この記事は「Infocom Advent Calendar 2023」カレンダーの15日目の記事です
Developerとしてスクラムを1年間経験してスクラムにも慣れ、ある程度はスクラムについて説明できるようにはなりましたが、下記の理由から認定スクラムマスター講座に参加しました。
- プロダクトオーナー・スクラムマスター・開発者の役割や各種スクラムイベントを再整理する
- スクラムマスターとしてチームだけでなく組織にスクラムを波及させたい
- スクラムマスターの知見を持つメンバーが複数いるスクラムチームは絶対強いはず
認定スクラムマスターを取得してみて、スクラムのマインドやスクラムマスターの立ち位置について考えをまとめてみました。
参加した講座について
AGILE BUSINESS INSTITUTEの認定スクラムマスターを受講しました。
参加者には、これからスクラムを始めるという方が多かった印象です。内容は、座学:グループワーク=3:7で、チームで議論する時間が多かったため、とても学びが多かったです。講師のJoe Justiceさんは、スクラムへの熱いパッションがあり、アジャイルの歌を披露してくれるなどユーモアもある方でしたw
Scrum is a game!
1年間スクラムを経験してきて、デイリースクラムの実施やカンバンの活用により透明性が向上することや、イテレーションの経験から改善ループを回すことの有用性を感じていて、スクラムが無い開発には戻りたくない、、、というくらいに自分にはスクラムが合っていると感じています。
「Scrum is a game!」という認識は全く無かったですが腹落ちしました。
ゲームって楽しいですよね。チュートリアルで操作方法を学んで、レベルが上がるにつれて新しいイベントに挑戦して、ボスを倒すと報酬がもらえたりします(もちろん時には、ボスに負けて悔しい思いもします)。
スクラムに当てはめて言うと、
オンボード時は比較的簡単なタスクからチームでの開発手法を学んで、ペアプロやモブプロを通じて個人・チームがレベルアップし、イテレーションを通じてインクリメントを作成し、サービスが成長していきます(もちろん時には、予定してたインクリメントを完成できず自分の力不足に悩むこともあります)。
講座では報酬の例として、アイスクリームとかディズニーのチケットとかが挙げられていました(うらやましい)。
「Scrum is a game!」は良い呪文になる気がしています。チーム内で唱え続けると、個人のスキルアップ・心理的安全性の向上・チャレンジの歓迎・失敗の賞賛などが促進され、シンプルに仕事が楽しくなると思います。
スクラムマスターの立ち位置
認定スクラムマスター講座とは別ですが、Women Developer Summit 2022で「スクラムマスターが「チームのお母さん」にならないための方法」という発表が、私のスクラムマスターの考え方の土台になっています。当時はぴかぴかのスクラム1年生でしたが、自分が目指したいスクラムマスター・スクラムチームはまさにこれだ!と雷が落ちた記憶があります。スクラムマスターを取得してから再度読み直してみるとより分かりみが深いです。
スクラムガイドのスクラムマスターの役割を見ると、
スクラムチームの進捗を妨げる障害物を排除するように働きかける。
とありますが、この「障害物」が多すぎるんですよね。スクラムイベントの設定・ファシリ・事務作業などなど。この障害物をスクラムマスターに押し付けるようでは自律的なチームにはなれないと感じます。スクラムマスターは障害物を排除するようサポートしますが、理想はスクラムマスターがいなくてもスクラムが回ること、逆に言えば、全員がスクラムマスターのマインドを持つことが最強のスクラムチームなのではないでしょうか。
まとめ
認定スクラムマスターを取得して、スクラムをより楽しく進めるための呪文と、スクラムマスターの立ち位置について考えをまとめました。
認定スクラムマスター講座自体はとても学びが多かったですが、基本的なスクラムについての知識にとどまるので、すぐ現場でスクラムマスターとしてジョインすることはハードルが高いように感じます。まずは開発者としてスクラムマスターの背中を見ながらスクラムマスターの仕事を理解していくべきでしょう。また、そのときはスクラムマスターに障害を押し付けるのではなく、自身で解決できるようにサポートしてもらうように努めると、自身としてもチームとしても成長に繋がると思います。