Windows 11で作る堅牢な開発環境 - scoopを活用した効率的なセットアップ
こんにちは!最近新しいWindows 11マシンをセットアップする機会があり、開発環境を一から構築しました。この記事では、パッケージマネージャー「scoop」を中心に、効率的かつ堅牢な開発環境の構築手順を紹介します。
この方法のメリットは以下の通りです:
- コマンドラインからのインストールで効率的
- 環境の再現性が高い
- 管理者権限が最小限で済む
- アプリケーションの更新が容易
それでは、実際の手順を見ていきましょう。
1. Windows 11の初期セットアップ
新しいWindows 11マシンをセットアップした後、まずはパッケージマネージャーをインストールして環境構築を効率化します。
2. scoopのインストール
scoopはWindows用のコマンドラインインストーラーです。管理者権限なしで多くのアプリケーションをインストールできる点が特徴です。
PowerShellを開き、以下のコマンドを実行します:
# スクリプト実行ポリシーを変更
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
# scoopのインストール
irm get.scoop.sh | iex
3. PowerShell 7 (pwsh)のインストール
PowerShell 7は標準のPowerShellより多くの機能を持っています。
scoop install pwsh
4. Windows Terminalの設定
Windows Terminalは標準でインストールされていますが、デフォルトのシェルをPowerShell 7に変更します。
- Windows Terminalを起動
- 設定を開く
- 「既定のプロファイル」からPowerShell 7を選択
- 変更を保存
5. 基本的な開発ツールのインストール
Git、curl、解凍ツールなど、開発に必須のツールをインストールします。
scoop install git curl unzip 7zip
管理者権限が必要な操作をする際に便利なsudo
コマンドもインストールしておきます:
scoop install sudo
6. extrasバケットの追加
scoopではデフォルトのバケット(リポジトリ)以外にも、多くのアプリケーションを提供する「extras」バケットがあります。
scoop bucket add extras
7. 開発ツールのインストール
VSCode、ブラウザなど基本的な開発ツールをインストールします。
scoop install vscode googlechrome cursor
8. Python環境のセットアップ
Pythonのバージョン管理ツール「pyenv」をインストールします。この際、管理者権限が必要なのでsudo
を使います。
sudo scoop install pyenv
⚠️ 注意: pyenvのインストールには必ず
sudo
を付けてください。付けないと後々エラーになることがあります。
pyenvを使ってPythonをインストールします:
# pyenvの更新
pyenv update
# Python 3.12.10のインストール
pyenv install 3.12.10
# グローバルPythonバージョンの設定
pyenv global 3.12.10
まとめ
以上の手順で、Windows 11上に堅牢な開発環境を構築することができました。scoopを活用することで、コマンドラインから効率的にツールをインストールし、環境の再現性を高めることができます。
この環境構築方法のメリットは:
- スクリプト化が容易: 一連のコマンドをスクリプトにまとめれば、新しいマシンでも短時間で同じ環境を再現できます
-
アップデートが簡単:
scoop update *
で全アプリケーションを更新可能 - クリーンな環境: アプリケーションがシステムに広く影響を及ぼすことなくインストールされる
今回は基本的なセットアップのみ紹介しましたが、必要に応じてNode.js、Docker、データベースなども同様にscoopでインストールできます。
皆さんもぜひscoopを活用して、効率的な開発環境を構築してみてください!
参考リンク
追記: このセットアップ手順は実際に使用して検証済みです。何か問題があれば、コメントでお知らせください。