はじめに
今年5月~7月に開催されたCisco社主催のMeraki D-1グランプリに参加してきました。
イベント参加での学びが多く、イベントで得られた気付きや感想を本レポートにまとめたいと思います。
現時点で書きなぐっているので後日修正したいと考えています。(2023/08/06)
Meraki D-1 グランプリとは
Cisco社が提供しているクラウド管理型ネットワークのMerakiを用いて、社会に貢献する新しい価値を創出するコンテストです。2023年で2回目となる比較的新しいコンテストです。
今年は各チームが「グリーン、GX、サステナビリティ」・「アフターコロナ、これからの働き方」・「高齢化社会」・「少子化・子育て」・「リスキリング(Re-Skilling)」の5つのテーマから選択し、その社会課題に対してMerakiを使って実際に構築したソリューションを競い合いました。
個人的に、よくあるようなコンテストはアプリケーション主体だったり、アイデア主体だったり、インフラ部分は一切関与しないものが多い認識だったため、本コンテストは今までにはないユニークなコンテストだと思っていました。笑
公式Webサイト:https://www.cisco.com/c/m/ja_jp/meraki/d1grandprix.html
参加スケジュール
4/21 | 説明会 |
5/26 | 応募締め切り |
6/27 | 中間交流会 |
7/14 | 一次審査提出 |
7/21 | ファイナリスト発表 |
8/4 | ファイナルステージ |
参加した背景
私はSIerの企業に新卒で入社し、1年半ほどネットワーク関連の部署に所属していました。当時は業務をしている中で、ネットワークのようなインフラはアプリケーションとは違って世の中の人々が価値を感じにくいものだと常々感じており、いつかアプリケーションに携わりたいと考えていました。
そんな中、今年の4月にたまたま社内のSNSにてMeraki D-1グランプリが宣伝されており、インフラとアプリケーションの組み合わせで社会課題を解決する価値を作るコンテストに非常に魅了され、参加を決意しました。
私たちのチームの活動
社内にいる同期とマネージャーに声をかけ、5人で活動を進めていました。
各メンバーは普段の業務で忙しかった中、なんとかお願いして業務外で時間をとっていただきまして、週1回1時間のミーティングで進め、1次審査提出の締め切りまでになんとか間に合わせることができました。。。メンバーの方々本当にありがとうございました。
私たちのチームの作品はファイナルステージまでいけませんでしたが、参考までにどういったテーマでどういったものを作ったのか残しておきます。
設定した社会課題
私たちのチームでは少子化・子育てをテーマとし、解決したい社会課題として「親の子育て負荷が大きく、自由に自分の時間を取れていない」ということをターゲットにしました。日本における少子化の遠因として、子育てのために自分の時間が取れなくなるかもしれないという不安があるのではとチームで仮定しました。
時間を作り出すために世の中には支援するサービスがあるとわかっていたのですが、調査していく中でそもそも子育て支援サービスを知らない人も多かったり、知っている人がいたとしても利用したいと思う人が少なかったり、子育て支援サービスをうまく利活用すれば解決できるのではと考えました。
社会課題に対する解決策
わたしたちが考えた作品は幼稚園/保育園とコラボして子育て支援サービスの利活用を推し進めるソリューションでした。
「親にとって信頼のできる幼稚園/保育園の先生から子育て支援サービスを案内する。」ことで社会課題を解決できると考え、それに必要なコンポーネントを考えました。
- 幼稚園/保育園の先生は親の悩み事を知れる。
- 忙しい親の子育てに関する悩み事を収集する
作品内容
反省点
実用性に欠けていました。幼稚園や保育園の先生方に負担をかけるようなソリューションのアイデアだったため、改めて考え直すとすれば幼稚園や保育園の先生方に負担を強いない形で親御さんに子育て支援サービスを使ってもらえるようなソリューションにしたかった。。。
また、実用性以外にも、社会課題の妥当性や課題をちゃんと解決できる作品なのか、そもそもMerakiを活かせていないのではなど問題点は山積みでした。
今回の経験を踏まえて次回はよりレベルの高い作品を作りたいと思います。
ファイナルステージ
8/4にファイナルステージがあり、午後有給をとって参加してきました。
前述の通りファイナリストには選ばれなかったのですが、今年はなんとファイナルステージに進出できなかったチームもファイナルステージに現地で参加できるとのことで、現地で参加してきました。
雑な感想となってしまいますが、全体的に作品内容がよく、非常にクオリティが高かったです。自分たちのチームの作品がファイナリストに選ばれなかったのもかなりうなづけました。Ciscoやほかの企業の方々も言われていた通り、かなりハイクオリティだったことがわかりました。
印象に残った作品
個人的に印象に残った作品をピックアップします。
内容については個人のまとめで正確ではないため、Cisco社Webサイトでの公開をぜひ見ていただきたいです。(まだ未公開?だと思います。)プラスよかったポイントを記載します。
チーム;https://www.cisco.com/c/m/ja_jp/meraki/d1grandprix.html#~team
JunTech(順天堂大学)
作品簡易内容:包括的に高齢者を支えていく作品
感想
- 医学的に根拠のあるソリューションはめちゃめちゃ魅力的だし、それをMeraki使って考えられているのが非常に素晴らしかった。
- 学術的に根拠のあるものを世の中に出していくって本当に大事だなと実感。
- 実際に高齢者の方にこの作品を使ってフィードバックを受けていて、そこまでやってるの?!と驚愕した。
- 作品の内容がすぐにでも実現して世の中に提供してほしいと思えるくらい納得感があった。
ネットワンValley部(ネットワンシステムズ・ネットワンパートナーズ)
作品簡易内容:保育士の一日の働きを全サポートできるソリューションが魅力的であった。
感想
- 保育士の方々にヒアリングをしていて実際にニーズ調査されており、素晴らしかった。
- 本当に包括的に保育士の方々の業務をサポートしていくアイデアでMerakiとチームのアイデアに驚かされた。特に子供たちのお昼寝タイムに温度調節やアロマディフーザーなど、アイデア・実際に保育士の方ではないとわからない大変な業務へのサポートが考えられていて非常によかった。
ヤングEDA
作品簡易内容:Merakiの機能を誰もが意識することなく簡単に利用にできる作品
感想
- Meraki as a Serviceというコンセプトが非常に面白かった。自分の思考の狭さに気付かされた。
J.F.K
作品簡易内容:学校給食にMerakiを活用し、学びと安心を提供する作品
感想
- 給食センターに実際に導入してみて実際にフィードバックを得られているのは納得感が強い。
チームBs(ファイナルステージには選ばれていませんが、良いアイデアだと思い、記載しています。)
作品内容:水害を受けた家に対して救出優先順位をつけるサービス。
感想
- ネットワークインフラと水害という組み合わせがあるとは思わなかった。
- 実際に災害ボランティアをやられている方だからこそ考えられるアイデア。
- ボランティアの方々の中では評価が高かったアイデア・ファイナルステージにぜひ出ていただきたかった。
学びや感想
- コンテスト参加にあたって時間確保は大事
- チームマネジメントに苦戦すると、アイデア作成や作品構築もうまくいかないし、複数人でのコラボレーションメリットがなくなる(多様なアイデア、ワークシェアとか)。
- コンセプトと実装で終わるだけでなく、実際に使ってもらいフィードバックを得られるフェーズまでもっていくと納得感が非常に強い。実際に現場の声を確認しながら修正していく重要性を感じた。
- 実際に現場に聞いたり導入したり現場の近くで練られたチームのアイデアは非常に面白く、有意義なものが多いと感じた。具体性があり、そのソリューションが必要であると強く感じさせられた。
- 作品作成にあたってアーキテクチャ選定が難しい。そもそもクラウドやAPIを使った連携したことがなかったため、勉強必要だなと感じた。
- コンテストを通じて知り合いが増えてめちゃめちゃよかったです。この縁でお世話になった方と一緒に仕事できることがあればうれしいなと感じます。
今回は反省点が残りつつも、学びが非常に多い機会でした。また機会があれば参加します。