はじめに
2025年、まったくの未経験からインフラエンジニアとしてIT業界に飛び込みました。
Linux自体にに触れるのも初めてだし、CUI画面には恐怖すら抱いていました。
今後、インフラエンジニアとして働いていくためには、Linuxは避けては通れないと思い、LPIC level1の受験をしようと思いました。
結果的には、2ヶ月でLPIC Level1(101・102)両方に合格できました!
この記事では、そんな私の学習法・試験対策・活用ツールなどを書き綴りたいと思います。
これからLPIC level1を目指す方に少しでも参考になれば幸いです。
LPIC Level1とは?
LPIC(Linux Professional Institute Certification) は、世界的に認知されているLinux技術者認定試験です。
- 認定要件: 101 試験と 102 試験の両方に合格する必要があります。各試験時間は 90 分で、選択問題と記述問題が合計 60 問出題されます。
- 有効期間: 5 年間(再認定を受けるためには、同試験を再受験するか、上位レベルの認定を受ける必要があります)
- 試験費用:15,000円(101、102両方で合計30,000円)
(※Pearson | VUEより引用)
試験構成
| 試験名 | 試験コード | 合格ライン | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 101試験 | 101-500 | 60%前後 | 90分 |
| 102試験 | 102-500 | 60%前後 | 90分 |
両方に合格することで、LPIC Level1認定が得られます。
有効期限は5年間ですが、再認定や上位資格取得で更新が可能です。
試験日・スコア
| 試験 | 受験日 | スコア |
|---|---|---|
| 101 | 2025年6月6日 | 750点 |
| 102 | 2025年7月5日 | 700点 |
5月から学習を始めました。
なぜLPICを受験したのか?
未経験でインフラエンジニアとして入社した会社で
「LPIC Level1の取得が推奨されていた」ことが受験のきっかけでした。
右も左も分からない状態からのスタートで、CUIに初めて触れたときは何を打ち込めばいいかもわからなくて、研修でネットワークやADの学習をしていましたが、黒い画面にはすごく抵抗がありました。
ただ、このまま苦手意識をもって現場に行くのは嫌だな・・・と思ってたので会社から推奨されているのもあって、苦手意識を克服するためにLPIC受験を決めました。
勉強時間・スケジュール
- 学習開始:2025年5月
- 平日:3時間/日
- 土日:5〜8時間/日
- 業務と並行しながら学習
後述しますがメモアプリ等に自作暗記チートシート作り、通勤時間などでインプット学習に励みました。
使用した教材・学習スタイル
Ping-t
Ping-t 様様です。学習の8割はこれで学習しました。
- 毎日模擬試験を最低1回
- スタート時は正答率20%(101)→ 2〜3週間で90%台まで上昇
- 解説を熟読してOneNote等のメモアプリにまとめてなどで復習
- 正答率90%以上を2回連続達成で試験予約
- **コマ問(コマンド問題)**で記述式対策にも効果あり
「解説を読む」→「ノートに書く」→「繰り返す」が肝でした
模擬試験で正答率が低かったセクションを自由演習で復習というサイクルで正答率を上げていきました。
Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集
Ping-tで正答率90%超えるようになってからこちらで学習を開始しました。
- 試験予約後のラスト詰め込み用に3周
- Ping-tに出てこない用語もあり補完として有効
- 間違えた部分をノートに書き殴って反復
- 実際の試験で、スピードマスターにほぼ同じ問題も複数出た
実機環境・ノート活用
実際に実機で触りながら学習しないと現場で活かせないと思い、実機学習も開始しました。
- 仮想環境(Ubuntu)を構築して手を動かしながら学習
-
apt,rpmなど暗記量が多い部分はノートに書いて定着 - 通勤中はOneNoteでチートシートを見返し
- 紙のノートとデジタルを併用して記録&復習
仮想環境の構築は未経験でやると少し大変でした。
私の場合、現場で活かすのが目的で資格学習を始めたので、実際に実機を触って学習したほうが体系的に知識が身についたのでやってよかったです。資格取得が目的ならこの方法は回り道なのでやめたほうがいいです。
模試スコアと試験対策
- 101模試:開始直後は20%台 → 約3週間で90%安定
- 102模試:開始時40%台 → 約2週間で合格圏へ
知識0で始めたからか、101の方が難しく感じました。
102は101の試験範囲の内容も少し含まれていたので比較的スムーズにできました。
数値で「伸び」が見えるのはモチベーション維持に効果絶大でした!
苦手だったポイント
-
101:パッケージ管理(
dpkg,rpm,apt,yumなど) -
102:ネットワーク設定(DNS、hosts、
ipコマンドなど)
セキュリティ分野は、ITパスポートで学んでいたおかげで理解がスムーズでした
試験当日の様子
- テストセンター受験(ピアソンVUE)
- 開始直前まで自作チートシートを読み込み
- 101では日本語訳がやや不自然な設問に最初は戸惑った
- 4択のうち2択は明らかに違うと分かる問題が多く、消去法が有効
- 記述式では「設定ファイルのフルパスを入力」する問題もあり
記述式対策のためにPing-tのコマ問で記述対策しておいて本当によかったです。
101と102ともに時間ギリギリまで見直しをしてました。
記述式は102の方が難しかったです。
やってよかったこと
- 最初の面倒を乗り越えて仮想環境構築
- 実機でコマンドを打って動作を確認 → 理解の深まりと記憶定着が段違い
- 手書きノートでひたすらアウトプット
やらなくてもよかったこと
- Ping-t模試で90%を目指しすぎたこと
- 合格ラインは60%、Ping-t模試で70〜80%取れれば挑戦して良いと今では思います
合格後に感じた成長
ログ確認やディレクトリ構造理解など、実務でLinux操作がスムーズになったと感じています。vimなどのテキストエディタ操作も101で学習したので、割と苦にならず出来ています。102で基本的なシェルスクリプトも自作できるようになり、業務効率も向上したと感じました。
今後の目標
- LPIC Level2 取得
- AWS SCS(Security Specialty)取得
- 将来的には、Linux+クラウド+セキュリティに強いエンジニアになりたいです。
