証明の方法 (Proof methods)
1. 演繹法 (Deduction)
• 一般原理から個別の結論を導く。
• 例:すべての偶数は2で割り切れる。4は偶数 → 4は2で割り切れる。
2. 帰納法 (Induction)
• 自然数に関する命題を順次証明する。
• 例:1+2+…+n = n(n+1)/2 を数学的帰納法で証明。
3. 背理法 (Contradiction)
• 命題を否定すると矛盾が生じることを示して正しさを導く。
• 例:√2 が有理数と仮定すると矛盾が出る → 無理数。
4. 反例 (Counterexample)
• 命題が偽であることを示す1つの例を挙げる。
• 例:「すべての素数は奇数」→ 2が反例。
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因果関係 (Causation)
• 定義:ある事象Aが事象Bの原因となっていること。
• 数学では「因果」というより「含意 (if…then)」の形で表現される。
もしAならばB (A → B)
• 工学・統計では「相関と因果の区別」が重要。
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具体と抽象 (Concrete and Abstract)
• 具体 (Concrete):数字や図形など具体的な事例。
• 例:「2, 4, 6 は偶数である」
• 抽象 (Abstract):一般的な法則や定理。
• 例:「すべての偶数は2で割り切れる」
• 証明は「具体的事例を観察 → 抽象化して一般命題を示す」という流れで整理される。
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主張と理由 (Claim and Reason)
• 主張 (Claim):証明したいこと、示したい命題。
• 理由 (Reason):主張を支える論理的根拠や計算。
主張: √2は無理数である
理由: 有理数と仮定すると矛盾が生じる
結論: よって√2は無理数
• 数学の論理では「主張と理由の対応関係」が明確であることが重要。
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