デイリースクラムが45分!?
会議は目的がズレた瞬間にコストになります。
その最初の兆候が「デイリースクラムの長文化」だと感じています。
デイリースクラムが長いチームではなんと45分 のチームもありました。
エンジニアとしては「うっ・・」となる人も多いかと思います。
朝会が長引く原因と長引き防止のための対策について
ご紹介していきます。
事象は筆者の体験に基づいた内容になります
デイリースクラムの目的
前提として、何故デイリースクラムをやるのでしょうか?
Scrum Guide 2020 では、デイリースクラムは次のように定義されています。
- 所要時間:15分
- 目的:次の24時間の計画を立てる
- 参加者:開発者(Developers)
- 進捗報告会ではない
- 問題を「解決する場」ではなく、「発見する場」
つまり本来は、
チームが今日つまずきそうなポイントを素早く共有する場
そのはずなのに、なぜ現場では長くなってしまうのでしょうか。
朝会を短くする実施例
いくつか事例を紹介していきます。
デイリースクラムは開発者のみにする
参加者:**開発者(Scrum Guide 2020より)
営業、CS、企画などが参加すると、
- 技術の話を噛み砕く必要がある
- 説明コストが一気に増える
結果として、
「同期」より「共有・説明・合意」の場に変質していきます。
営業の方が「お客さんに説明したいから、仕組み教えて!」という
朝会が仕様の講義になっている時もありました。
アジェンダを定めること
進捗報告会ではない(Scrum Guide 2020より)
ファシリテーターが、「共有事項ありますかー?」しか聞かない朝会もありました。
これは極端な例かもしれませんが、
- 「とりあえず順番に進捗共有してもらおう」
- 「思いついた人から発言しよう」
この状態だと、
話さなくていいことまで話し始める
という現象に繋がるので、長引く原因になります。
朝会を「問題解決の場」にしない
問題を「解決する場」ではなく、「発見する場」(Scrum Guide 2020より)
問題は朝会まで待たず、気づいた瞬間に共有しましょう!
朝会で議論し始めると、
その場で解決しようとして長引いてしまいます。
デイリーは「問題を発見する場」であり、
具体的な議論や相談は朝会後に切り出すのがおすすめです。
作業報告にしない
目的:次の24時間の計画を立てる(Scrum Guide 2020より)
作業報告はタスクボードを見れば分かるため、
口頭で繰り返す必要はありません。
むしろ重要なのは、
- 今日の作業で詰まりそうな点はあるか?
- 他メンバーの作業に影響しそうな点はあるか?
というリスクの共有です。
部署横断メンバーで構成しない
複数部署が混ざると、
- 前提条件がバラバラ
- 背景説明が常に必要
これもデイリーが情報共有会議化する強い原因になります。
KPIやバッチ結果などの“数値報告”が混ざっている
- アプリのユーザー数
- インストール数
- 定期バッチの結果
- 売上、CV、達成率など
重要な情報です。
でもこれらは本来、
「今日詰まるかどうか」とは性質が違う情報
のはず。
アジェンダから外すことで、朝会の時間短縮になりました。
それって本当に全部「悪」なのか?
朝会を長引かせないことは大事なことです。
しかし
- 部署横断でやっている理由
- 数値共有が必要な背景
- 非エンジニアがリアルタイムに状況を知る必要性
これらがある以上、
単純に「Scrum Guide通りにやればOK」とも言えません。
ただし問題なのは、
✅ 目的の異なる会議が、1つに混ざってしまっていること
これが、デイリーが破綻する一番の原因だと感じています。
デイリースクラムで「本当に話すべきこと」
繰り返しになりますが
- ✅ 昨日やったこと
- ✅ 今日やること
- ✅ 困っていること(詰まりそうなこと)
言い換えると
「チームとして、今日つまずきそうなポイントはどこか?」
これを共有する場がデイリーの本質だと思っています。
課題がないか定期的に振り返る
理由は以下の通りです。
- アジェンダに慣れ過ぎてやることが目的になる
- チームの課題は日々変化する
- チームメンバーの入れ替わり
また朝会の目的からいつの間にか外れてた!
ということがないか、振り返ってみましょう!
まとめ
- デイリースクラムが長くなるのは珍しいことではない
- その多くは「目的の違う会議が混ざっていること」
- Scrum Guideのベストプラクティスはあくまで“型”
- 正解は 「自分たちのプロジェクトに合った形」
大事なのは、
✅ 何のためのデイリーなのか
✅ 誰のためのデイリーなのか
これをチームで一度言語化してみることだと思っています。
シンプルのようで難しい議題ですが、デイリーを振り返ってみませんか?
参考文献
- Scrum Guide 2020