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LangGraphとQlib Alpha158、Google TimesFMで作る「自律型AIヘッジファンド」をOSS公開した話

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はじめに:なぜ既存の「AI投資bot」は実戦で勝てないのか?

ここ数ヶ月、GitHub上では virattt/ai-hedge-fund(6.3万スター)や TradingAgents(4.4万スター)といった、LLMマルチエージェントを活用したAIヘッジファンドのオープンソースが世界的な熱狂を巻き起こしています。

しかし、これらのプロジェクトのコードを詳細に読み解き、実際に動かしてみると、ある**決定的な壁(Execution Realismの断絶)**に直面します:

  1. 「推論」と「計算」が混同されている
    LLMにチャートの数値やファンダメンタルズ指標をそのまま読ませて直接「買い/売り」を判断させているため、ハルシネーション(もっともらしい嘘)や計算ミスが頻発する。
  2. 手数料・スリッページ・流動性の無視
    バックテストでは勝てているように見えても、実際の市場摩擦(往復手数料、板スプレッドの不利約定)を引いた瞬間に利益が吹き飛ぶ。
  3. 急落時の防衛機構(セーフティネット)の欠如
    LLMが長文で思考・議論している数分間の間に相場が急変した場合、損切りが間に合わず即死する。

こうした既存の課題を工学的に克服し、「非構造化データのLLM合議」と「決定論的な数理クオンツ計算」を完全分離・統合した自律型AIヘッジファンドエンジン『Lumina Capital (v6.0)』 をゼロから開発しました。

本日、個人開発者や研究者がローカルで動かして検証できるよう、GitHubにてオープンソース(CC BY-NC 4.0)として公開しました。

🔗 GitHubリポジトリ:
https://github.com/ramuza0113-sketch/lumina-ai-hedge-fund



コア技術のブレイクダウン

1. LangGraphによる「反迎合(Anti-Sycophancy)」マルチエージェント合議

LLMを対話させると、先行する意見や強い意見に他のエージェントが同調してしまう「迎合バイアス」が致命的になります。
本システムでは、以下の2段階アプローチをステートマシンとして厳格に分離しています:

  • フェーズ1(完全独立並列推論): ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロス、マイケル・バーリ、キャシー・ウッド、ベンジャミン・グレアム、ウィリアム・オニール、CISの7名が、他の意見を遮断された状態で個別に分析を実施。
  • フェーズ2(事実直結型クロスディベート): 最高評価の「最強Bull」と最低評価の「最強Bear」を対決させ、一次データ(決算書や指標)のみを論拠とした討論を強制。
  • CROの絶対拒否権: どんなに合議スコアが高くても、リスク管理責任者(CRO)がテールリスクや不正会計を検知すれば割当0%に強制ロック。

2. Microsoft Qlib「Alpha158」のNative Python完全ベクトル化

Microsoft Researchが開発したクオンツ投資フレームワーク「Qlib」の中核であるAlpha158数理ファクター(ローリングボラティリティ、モメンタム、価格スプレッド等)を、重厚なC++コンパイルに依存せず、pure pandas/numpyで高速に完全再現しました。
これをLightGBMのメタ決定木に通すことで、ダマシのブレイクアウトを機械的に排除しています。

3. Google TimesFM による時系列確率ファンチャート

Google Researchの時系列基盤モデル「TimesFM」を統合し、過去株価のコンテキストから5日先までの価格パス、80%信頼区間、急落確率を定量的に算出します。

4. デュアルスピード・アーキテクチャ(10秒番犬センチネル)

「15分間隔の重いLLM合議スレッド」とは完全に独立して、**「10秒間隔の超高速番犬センチネルスレッド」**をマルチスレッドで常時監視させています。
ボラティリティに連動した「動的ATR呼吸床」と「フィボナッチ最適値 -13.0%ライン」を秒単位で物理監視し、市場急落時にはLLMのAPI呼び出しを待たずに即時強制決済を執行します。

5. Neo4jとGraphitiによる「3Dナレッジグラフ & GraphRAG」

過去の合議やトレードの勝因・敗因をNeo4jの3D空間に因果グラフとして永続化。さらにSECの10-Kからサプライチェーン依存関係(例: ASML ➔ TSMC ➔ NVIDIA)を自動抽出し、上流供給網の障害リスクを走査します。


クイックスタート(1分で起動)

Python 3.10以上の環境があれば、数コマンドでローカル起動できます。

# 1. クローン
git clone https://github.com/ramuza0113-sketch/lumina-ai-hedge-fund.git
cd lumina-ai-hedge-fund

# 2. 依存パッケージのインストール
pip install -r requirements.txt

# 3. ダッシュボード起動
streamlit run app.py

ブラウザで http://localhost:8501 を開くと、リアルタイム市場データを用いた自律型AI投資スタジオが立ち上がります。


おわりに & コミュニティ

本プロジェクトは、学術・教育・研究用フレームワークとして公開しています(CC BY-NC 4.0)。
「個人利用やシミュレーションは完全無料」ですので、ぜひフォークやコードの検証、GitHubでのフィードバックをお待ちしております!

もし面白いと感じていただけたら、GitHubでの Star(⭐) を押していただけると大変励みになります!

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