡しにくい

逆に、すでにチーム内で AI 開発標準、レビュー基準、プロンプト運用、ドキュメント管理がかなり整っている場合は、この記事の内容は初歩的に感じるかもしれません。


Cursor を入れても速くならない典型パターン

Cursor を使っていて開発が速くならない場合、だいたい次のどれかに該当します。

1. 毎回プロジェクト説明をしている

毎回チャットで、

  • このプロジェクトは何か
  • どの技術スタックか
  • どのディレクトリを触るべきか
  • 命名規則は何か
  • 触ってはいけないファイルはどれか
  • どの粒度で出力してほしいか

を説明しているなら、かなり効率が悪いです。

人間に毎回オンボーディングしているのと同じです。
AI にも、最初に読む前提資料が必要です。


2. AI に任せる範囲が曖昧

AI に「いい感じに修正して」と頼むと、AI は本当にいい感じに修正しようとします。

問題は、その「いい感じ」が現場の期待と一致しないことです。

たとえば、以下の境界が曖昧だと危険です。

  • DB 定義を変えてよいか
  • 共通部品を修正してよいか
  • 既存仕様を変えてよいか
  • 外部ライブラリを追加してよいか
  • 画面文言を変えてよいか
  • テストコードを追加してよいか
  • 影響範囲をどこまで見るべきか

AI は明示されていない制約を読み切れません。
だからこそ、Rules や AGENTS.md に「やってよいこと」「やってはいけないこと」を書く必要があります。


3. 実装用とレビュー用の指示が混ざっている

Cursor に実装させる指示と、レビューさせる指示は分けた方が安定します。

実装時に必要なのは、

  • 目的
  • 変更対象
  • 受け入れ条件
  • 制約
  • 既存仕様との整合
  • 出力形式

です。

一方で、レビュー時に必要なのは、

  • 仕様逸脱がないか
  • 既存設計を壊していないか
  • 例外処理は足りているか
  • テスト観点は十分か
  • 影響範囲は妥当か
  • セキュリティ上の問題はないか
  • 保守性は下がっていないか

です。

この2つを同じプロンプトで処理しようとすると、AI の出力は散らかります。


4. README が人間向けにしか書かれていない

README は人間向けの説明としては十分でも、AI に作業させる前提資料としては不足していることがあります。

AI にとって重要なのは、セットアップ手順だけではありません。

  • このプロジェクトの目的
  • 主要な業務・機能
  • ディレクトリの責務
  • 重要な設計判断
  • やってはいけない変更
  • テスト・レビューの方針
  • 変更時に確認すべき観点

こうした情報がないと、AI はコードの表面だけを見て判断します。


Rules / AGENTS.md / README の役割分担

個人的には、最小構成は次のように考えています。

project/
├── README.md
├── AGENTS.md
├── .cursor/
│   └── rules/
│       ├── 00_project_overview.mdc
│       ├── 10_coding_policy.mdc
│       ├── 20_review_policy.mdc
│       └── 30_output_format.mdc
└── docs/
    ├── ai_context.md
    └── decision_log.md

それぞれの役割は以下です。

ファイル 主な役割
README.md 人間とAIの両方に向けたプロジェクト概要
AGENTS.md AIエージェントに対する作業方針・責務・制約
.cursor/rules/*.mdc Cursor 上で常に効かせたいルール
docs/ai_context.md AIに渡したい背景情報や業務文脈
docs/decision_log.md 設計判断や運用判断の記録

重要なのは、全部を1ファイルに詰め込まないことです。

ルールが長すぎると、AI が守るべき要点を見失います。
逆に、分割しすぎると管理が破綻します。

最初は、以下の4つぐらいに絞るのが現実的です。

  • プロジェクト概要
  • コーディング方針
  • レビュー方針
  • 出力フォーマット

AGENTS.md の最小テンプレート

まずは、このくらいから始めるのが扱いやすいです。

# AGENTS.md

## 目的

このプロジェクトでは、AIエージェントに実装・調査・レビュー補助を行わせる。

AIエージェントは、既存設計と業務上の制約を尊重し、
推測で仕様変更を行わないこと。

## 基本方針

- 既存設計を優先する
- 変更前に影響範囲を確認する
- 不明点は推測せず「未確認事項」として明示する
- 仕様変更に該当する可能性がある場合は、人間に確認する
- 実装後はレビュー観点とテスト観点を必ず提示する
- 秘密情報、認証情報、個人情報を出力しない
- 大きな変更は小さなステップに分割して提案する

## 禁止事項

- 明示されていない仕様変更
- 無断での外部ライブラリ追加
- 既存の共通処理への大規模変更
- DB定義やマイグレーションの無断変更
- APIキーや認証情報の出力
- テストなしの大規模リファクタリング

## 出力形式

作業後は、必ず以下の形式で報告する。

- 実施内容
- 変更ファイル
- 判断理由
- 影響範囲
- リスク
- テスト観点
- 未確認事項
- 人間に確認してほしい点

この時点で、Cursor への指示はかなり安定します。


.cursor/rules の例

00_project_overview.mdc

---
description: "プロジェクト概要と前提情報"
globs:
  - "**/*"
alwaysApply: true
---

# プロジェクト概要

このプロジェクトは、既存の業務要件を満たすためのアプリケーションである。

AIは、実装前に以下を確認すること。

- 対象機能の目的
- 既存コードとの整合性
- 変更対象ファイル
- 影響範囲
- 仕様変更に該当するかどうか

不明点がある場合は、推測で補完せず「未確認事項」として出力する。

10_coding_policy.mdc

---
description: "コーディング方針"
globs:
  - "**/*.ts"
  - "**/*.tsx"
  - "**/*.js"
  - "**/*.jsx"
  - "**/*.cs"
  - "**/*.sql"
alwaysApply: true
---

# コーディング方針

- 既存の命名規則に合わせる
- 既存のディレクトリ構成を尊重する
- 共通処理を変更する場合は、影響範囲を明示する
- 例外処理を省略しない
- 不要な抽象化を追加しない
- 変更は最小単位に分ける
- 実装後にテスト観点を提示する

20_review_policy.mdc

---
description: "レビュー観点"
globs:
  - "**/*"
alwaysApply: true
---

# レビュー観点

AIは実装後、以下の観点で自己レビューする。

- 既存仕様との整合性
- 影響範囲の妥当性
- 例外処理
- 境界値
- セキュリティ
- パフォーマンス
- テスト観点
- 可読性
- 保守性
- 不要な変更が含まれていないか

30_output_format.mdc

---
description: "出力フォーマット"
globs:
  - "**/*"
alwaysApply: true
---

# 出力フォーマット

作業後は、以下の形式で出力する。

## 実施内容

## 変更ファイル

## 判断理由

## 影響範囲

## リスク

## テスト観点

## 未確認事項

## 人間に確認してほしい点

診断で見るポイント

Cursor Rules / AGENTS.md を診断するときは、単に「書いてあるか」ではなく、実務で効く状態になっているかを見ます。

1. 前提情報が足りているか

  • プロジェクトの目的があるか
  • 技術スタックが明記されているか
  • ディレクトリ構成の責務が分かるか
  • 重要な制約が書かれているか
  • 触ってはいけない領域が分かるか

2. AI に任せる範囲が明確か

  • 調査だけなのか
  • 実装してよいのか
  • レビューしてよいのか
  • DB や共通処理を触ってよいのか
  • 人間に確認すべき条件があるか

3. レビュー観点があるか

  • 仕様整合性
  • 影響範囲
  • セキュリティ
  • 例外処理
  • テスト観点
  • パフォーマンス
  • 保守性

4. 出力形式が決まっているか

AI の回答が毎回違う形式だと、レビューが面倒になります。

出力形式は、最低でも以下を固定した方がよいです。

## 実施内容
## 変更ファイル
## 判断理由
## 影響範囲
## リスク
## テスト観点
## 未確認事項
## 人間に確認してほしい点

5. 重複・矛盾がないか

ありがちなのが、Rules と AGENTS.md と README に似たようなことが書かれていて、しかも微妙に内容が違うパターンです。

たとえば、

  • README では「テスト必須」
  • Rules では「必要に応じてテスト」
  • AGENTS.md ではテストに言及なし

のような状態です。

これだと、AI も人間も判断に迷います。


診断パックでやること

今回、試験的に用意するのは「Cursor Rules / AGENTS.md 診断パック」です。

これは、テンプレートを売るものではありません。
既存のリポジトリやドキュメントを見て、AI開発が速くならない原因を診断し、改善案に落とすためのものです。

対応内容

  • README の確認
  • ディレクトリ構成の確認
  • 既存の .cursor/rules の確認
  • AGENTS.md の確認
  • AI に渡している指示文の確認
  • ルールの不足・重複・矛盾の洗い出し
  • 改善優先度の整理
  • Cursor に渡せる改善指示プロンプトの作成

依頼時に送ってほしいもの

最低限、以下があると診断しやすいです。

- README
- ディレクトリ構成
- 既存の .cursor/rules
- AGENTS.md
- package.json / csproj / requirements.txt など技術スタックが分かるもの
- Cursor で困っていること
- AI の出力で困った具体例

実案件や社内コードを送る場合は、必ず以下をマスキングしてください。

- 社名
- 顧客名
- 個人情報
- APIキー
- 認証情報
- 接続文字列
- 内部URL
- 本番環境情報
- 契約上公開できない情報

診断に必要なのは、機密情報ではなく、構造・ルール・運用の癖です。


納品物

初回の診断では、以下のようなものを返します。

1. 現状診断レポート
2. 不足しているRules一覧
3. 過剰・重複しているRulesの指摘
4. AGENTS.md改善案
5. README改善案
6. 優先的に整備すべきファイル一覧
7. そのままCursorに渡せる改善指示プロンプト

単なる感想ではなく、次の修正に進める形にするのが目的です。


診断レポートのイメージ

たとえば、以下のような形で返します。

# Cursor Rules / AGENTS.md 診断レポート

## 総評

現在の構成は、基本的なプロジェクト説明は存在するが、
AIエージェントに任せる範囲、禁止事項、レビュー観点が不足している。

特に、共通処理やDB変更に関する制約が明記されていないため、
AIが過剰な修正を提案するリスクがある。

## 良い点

- README にセットアップ手順がある
- 技術スタックが明記されている
- ディレクトリ構成がある程度整理されている

## 課題

- AGENTS.md が存在しない
- Cursor Rules が作業別に分かれていない
- レビュー観点が明文化されていない
- 出力フォーマットが固定されていない
- 不明点をどう扱うかのルールがない

## 優先度高の改善

1. AGENTS.md を追加する
2. 30_output_format.mdc を作成する
3. 20_review_policy.mdc を作成する
4. README にAI向けの前提情報を追記する

## Cursor投入用改善プロンプト

以下の方針で、AGENTS.md と .cursor/rules を整備してください。

- 既存READMEの内容を前提にする
- 仕様変更を勝手に行わない制約を明記する
- 出力形式を固定する
- レビュー観点を追加する
- 不明点は未確認事項として出力する

価格感

試験的な初回価格は、以下を想定しています。

Lite 診断:3,000円〜5,000円
- README / AGENTS.md / .cursor/rules の簡易診断
- 改善ポイント整理
- Cursor投入用プロンプト作成

Standard 整備:15,000円〜30,000円
- AGENTS.md 作成
- .cursor/rules 作成
- README改善案
- レビュー観点整理
- 運用チェックリスト作成

Team / 業務運用設計:50,000円〜
- 小規模チーム向けAI開発ルール設計
- Rules / AGENTS.md / レビュー運用の標準化
- 引き継ぎ・属人化防止のためのドキュメント整備

まずは Lite 診断から始める想定です。


このパックで解決したいこと

このパックで解決したいのは、「Cursor の使い方を教えること」ではありません。

本質的には、以下の状態を作ることです。

  • AI が迷わない
  • 人間が毎回説明しなくていい
  • AI の出力形式がそろう
  • レビュー観点がそろう
  • 触ってはいけない範囲が明確になる
  • 実装後に人間が判断しやすくなる
  • プロジェクトの暗黙知が少しずつ明文化される

AI IDE の導入で重要なのは、ツールの設定だけではありません。
AI に仕事を渡せるように、プロジェクト側の情報を整えることです。


まとめ

Cursor は強いツールです。
ただし、導入しただけでは開発は速くなりません。

開発が速くなるのは、以下が整ったときです。

  • プロジェクトの前提情報
  • AI に任せる範囲
  • 禁止事項
  • レビュー観点
  • 出力フォーマット
  • ドキュメント更新ルール
  • 判断ログ

言い換えると、Cursor 活用はプロンプトの問題だけではなく、開発運用の問題です。

.cursor/rulesAGENTS.md は、その運用を AI に伝えるための入口になります。

Cursor を入れても速くならない場合、次に見るべきなのは別の AI ツールではありません。
まずは、自分のプロジェクトに対して、AI が迷わず動けるだけのルールと前提が用意されているかを見直すべきです。


補足:診断を試験的に受け付けています

自分のリポジトリや開発環境に適用したい方向けに、
Cursor Rules / AGENTS.md 診断パックを試験的に受け付けています。

対応内容は以下です。

  • 既存の .cursor/rules / AGENTS.md / README のレビュー
  • Rules / AGENTS.md / README の役割分担診断
  • 過剰・不足・重複しているルールの指摘
  • 改善優先度の整理
  • そのまま Cursor に渡せる改善指示プロンプト作成

初回 Lite 診断は、3,000円〜5,000円を想定しています。

興味がある方は、プロフィールまたは各SNSから
「Cursor診断希望」とご連絡ください。

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